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【日本酒レビュー】土田酒造 研究醸造シリーズから見た酒米の特徴!!

【はじめに】

んばち!

16_んばち

こちらのレビューは日本酒普及系Vtuber如月ささらが実際に呑んた結果に基づく主観的な感想であり、味を保証するものではない事を断わらせていただくのっ!!

※あと、間違いとかがあったら優しく教えて欲しいの。。。※

飲酒時の条件として 【ほぼ瓶底】【ワイングラス】【常温】 であり、冷酒や熱燗では印象が変わる事を踏まえ、ご覧になっての(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

尚、わっちゃが感じ、推測される酒米の特徴だけを読みたい場合、もくじより各酒米の特徴から飛んでみての~!!

また、条件として ほぼ瓶底・ワイングラス・常温 での飲酒であった事を踏まえ、ご覧になっての(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
なお! わっちゃが推測した酒米の特徴だけを知りたい場合! 目次の【推測される酒米の特徴】または【まとめ】へ飛んでみての~!!

なお、この記事は全て無料で見れるの! ※投げ銭用の有料部もあるが、こちらに本文はないの~(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

【土田酒造 研究醸造シリーズとは?】

群馬県の土田酒造が、米のうまみとは何か? をテーマに、5酒類の酒米を90%精米で醸し、お米の味をドーンとだしたシリーズ!

各研究醸造の基本設計はこちら 
・種類:生酛 純米
・精米歩合:90%
・種麹菌:焼酎用黄麹菌・白夜(※特徴として、グルコースをいっぱい出す麹)
・酵母菌:協会701号(※発酵力が強く、華やかな香りを生み易い)
・仕込み水:武尊連峰伏流水
・火入れ:1回
・保管方法:常温保存
・容量:720ml

以上の設計で、麹歩合と酒米のみを変えて生まれた物が研究醸造シリーズじゃの!
ナンバリングは以下の通り!

奇数:麹歩合20%
偶数:麹歩合40%
01,02:山田錦
03,04:五百万石
05,06:美山錦
07,08:雄町
09,10:愛山

ではでは、さっそく呑んでいくの!!

尚、以下の感想は、上記の情報を一切知らずに呑んだ感想じゃの!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
合わせて、一般的に言われている酒米の特徴と、わっちゃ自身が持つ酒米のイメージも合わせて書いておるので、合わせて見てみての!

【酒米の特徴とささらの呑んだ感想】

【0102:山田錦】

【酒米の特徴】
生育期間の長い晩成ゆえ大粒。
心白の再現率もたかく、線状心白で割れにくいのも特徴。
吸水性も高く、麹菌が入り込んで発酵を促進しやすい。
一方で、溶け易いわけではないのでスッキリとしたキレも出る。
味のふくよかさとキレを出せるバランスの良い酒米。

【ささらのイメージ】
後味が苦いと思ったら大体山田錦と思え。 と思っておるの!
(アタック(最初に来た味)の後に来る味が苦く、逆に、アタックは濃い淡いと色々味があるお酒が多い印象があるの~!!)

さて、これを踏まえて呑んだ01と02の感想はこちら!

01:山田錦 麹歩合20%

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麹歩合20%の山田錦は、濃すぎずしかししっかりと旨味がある一杯じゃったの。ただ、酒精の強さもしっかりとあり、もっと酒感が強い一杯という印象じゃったの!

02:山田錦 麹歩合40%

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麹歩合40%の山田錦は、甘味・旨味・苦味がしっかりとしておるのに、最後にツンとした酸味がしっかり押さえてくれる、こってりなのにキレもある一杯じゃったの!!

【0304:五百万石】

【酒米の特徴】
生育期間の短い早生の為、小さめでやや硬めで割れやすいため、高精米に向かず溶けにくい。
以上の特性より、スッキリキレの良い味わいになりやすい。
尚、蒸し米として適度に硬く弾力性があり、機械での扱いに適しており、原料として扱い易い。
心白が大きく麹菌が入り込み易く、麹米としての特性は高い。

【ささらのイメージ】
淡泊。凹も凸もないスッと入る淡麗辛口の味わいと言えば五百万石!
淡麗辛口な北側の日本酒といえばだーいたいこれ! という印象!

さて、このような印象じゃった五百万石の03と04の感想はー?

