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社会人サッカーの現状とは!?特徴や裏話も含め解説!

こんにちは!kenyaです。今回の記事は社会人サッカーの現状や特徴、裏話に関する記事です。私が大学時代に約2年間所属した2つの社会人サッカーチームの話と、大学時代から現在に至るまで社会人サッカーを見続けてきて感じたことなどを書いていきます。

今回の記事はこんな方向けです!
・社会人サッカーのファン、サポーターの方
・これから社会人サッカーを始めようと思っている方
・社会人サッカーチームに所属している方やその関係者の方

目次
・社会人サッカーとは?カテゴリーなどについて解説
・社会人サッカーの現状とは?魅力や特徴、課題について
・クラブに入る方法やレベルは?スポンサーはいるの?裏話も含めて解説
・これから社会人サッカーを始めたい方へ

社会人サッカーとは?カテゴリーなどについて解説

まずは、社会人サッカーについて解説していきます。社会人サッカーは18歳以上を中心とする社会人を中心として構成された日本サッカー協会第1種のカテゴリのリーグです。社会人が多いですが、18歳以上が対象(16歳以上で公式戦に出場可能な県もある)となるため、大学生でも所属できます。

そして、セミプロであるJ3以下のリーグのサッカーをまとめてコミュサカ
と呼んでいます。このコミュサカという言葉は聞いたことがありますか?
まだ馴染みのない方もいるでしょう。ここでは、J3以下を社会人サッカーとして定義していきます。(J3は全員がプロ契約ではないため)

社会人サッカーは日本サッカー協会が管轄する全国社会人サッカー連盟をピラミッドの頂点に、その下に9地域の社会人サッカー連盟、そしてその下に都道府県の連盟があります。基本的に連盟はサッカー協会の中にあるため、この点は少年サッカー連盟などと大差はありません。

全国社会人サッカー選手権大会などの全国大会も行われています。この、社会人サッカー連盟が所属する1種はJ1、J2、J3、JFL、9地域リーグ1部、2部、都道府県リーグ1部、2部と続いていきます。都道府県の3部以下は都道府県によってあるところ、ないところがあります。

また、都道府県リーグの下には市区町村のリーグがありますが、これに関しても都道府県によって、県リーグへの昇格、降格がある県、ない県があり、自治体によって様々です。例えば、東京都は1部から4部までと、エントリーリーグがあり、市区町村のリーグもありますが、都リーグからの降格、都リーグへの昇格はありません。したがって要件を満たし、申請することで、東京都4部リーグから参加できます。

しかし、埼玉県の場合は市区町村リーグと県リーグが繋がっているため、新規参入の場合はまずは市区町村などのブロックリーグに所属することになります。

社会人サッカーの現状とは?魅力や特徴、課題について

ここからは、社会人サッカー界を取り巻く環境などについて書いていきます。

どんなクラブが所属しているのか?色んなクラブが混在する魅力

まず、社会人サッカーのピラミッド構造については説明ましたが、社会人サッカーには色んなチームが混在しています。


例えば、いわきFC(JFL、4部リーグ相当)や東京23FC(関東1部、5部相当)や南葛SC(東京都1部、7部相当)のようにJリーグへの参入を目指すクラブもあれば、Jリーグを目指していないクラブもあります。最近では、本田圭佑選手が現役選手ながらファン参加型のサッカークラブ「one tokyo FC」を慶應義塾大学の学生とともに設立して話題になりましたね。

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そして、Jを目指さないクラブの中でも、地域のクラブチームや中学、高校、大学の部活のOBを中心に構成されたクラブ、会社のサッカー部、市役所などの自治体クラブ、自衛隊で構成される自衛隊チーム(厚木マーカスやFC3DEP等)や大学生のクラブ(流通経済大学や東京国際大学など)もあり、本当に様々です。

そして、全国社会人サッカー選手権以外にも、クラブチームのみが参加できる、全国クラブチーム選手権や全国自治体サッカー大会、全国自衛隊サッカー大会まで、大会もそれぞれ行われています。この色んなクラブの混在も社会人サッカーの魅力の1つです。

選手やクラブとファン・サポーターの距離が近い?
社会人サッカーのもう1つの魅力は選手とサポーターの距離が近いことです。例えば、試合終了後に選手とサポーターが普通に立ち話をしていたり、選手がサポーターのことを覚えていて、選手からも挨拶を頻繁にしてくれたりが挙げられます。さらに、試合会場は大規模なスタジアムではなく、小規模な会場のため、選手と観客の出入りする入り口が同じだったりします。ハーフタイムにトイレに行くと、出場選手も同じトイレを利用しているなんてこともザラにあります笑

時には、審判のほぼ真後ろやネット越とはいえ、ピッチまでの距離が「5メートル」なんてこともあります!ネットのない会場は気を付けていないと、クリアボールとか普通に当たります笑

他にも、元日本代表の岩政大樹氏が東京ユナイテッドFC(関東1部)でプレーした経験があったり、現在では清水で長年活躍した楠神順平選手が南葛SCでプレーしていたり、名古屋や甲府で活躍した阿部翔平選手がTOKYO CITY FC(都2部)など、有名選手が移籍してくることも最近では多くあります。

選手とグランドの確保が課題?社会人カテゴリーならではの課題

次に、社会人サッカーの課題についてですが、なんといっても選手や審判の確保、練習場や試合会場の確保が課題です。

まず、選手の確保ですが、高校年代の2種から18歳以上の1種の年代になると、日本サッカー協会の登録選手数は約40万人減少します。高校卒業でサッカーを辞めてしまう人がこれだけいるわけです。そして、社会人となると仕事をしているため、学生時代の部活動のようにサッカーにかけられる時間も少なくなります。さらに、結婚して家族ができるとなおさらサッカーにかけられる時間は減っていきますよね。残業がまだまだ多い今の日本の環境で、仕事をしながらサッカーを続けるのは相当大変なことだと思います。

