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リーダーのいない集団を目指す

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昨晩は、リアルとZoomのハイブリッドで開催されたDAOのセミナーに(Zoomで)参加をしました。
DAOは『Decentralized Autonomous Organization(分散型自律組織)』の略で、要するに『勝手によしなに動いてくれる組織』ってことです 😊

もちろん、そのためには仕掛けが必要で、Web3の技術を利用することで、『誰にとっても気持ちのいい組織運営をしよう』という目論み。
まだまだ認知度や実践度は高くありませんが、来年あたり、メタバースに変わって流行りそうな用語の1つです。


登壇者は、わたしが敬愛するITジャーナリストの湯川鶴章さん、東京学芸大学/教育AI研究プログラム・准教授の遠藤太一郎さん、株式会社巻組・代表取締役の渡邊享子さんのお三方でした。

湯川さんがDAOの理念的な概要を語り、遠藤さんが具体的な技術を教えてくださり、渡邊さんが実践報告をされるという、とてもわかりやすい構成でした。
終わってしまいましたが、参考までに、案内ページも貼っておきますね。


特に、湯川さんの概要はとても的確で、『Soul Bound Token(譲渡不能トークン)が使われるようになり、それをベースに投票券の比重などがスマート・コントラクトで調整されるようになれば、真の民主的運営があらゆるジャンルで行われる可能性がある』一方『関係者は無限責任になるので、何かあった時に大きな責任を負う可能性がある』という指摘が出色でした。

たとえば、今は『一人1票』がうまく機能しておらず、高齢者層の意向が通りやすい政治システムになっていますが、上記の仕組みをうまく導入できれば、投票の比重を変えられます。
つまり、若者が自分たちの意向を政治に反映できるようになるわけです。


そうした前提を踏まえると、巻組さんが運営されている『Roopt神楽坂DAO』が、一層おもしろい活動に感じられます。
通常、不動産運営は大家さんの一存で決まっていきますが、そこにDAOを導入することで、入居者も含めて賃貸スペースを運営しようという試みだからです。

一緒に見ていた妻が言った「なるほど。そのやり方だったら、入っている人が建物や備品を大事にしそう」という点は、大きなメリットの1つでしょうね。


用語として象徴的だったのは『リーダーレス』でした。
つまり、特定の誰かが判断するのではなく、『参加者の総意を丁寧に汲み取りたい』というのがDAOの理想なのです。

「いやいや。そうは言っても、やっぱり引っ張る人がいなくちゃ」という声が聞こえてきそうですが、それはその通り。
DAOによる運営を推進するには、その理念を理解し、技術的問題に果敢に挑めるリーダーの存在が(少なくとも現時点では)不可欠です。
それは、過渡期的な矛盾とも言えるでしょうね。

とはいえ、『いつまでも』は、あまりよろしくありません。
後継者問題にも通じますが、DAOは『いつまでも俺の一存で』ものごとを動かしたい人の専制を緩和する仕組みとも言えます。


早く行きたいなら一人で行け
遠くへ行きたいならみんなで行け

みんなで行くには進め方が大切ですね 😊




最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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世の中に、笑顔のあふれる人を増やしたい、と思っています。


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