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2020ハンドボール早慶戦

0-1 體育会ハンドボール部について

體育会ハンドボール部には、男子部と女子部があり、それぞれの部活で日々練習しています。

概要

男子部
創立 1937年
部員数 34名
主な戦績 2020年度秋季リーグ2位 
女子部
創立 2002年
部員数 14名
主な戦績 2020年度秋季リーグ4位 

普段は日吉キャンパスの蝮谷体育館で練習を行っています。

2020年度 ハンドボール早慶戦
観客数 ライブ配信アーカイブ6716回再生
会場 新記念館(2020年創立)                           試合への予算 約100万円
Phase1

1.戦略立案


1-1 ケープロとハンドボール部、関係のきっかけ

今回ハンドボール部に協力させていただいたきっかけは、オンラインで早慶戦が開催されるという事、また早慶戦が例年四年生の引退試合に当たるという事を伺い、オンライン配信でも認知度をあげたいと女子ハンドボール部、、男子ハンドボール部の思いが重なったことです。

早慶戦の認知度を上げられるよう、また感謝を伝えられるように女子ハンドボール部、男子ハンドボール部、ケープロでプロジェクトチームを試合2ヶ月前に結成しました。


1-2 コンセプト策定

Project Teams の部活コンサルではまず初めに目標設定を行います。ケープロではこの目標のことを「コンセプト」と呼んでいます。

コンセプトについては前回の投稿をご覧ください。
コンセプトを明確にすることでメンバーの目標を統一すること、またその後の施策に一貫性を持たせるために重要になると感じます。

まず、ハンドボール部の方と、早慶戦のコンセプトは何なのかというのを考える時に、「例年、早慶戦はハンドボール部にとってどんな試合なんですか?」「男子部、女子部それぞれどのような思いを持っているんですか?」などの質問をしていました。
ハンドボール部の早慶戦は、女子部と男子部が同日に行う試合ですが、それぞれでこの早慶戦の位置付けが異なりました。男子部は引退試合で、女子部はその後にあるリーグ戦が引退試合となる、という状況でした。
その後のヒアリングで、女子部の方から四年生の思いを伺うことができたので、コンセプトは以下のことから抽出していくことになりました。

① LIVE配信は早慶戦だけ
② 早稲田は上のリーグだからくらいついていく姿勢を魅せたい
③ 親やOGの方に見てほしい、感謝


3つの思いの解説
①LIVE配信は毎年早慶戦しか行っておらず、2020年度はコロナのために試合を見にきて頂くことができていないため、試合の様子を見ていただける唯一の機会でした。また、LIVE配信であるということで、遠方に住むOBOGや親族にも見てもらえる機会になります。

②早稲田大学は、普段は対戦しない格上の相手です。しかし、早慶戦という舞台で戦うことで勝利に向かって早稲田大学に食らいつくしせいをみせていきたい、そしてその姿をLIVE配信だからこそ見てもらいたいという思いがありました。

③普段サポートしてくださっているOBOGや、親への感謝の気持ちを自分たちがプレーする姿で体現し、感謝を伝えたい。

この3つの思いを施策を考えるという場面でコンセプトとして掲げ、ぶれないための軸としました。


1-3 施策考案

軸として定めた3つの思いを元に、ターゲットは誰であるのかを明確にしていきます。表を使ったターゲットの絞り込みによって、より施策のターゲットになる人の特徴が分かってくるので、効果的な施策が考案しやすくなります。

ターゲット
・家族、友達、OGOB
・普段は来れない人(遠くに住んでいる親族)→オンラインだからこそ
  
  ①家族×感謝の試合中企画、試合前企画
  ②部員の友達×クラスの友達×頑張り 試合前企画、試合中企画
  ③OGOB×facebook

ケープロで毎月行われているマンスリーミーティングの機会を利用して、参加した方から、実現するための施策の案を出していただきました。
そうする事で、プロジェクトメンバーだけでは思いつかない施策に出会う事ができます。たくさん上げていただいた施策のなかで今のハンドボール部で実現可能な施策を絞っていきました。

施策はターゲット別にたて、期間の関係なども考慮した上で、以下のようなものにまとまりました。

①家族
・はがき(写真つき)を送る→QRでyoutubeの動画を見てもらう。
②友達
・自分のアカウントで広告するのは難しいから、他のsns体育会・団体と共有
・部員が同じ時間にストーリーをジャックして、友達に広める
・直接お知らせを送る
③OBOG
・OBOGのLINEでの宣伝活動→FaceBookや部のブログでの集客
Phase2

