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中小企業診断士試験2023 vol.2

4月に入りまもなく桜が咲いた。例年より1~2週間早い開花であった。遅れることおよそ10日。今度はりんごの花が咲く。開花が早まると当然春先のすべての作業も早くなる。この時期は受粉に大きな影響を与えるデリケートな時期だ。受粉の出来は当然りんごの出来に影響する。しかし残念だが、人間はコントロールできない。

来年の受粉に使う王林の花

2次試験の勉強をいったん止め、1次試験対策に入った。受験科目は最低限必要な5科目とした。7科目で時間と頭の使い方を分散させるよりも、5科目に絞って有効に使う方が、合格する確率が高いと判断したためだ。もしこれが診断士試験だとする。設問が「合格に向けた今後の方針を100文字で助言せよ」とする。2次試験的な解答表現は以下のようになる。「限られた経営資源をより少ない5科目に集中させ、効率的に時間を使うことで、高付加価値製品を開発し、常連客に試験的に提供。口コミやSNSでの情報発信を誘発し潜在市場に働きかけ、新たな市場を開拓し売上拡大を図る。」となる。因果関係を明確にして効果で〆る。これがいわゆる2次試験の「型」というものである。よく読むと文が抽象的で前半と後半の因果関係が微妙だけど、それっぽく見えるでしょ。(笑)

さて、1次試験だが試験形式は4~5択から正答を選ぶ択一試験。合格ラインは平均60点以上かつ40点未満がないこと。
まずその5科目。①経済学②財務・会計③企業経営理論④法務⑤中小企業政策。昨年の試験後の自己採点では②以外は1問足りずの不合格。②は足切りライン足りずに赤点。自分の中での合格ラインへの到達度は①、②は理解度が低くまだまだ勉強が必要。③は1度合格しているのと得意意識があるので、解答精度をさら上げ得点の上澄みを図る。④、⑤はあと一息。問題の特徴は①と②は暗記した知識を使って計算したり、グラフを解釈したりする。③は暗記した言葉の定義が、実際にどういう状況を指しているのか多様な視点から理解できる。④と⑤はほぼ暗記問題。今年の目標はすべて70点とした。万が一①と②で失敗して50点に足りていなくとも合格ラインには確実に届く。
1次試験対策はひたすら過去問や問題集を解き問題に慣れることである。基本的には同じことを異なる表現で問いてくる。⑤に関しては前年の『中小企業白書』にも目を通し傾向を掴んでおく。私個人としては体系的に知識を身につけたかったこともあり、通信教育(オンデマンド方式)から始めた。3回目の今年のメインテキストは「過去問完全マスター」(同友館)。過去問10年分の中から出題確率の高いものをまとめたもので解説も丁寧で分かりやすい。最初は全問解く。2回目以降は記憶があいまいな問題、間違えた問題に絞る。出来ない問題をやり減らしていきながら、出来る問題を増やしていく。どうしてもわからない問題、複雑な問題、計算に時間がかかる問題は「捨て問」にする。問題集の解説で理解が足りない時は、オンデマンド教材を見直す、ネットで調べる。そうしているうちに、ある時ふと昨年までとの自分の変化に気づいた。1次試験が明らかに「通過点」となり、2次試験に意識を置きながらの1次試験の勉強をしているのである。昨年までの2回の1次試験は明らかに「心理的」にゴールだった。今年はこの知識は2次試験で使うことが多いからもう少し深堀しておこう、これはあんまりでないからさらっとでいいや、そんなことも考えながらひたすら過去問と向き合った。
過去問に飽きるとオンデマンドの基礎的な問題に戻り、過去問以外の重要点の理解強化を行い、抜け防止を図った。
途中、2次試験対策をしなくて本当に大丈夫なのかという焦りを感じることもあったが、まずは1次試験を通ることが絶対大事と自分に言い聞かせ、来る日も来る日も過去問と向き合った。特に経済学と財務会計については基本的なことが出来なかった時はオンデマンドの講義を何度も何度も見直し基礎力アップに努めた。
試験対策の一方では農園支援のほか、5月には青森県の公募事業に応募、6月にはりんご畑でBQQの企画実施、7月は飯田橋のアンテナショップでりんごジュースとブラックベリーのジュース販売。靖国神社と東京大神宮へのお参り。8月に入り秋田県では記録的な豪雨で川が氾濫。被災地でのボランティア活動に参加。自分は恵まれている。改めて当たり前の有難さに感謝する。

過去問完全マスター

試験が近づいていた。
4~8月試験までの勉強時間は300時間あまり。少ない科目では3回、財務・会計に至っては6回以上繰り返した。時間比率は、財務会計がおよそ28%、経済学が22%、残りの50%で3科目に振り分けた。感覚としては経済学と財務会計は7割、その他3科目は9割出来ている。今年は大丈夫だ。ことあるごとに自分に言い聞かせた。ここまで2年8か月の累計時間は1,260時間。1,000時間の法則に照らし合わせると、勉強時間に関しては十分合格圏内である。やりきった感もある。財務会計で最低40点以上取れば残り4科目でフォローできるはずだ。あとは前日ゆっくり寝てフレッシュな状態で臨めばいいだけだ。そんなことを考えながら仙台に向かった。

今年の1次試験は8/5~6。東北地方の試験会場は仙台。試験日はちょうど七夕祭りと重なる。昨年泊まったホテルは満室。そこで全国チェーンで、自分に合いそうなクラスで、ベッドも良すぎなさそうな、慣れていそうなビジネスホテルを予約した。そう、十分寝るための対策である。これで対策はもうばっちし。今年は必ず受かる。いいイメージを持ちながら早めにベッドに入った。
寝つきはいい方だと思う。日頃布団に入るとすぐ寝る。睡眠の質も悪くない。ところがこの日なぜか全く眠れない。まただ。まったく寝た気がしないまま試験の朝を迎えた。寝たような寝てないようなそんな暑い朝だった。あれだけ準備したのに今年もこれかよ。(笑)

七夕祭り真っ最中な仙台

(続く)

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