AV男優とお金の話
男優ギャラの金額は自己申告
もうちょっとお金の話もしておくと、俺のAV男優としての全盛期のギャラは1日6万円で、これはランク的には一番上だと思う。キャリアをスタートした当初は3万円だったものが、2年くらいでそこまで登り詰めてしまったんだ。それより上となると加藤鷹さん(7万円)しかいなかったはずだよ。
ギャラの額については、男優ってプロダクションに所属している訳ではないから、いくら提示するかは自分で決めないといけないんだ。競合が多くて仕事を集める自信がないなら安くしておくべきだろうし、逆にギャラが高くても仕事に困らないと思えば5万でも6万でも好きに言っておけばいい。
AV業界って現場ごとの取っ払い(※)がお約束だから、俺は現場に行く度に現金で6万円ずつ貰えてたんだ。実に嬉しいシステムだよね。
※AV業界のギャラの支払い方法は、現場でのその場清算が主流だった。女優だけはプロダクションに支払うので別だが、男優・スタッフらは月給制のサラリーマンでない限り、殆どがその場で請求書を書いての取っ払い。
ちなみに金額については業界として明確な基準がある訳ではなく、男優や技術スタッフ自身の自己申告でおおよそのベースが決まる。
最終的にはその現場の金庫番(監督・プロデューサーなど)と交渉して金額が決定するが、「すみません、○月□日に4万円でどうですか?」といった具合に、依頼電話での口約束で決まる場合が殆どだった。
家が欲しくてマジメに確定申告
俺の全盛期の頃の年収って2,000万円くらいあったんだけど、確定申告だけは毎年キッチリやっていた。というのも、若い頃の俺には人生の目標があって、まず外車を買うってのと、次が家を買うってこと。家を買うにはある程度の収入があると証明できないといけないから、その辺はマジメにやると決めていたんだよ。
確定申告といえば、AV男優って独特な仕事だから、普通の人では通らないような物も経費で通るんだ。ようはタレント扱いだから「自分のタレントイメージを守るために必要だ」と言えば、大抵のものは経費として認められるの。
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