03:五百万石 麹歩合20%

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触覚に感じるミネラル感と、淡泊な味わいで、ストンとスライムが舌にのるかの様な印象があったの。 あまりにも透明。 最も淡い味わいじゃったの~!

04:五百万石 麹歩合40%

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味は甘味と酸味が出てきたのに、それを隠す程渋味が強くでてしまっていたの。 単体では呑み難い濃さで、濃いめの料理と合わせるか、温度を下げるかあげるかで渋味が抜けたら化けそうな印象じゃの。。。

【0506:美山錦】

【酒米の特徴】
山でも栽培しやすい、耐冷性の品種。
やや硬めの米質で、適度に溶ける。
やや早生で酒米の中では比較的小さめ、味にも癖が無い。
五百万石に特徴が近いが、腹白にもなりやすく、麹米としての適性は五百万石が上で、麹にするには安定度が低めな酒米。

【ささらのイメージ】
スルリと呑める印象だが、なんというか地味。
五百万石同様、淡麗辛口なのじゃが、キレがスパッではなくスルリという印象は、土地の特徴かの?

そんな印象の、美山錦、05と06の感想はー?

05:美山錦 麹歩合20%

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派手さは一切ないのじゃが、スルスルと綺麗に呑めてしまう一本。 なんというか、基本の味は出品酒クラスの印象なのじゃが、どこか惜しさがある一杯。10本中最も日本酒らしい日本酒という印象じゃったの!

06:美山錦 麹歩合40%

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こわれた。 多分最も呑んだ瞬間の印象はうわっ!? ってなる一杯じゃの。 色んな味が襲ってくるのじゃが、まるでまとまりが無い上にエグ味があり、どうしてこうなった。。。という印象じゃったの。 いきなり呑むと最も美味しくは思わないじゃろうの。。。

。。。。。。。ただ、呑んでる内に慣れて美味しく感じてくるクセになる酒でもあるので、ほんと好みが出る一杯じゃと思うの~(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

【0708:雄町】

【酒米の特徴】
生育期間の長い晩成ゆえ大粒で、吸水性が高く米が溶けやすい。
また、線状心拍なのだが、山田錦に比べれば米質が柔らかく割れやすい。
その柔らかさ故溶けやすいのだが、その為キレは出難く、ふくよかになりやすい。

【ささらのイメージ】
甘い、旨い、濃い。
生酛や山廃、熟成以外でふくよか、どっしりといった日本酒は大体雄町。
酸味が無いのに濃い味だったら雄町の可能性は高い。

まずどっしりじゃろ。。。と予測される雄町の07、08の感想はー?

07:雄町 麹歩合20%

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 ふくよかじゃないです。

味としては、トゲのある酸味が立っており、旨味が隠れちゃっておるんじゃよの。。。寝かしたり、温度をあげればトゲが収まって、隠された旨味が出てくるのかの。。。?

08:雄町 麹歩合40%

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第一印象は綿飴! 熟成酒と言っても違わない濃厚さで、じーっくり呑むのに向いた一杯! 雄町らしい? というべきかはアレじゃが、熟成してないのにこの濃厚さは確かに雄町じゃー! とも思わせる一杯じゃの~(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

【0910:愛山】

【酒米の特徴】
粒が大きく心白が出やすい一方、線状心白じゃないので割れやすく高精米には向かない。
一方で、雄町以上に溶けやすい為、濃醇で甘味旨味が出やすい。
そのため、低精米の純米酒を作るのに適していると言える。

【ささらのイメージ】
甘くふくよか。
でも雄町よりは上品な印象なのは、高級米の為、吟醸以上のお酒に使われる事が多い為かの?

愛山と言えば甘いじゃろ。。。と、予測される愛山09、10の感想はー?

09:愛山 麹歩合20%

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甘くないです。

正直苦め。精米歩合90%の麹歩合20%では甘味がでないのかの。。。? ちょっと想像と違って残念じゃの。 わっちゃは苦味が不得手じゃから、そこまで好みではないのじゃが、西側の酒の味って、こうゆうの多いよのーと思わせる硬さがあり、西の者なら受けが良いやもしれぬの。。。

10:愛山 麹歩合40%

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甘い!! けど苦い!! 大人な味わい。えっち。アダルトな味じゃの。

おそらく冷酒で呑むのが良いの。。。苦味が収まってこそ、優雅に呑める一杯じゃと思ったのー! 08の雄町に次いで、熟成酒よりのこってり味の一杯じゃったの!!