多くのクラブは選手の確保に悩まされています。所属はしているけど、試合になかなか来れない選手やそもそも練習にもあまり参加できない選手も多くいます。社会人サッカークラブは土日のみ活動しているクラブや平日の1、2回と土日のクラブがあります。後ほど、詳しく話しますが、私の所属していた埼玉県2部(8部相当)の某クラブは最初は日曜日のみ活動日でした。少ししてから平日練習が週1回追加されましたが、参加人数は少ないのが現状でした。人数が12人しかいなかったり、11人集まらず9人で試合をしたこともあります…それゆえ、社会人サッカー界では選手が集まらず、棄権というのが頻発しています。過去に、昇格のかかった試合で相手チームが棄権して、得失点差で昇格を逃したチームまであるくらいです。

そして、選手と同じくらい深刻な問題がグランドです。社会人サッカーのカテゴリは18歳以上で、趣味としてプレーしている選手も多くいます。そのため、高校や中学、少年サッカーと比べるとどうしても優先順位が下がってしまい、(これらは育成の要素を持っているため)グランドの確保が難しいのが現状です。その影響で、埼玉県のリーグなのに東京の会場で試合を行ったり、東京都リーグなのに群馬や千葉で試合を行うなんてこともザラにあるくらいです笑

また、試合会場が抑えられずに延期なんてこともあります。試合会場もなかなかおさえられないため、練習場も確保が難しく、仕方なく公園で練習しているクラブもあるくらいです。それだけ、社会人サッカークラブはグランドの確保が難しい状況です。公共施設を使うには、原則としてその市区町村に住んでる人の名前や住所を登録しなくてはならないため、ハードルは高いです。フットサルコートなどの民間施設を使えば、グランド代が上がるので、会費を上げる必要があり、選手の負担も増えてしまいます。こうした様々な理由でグランド確保は困難になっています。

クラブに入る方法やレベルは?スポンサーはいるの?裏話も含めて解説

社会人サッカーのレベルやサッカーの特徴は?

ここからは、私が過去に所属したクラブ2つを例に話をしていきます。
まず、私が所属した埼玉県2部リーグのクラブ(以下クラブA)の話です。同クラブは埼玉県内の某高校のサッカー部のOBを中心としたクラブでした。人数は20人~25人が在籍し、平均年齢は30歳近く、比較的年齢の高いクラブでした。在籍選手や元Jリーガーが1人、海外でプロだった選手が1、2名に加え、西武台や浦和東、正智深谷といった強豪校出身者や埼玉県トレセンに過去に選出されていた選手など、レベルの高い選手が多かったです。

社会人サッカーのレベルについては、本当に地域によって差がありますが、中でも首都圏はとてもレベルが高いです。そして、社会人サッカーが高校サッカーや大学サッカーとの違いは、フィジカルやパワーです。技術的には、強豪校出身選手が多くいるとはいえ、練習量が落ちていたり、年齢を重ねる選手がいるため、同じカテゴリー(関東大学リーグと関東社会人リーグなど)を比べると少し劣るかもしれません。(それでも大差ではないです。)ただ、フィジカルは高校サッカーや大学サッカーと比べても高いといえるでしょう。

そして、社会人サッカーでは、このフィジカルがより重要になります。というのも、社会人になると、学生の部活のように週に5,6回練習できるわけではありません。そのため、空中戦も含めて「球際での競り合いで負けない」などを徹底しています。フィジカルが強く、当たり負けしない選手やボールをキープできる選手は社会人サッカーでも重宝されるでしょう。

また、練習量が少ないことから、大学生などの若くて走れる選手も重宝される傾向があります。社会人サッカーはもちろん、組織的にしっかり繋いで崩すチームもありますが、ロングボールなどを多用したフィジカル重視のサッカーが多い傾向もあります。しっかり繋いで崩すサッカーをするチームは練習回数がそれなりに多いチームでしょう。もちろん、少ない練習日数の中でつないで崩そうとするチームもありますが、それでも縦パスやロングパスなどが必然的に増えてきます。

クラブへの入団方法や費用は?

ここからは、社会人サッカークラブへの入団方法やかかる費用について書いていきます。私の所属したクラブAでは、当時はセレクションはありませんでした。練習に参加し、やっていけるかどうかを自分で判断し、入団する形式でした。昔はセレクションをやっていたそうですが、人数も当時は多くなかったため、セレクション形式ではなかったようです。私は、練習試合を見学し、練習見学→練習試合に参加→練習参加→入団と4回体験させてもらいました笑

入団形式もセレクションとして、年に2回ほど開催するクラブもあれば、練習参加型で練習に参加し、合否を判断されるクラブ(県リーグ以上はこのパターンが多い)もあれば、セレクションなどを全くしないクラブもあり、様々です。市区町村のリーグになると、いわゆる草サッカーですので、セレクションがないクラブがほとんどです。逆に県リーグは真剣に活動し、上を目指すクラブも多いため、全員が入団できるわけではありません。ちなみに、社会人サッカークラブが選手を獲得する方法は主に以下の3つです。

①セレクションを開催して、選手を募集
②ホームページやSNSで練習生を募集
③既存の選手の紹介で選手を獲得

人材不足の社会人クラブでは、既存選手の紹介で入団する選手が1番多いです。私はコネがなかったため、ネットから自分で問い合わせて参加しましたが、クラブAの時もBの時も7割くらいは既存選手の紹介による入団でした。

次に、費用についてですが、こちらは学生と社会人で差をつけているクラブもあれば、一律のクラブもあります。

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