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動きを感知する部位 30/45

この記事からの流れです ▼▼▼

今日取り上げるのは、上頭頂小葉。
このあたりです ▼▼▼

ここは、空間的な認知を行う部位です。
視覚対象が空間のどこにあるのかを理解する働きから、『Where経路』と呼ばれることもあります。
さらに、この経路は「物に手を伸ばす」といった能動的な活動にも、大きく関与しています。
つまり、インプットとアウトプットの両方に関わっているわけです。

逆に言えば、この部位を損傷すると、認知と(特に手を使った)活動に支障が出ます。
たとえば、2つ以上の物に同時に注意を向けられなくなる『視覚性同時失認』
あるいは、見えている物をつかもうとしても、手を出すことができない『視覚性運動失調』

毎回思うのですが、何気ない行為に対しても、ムチャクチャ高度なセンサーが使われるんですね。
朝ごはんを食べるという活動の、なんと難しいことか 😊


そして、この部位は『動き』の感知にも深く関係しています。
アニメーションがそうであるように、わたしたちは静止画の連続のように世界を感知していますが、この部位を損傷すると、流れる水が凍っているように見えたり、遠くで動いている(はずだった)車が急に近くに来ていたりするそうです。

『動く』というのも、すごいことなんですね。


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