以上が10種類を呑んだわっちゃ自身の感想じゃの~(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾


とりあえず全部に共有する点としては、香りはアルコール感しかほとんど感じないの!!

精米歩合90%ではあたりまえじゃが、日本酒らしい吟醸香等はほっとんど皆無じゃったの~(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾


ではでは、続いてスペックから酒米の特徴を見ていこうの!!!

【研究醸造シリーズスペック一覧】

土田酒造殿より、公開されておる各ナンバーのスペックはこちら!

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これではちとわかり難いので、特徴的な物を色を付けていくの!

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※青は濃厚、赤は淡麗になる要素じゃの。(緑は濃厚よりは下という印象)

では、各項目毎に気になった点を見ていこうの!!

【麹歩合】
麹歩合での変化は、糖化が進むため、グルコースが増加し、日本酒度が下がるの。
酸度、アミノ酸度についても基本的に増大するのは、酵母が元気に酸を生成しているからじゃろうの!
ただ、雄町だけ酸度に変化が無いの不思議じゃの。。。

【アルコール%(Alc%)】
五百万石と雄町の二つが低く出来上がっているの。
これは、20%では糖分が充分生成出来なかったという事と予測されるのじゃが、五百万石はともかく意外にも雄町が出来なかったのが驚きじゃの。
低精米では、溶けにくいの。。。かの?

【グルコース】
順当。ただし20%ではあまり差がないのは、90%精米ではどれも溶け難かったのだと予測されるの。
40%の差でみると、酒米の溶けやすさがハッキリ影響しておるとわかるのー!
。。。ただ、これを見ると90%の段階では、麹歩合20%じゃと山田錦が最も溶けやすい様にも見えるの。
まるで、溶け難いのに自ら溶かして調整してくれておる様じゃの。。。

【日本酒度】
20%でのブレはよくわからないというか、誤差でいいのかの。。。?
40%での差は顕著で、酒米の溶けやすさに起因しておるのが良くわかるのー!

【酸度】
酸度の原因は乳酸菌、麹菌、酵母、醸造温度等全てに起因するのでなかなか難しいの。
とはいえ、酸を作るのを脂肪酸が多くなるにはもちろん脂肪が多くなる必要があるのじゃが、それだけでは断定できないの。
ただ、明らかに山田錦は低精米では酸度が高くなっている傾向となっておるの! 

【アミノ酸度】
タンパク質が原因となる物質じゃが、美山錦は順当としても、意外や意外にも雄町が少なの。
一方、愛山はすごく高い。断トツ。マッチョじゃの。

以上の特徴に加え、続いては酒米の特徴も加えて見てみるの!!

【スペックと酒米の特徴との気になる点】

さて、先のスペック一覧に、更にここに酒米毎の特徴を追加してみるとこうじゃの!!

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この表からみられた、わっちゃの注目したのは以下の点!

【麹歩合とグルコースと溶質】
精米歩合90%の麹歩合が20%では、グルコースの発生量はあまり変わらないの。
が、40%まで上げると酒米の溶けやすさによって、グルコースが明らかに造られておるの。
五百万石<美山錦<山田錦<雄町<愛山
の順で、甘くなり易いと予想されるの。

【アルコール度数の謎】
度数が15%で、本来日本酒度が下がるはずの二つが、20%で辛口をマークしておるの。
辛口になったからこそ(糖が出来なかったからこそ)度数が上がらなかったのじゃと推測されるじゃが、もし、同じ度数の場合は更に高くなるわけで、じゃの。もし、麹歩合が20%かつ低精米で辛口を作るならばこの二つが向いているという事になるのではないかの?

【雄町の謎】
雄町は数値だけ見ると、20%の時は淡麗辛口の性能じゃが、40%になると一気に濃醇甘口になるの。
。。。君は、なんなんじゃの?
削らないと、溶け易い本性が出難いという事。。。なのかの?

【推測される各酒米の特徴】

ではではでは! では、最終的にわっちゃが感じた特徴と、各項目のスペックを比べた上での酒米の特徴をまっとめるの~(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

【山田錦】

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山田錦で気になるところは、その総合的な味の濃さ! 20%では最も酸度×アミノ酸度が高く、40%でも実に2位!