2実行


試合の1ヶ月前に施策の立案ができたため、部への確認事項などをまとめ、担当を定めて行きました。ケープロでは、主にハガキの作成に関して、協力させていただきました。

大量発注をする場合、業者に発注した方が安く済むため、必要な枚数の確定ができたら、発注できるよう業者を調べました。自分たちが投函する日にちから逆算し、発注日について、相談させていただきました。
また、デザインについても、ハンドボール部の方と相談しながら、どのようなデザインであれば、魅力的に、また感謝の気持ちを全面に届けられるハガキになるのかを考えていきました。部員の集合写真や、シュートフォームの写真、選手の背中の写真など、ベースにする写真についてどれが最適なのかを考え、最終的に「ハンドボールを知らない人にもハンドボールのかっこよさを感じてもらえて、また感謝という文字を入れることで、直接言葉で感謝の気持ちを伝えられる」ということで、シュートフォームの写真と感謝という言葉を入れたハガキに決定しました。

最後の発注の段階は金銭的な関係で、ハンドボール部の方にお願いする形となりました。女子ハンドボール部の方が実行に移してくださり、親族やOGの方に送ってくださったそうで、配信を本当に見て欲しい人に感謝の気持ちをこめて直接送る、という企画を実行に移していただけました。

Phase3

3結果と振り返り

今回の早慶戦は、格上の早稲田大学であったこともあり、
男子 早稲田ー慶應 24ー10
女子 早稲田ー慶應 29ー16
という結果でした。当日のLIVE配信の視聴回数は、6716回にまでのぼりました。

プロジェクトチームを進めるにあたって
今回のプロジェクトチームには、男子ハンドボール部と女子ハンドボール部からそれぞれメンバーを集めていただき、一緒に進めてまいりました。
そこで発見したことが、二つあります。

①「男子ハンドボール早慶戦」と「女子ハンドボール早慶戦」は「ハンドボール早慶戦」
 部員からみた早慶戦と、世間から見た早慶戦の捉え方が異なるということです。部員視点では、男子戦と女子戦は別物と捉えられていますが、周りから見ると同じ競技の同日に行われる早慶戦として同じ括りに捉えられれています。
 二つの部活が同じ日の試合を協力して発信していくことで、発信源が二倍になり、情報が届く相手も増えます。一つの早慶戦であると捉えている世間には、より一貫性をもって届けられるのではないでしょうか。男子部と女子部が同日に早慶戦を行う部活が多いと思うのですが、情報を発信していくにあたって、どの部活もより密に連絡を取り合う機会があると、もっとよくなるのではないかと思いました。

②「ハンドボール早慶戦」にある二つの方向性
 それぞれの部員からみた早慶戦には、前述のようにもちろん違いがあります。早慶戦に対する部の位置付け、広報の発信スケジュールや内容などは、それぞれの想いがあって決まっていることです。その中で距離を縮め、共通の発信を新たに行うというのは少々困難です。早慶戦に向けて各部が動き始める前に、お互いの方向性を認識すること、その中で世間に向けて共通の発信ができそうな共通点を見つけて、発信に向けて足並みをある程度揃えることが必要だと感じました。今後は、その橋渡しになれるような存在になれたらいいなと、がんばりたいなと思っています。

施策について
 企画を実行に移す場面で、今回のハガキは金銭の動きがあることから、ケープロではなく、ハンドボール部の方に実行をお任せすることとなりました。その段階をケープロからこまめに現状を伺うことができていなかったため、業者とのやりとりがうまくいかなかったことや、スケジュールがギリギリになってしまっていたことに気づくことができませんでした。ケープロとしては、実行のスケジュールを立てるだけではなく、実行段階の現状も把握し、すぐにフォローすることができるようにしていこうと思いました。早慶戦に向けた練習と並行してできる広報の発信、以上のことをステップアップとしてケープロが協力させていただいているということを忘れずに、すぐに頼ってもらえる相手になれるよう、こまめに連絡を部員の方と取るようにしていきたいです。

 オンラインでの発信が多くなっている一方、そのSNSでの情報発信に辿り着くことが難しいターゲットに対して、直接感謝の気持ちを伝える企画として、ハガキの施策になりました。一周まわって新しい試みだったのではないでしょうか。

男子ハンドボール部の方、女子ハンドボール部の方へ
たくさん話し合いに参加してくださり、本当にありがとうございました。
今後とも、応援しています!


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