目標のためなら人を切り捨てる僕はクズなんだろう

軍人は戦争で人を殺す事を容認されていても、平時には不要とされる。
戦時に誇っていた事が、平時には疎まれる。

そういう葛藤が自分の中にある。

たぶん命じられたら何でもやってしまう。人殺しでさえ。
(例え話ですよ)
要するに、自分が必要と判断すれば、相手がどう思おうとそいつを切り捨てる危うさのようなものが自分の中にあるのだ。
しかもそれを悪いとも思っていない。

いくつか例を挙げる。
ゲーム「Detroit become human」にて。
このゲームは途中の選択肢によってその後の展開が変わる。
主人公はアンドロイドの刑事で、事件の犯人を追跡中に、相棒の刑事ハンク(人間)が高所から落ちそうになる。
そこで選択肢。

・犯人を追う
・ハンクを助ける(生存確率:90%)

と出ている。
この「生存確率90%」が問題なのだ。
主人公はアンドロイドなので、ハンクが助かる可能性が高いことが瞬時に判断できた。

そこで僕は(90%助かるなら大丈夫だ。犯人追跡を優先しよう)と思って、犯人を追うことにした。
結果的には犯人を取り逃がしてしまう。

すると、自力で這い上がったハンクがやってきて、主人公は殴られてしまう。

「相棒の命が危険なのに、何考えてるんだ!」という事だ。
僕としては、ハンクが死ぬ確率はほぼ無いと見て、任務を優先したのだが…。

もう一つ別の例を。

ゲーム「SEKIRO」でのこと。
舞台は戦国時代の日本で、主人公は隻腕の忍び「狼」だ。
狼は、剣術の指南役として、「死なずの半兵衛」という男と出会う。
半兵衛は、身体に蟲が取り憑いており、いくら斬られても死なない身体にとなっていた。そこで狼の剣術の練習相手になってくれる(いわゆるチュートリアルキャラクター)。
半兵衛は死なない身体から逃れる術を探しているという。

ゲームを進めると、狼は「不死斬」という刀を手に入れる。
敵の中には普通の刀では死なない化け物もいて、それを倒すには不死斬が必須となる。

ぼくは「これ使えば、半兵衛を死なせてやれるんじゃね?」と意気揚々と半兵衛の元に向かった。
予想通り「半兵衛を斬る」「斬らない」という選択肢が出現し、僕は喜んで「斬る」を選択した。半兵衛はこれによって死に、最後に感謝の言葉を残していった。
同じゲームをやっていた友人にこれを報告したところ、「何で躊躇なく殺せるんや、半兵衛は愛されキャラやったやろ」と言われた。

え、あかんのかいこれ。となった訳です。
でもこれって、終末期の患者から人工呼吸器を外せるかみたいな選択なんだと考えるとそんな選択出来るかとなると…話は変わってきますかね。

僕は「情」みたいなものを軽視する傾向があるらしい。
こういう人をマンガやアニメのキャラクターに照らし合わせると、目的のためならどんな手段も厭わない悪人、みたいなやつばかりなんですよね〜。
主人公は絶対そんな考え方しないじゃないですか。
やだな〜主人公がいいな〜。とか思ったり。そんなの今さら無理だろとか思ったり。
悪人だっていうのなら動物でも拾ってギャップ狙うか…。

ちなみに、僕が自分の考え方に1番似てると思ったキャラクターは「銀河英雄伝説」のオーベルシュタインです。
次点で「ラピュタ」のムスカ。
まさにじゃん。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?