しかしその実、実際に感じた味は決して強烈な印象を与える物ではなかったの!!

数値自体は高いのに、感じ方とは印象が異なるのは、所謂『山田錦ならなんとかしてくれる』と、よく言われておる事からも推測するに、味わいが決して突出しない という事なのではないかのぅ? と思われるの! 

つまるところ、特殊な一芸を持ったお酒を造るのには向いておらぬかもしれぬが、バランスを良い味の日本酒には山田錦という事かの!?

【五百万石】

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 五百万石で気になる点は、グルコースは他と変わらず、度数は低いのに、日本酒度が高い!! 点じゃのっ!!

 度数が高く日本酒度が高くなるのならわかるのじゃが、これは偏に比重が上がる成分が少ない、つまり味となる要素が少ないという事じゃの。。。

 結果、淡麗辛口なスッキリとした味わいになる酒米というのがハッキリとわかったの!!

 一方で、40%の時の数値と印象を見るに、溶かしすぎると渋味が出すぎる酒米ではないかとも推測されるの!

【美山錦】

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 美山錦で注目して欲しいのは、何よりも酸度!!

 実は、酸度が1.5未満の日本酒というのは、数が全体の2割にも満たない程数が少ないんじゃのっ!!

 それを、精米歩合90%で作れて居るのは実は驚愕。特に20%の1.2というのは、鑑評会用の丁寧に丁寧に酸を出さないように作った日本酒より更に低いレベルじゃのっ!!

 洗練されてはおらぬが、よくあるYK35の鑑評会用の日本酒にもっとも近い印象じゃったのは、確かに美山錦の20%じゃったの!

 結果的に見れば、酸を出したくない酒を醸す、淡麗甘口系を造りたいならば、最適な酒米と考えられるの~!! 

ただし、溶かし過ぎると凄い味になったのは数値からするとグルコースの仕業なのかの。。。?

【雄町】

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 問題児。

 正直、20%と40%の差が開きすぎて、君はほんとになんなんじゃの。。。? と言いたい酒米。

 溶けやすいのに酸度が低すぎる!!!

 確かに雄町は旨味か甘味が特徴的な酒米と思っておったが、これほど酸度が出ないとはびっくりじゃったの。。。

 つまる所、雄町を使うなら酸味を酒米から期待はしてはいけない、と言えるかもしれぬの?

【愛山】

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愛山は意外にも麹歩合20%では特徴があまりでなかったのは意外じゃったの。

一方で、40%ではグルコース、味の濃さ共に1位! しっかりとけて味をだしてくれている事がわかるの~!!

じゃがじゃが、実際酸味や旨味は感じない点では、相当に甘味に偏った酒米というのがよーーく分かったの!!!

山田錦は甘味を主張させずバランス重視で、愛山は甘味を主張させており、お互い味の方向性が異なるだけで、出来たスペック自体は非常に似ておるの!

これはちょっと、麹を愛山、掛を山田錦にすれば、凄みのある極味の酒が出来そうじゃが、、、ちょっと見てみたいの~!!

【まとめ】

いかがじゃったかのぅ?

数値で見た結果と、味で感じた結果に際はあるものの!

山田錦は 味のバランスが良き! 但し、アルコール感が強くなる時もある!

五百万石は淡麗辛口! さっぱりが好きな者向け!!

美山錦は淡麗甘口! 水のようにスルリが良きじゃが、麹は不向き?

雄町は酸味が苦手な者にはぴったりの酒米!

愛山は甘味が出やすいが、溶けてない場合はサッパリの可能性も!?

という酒米という事じゃと推測されるの~!!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

皆は、気になる酒米はあったかの?
この結果が日本酒を選ぶ時の参考に少しでもなったら嬉しいの。。。!

わっちゃはちょっと、美山錦の日本酒を改めて呑んでみたいと思ったの~(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾


日本人に生まれたなら是非是非一度は日本酒呑んでみようの~(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

それでは、今日はこの辺りで! 長く楽しく日本酒ライフを共に♪ くらっちぇっ!!!


※これ以降、記事はございませんが、もし、今後の如月ささらの活動の為、応援していただける方、よろしければご支援の程よろしくお願い致します。

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