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【ライブレポ】QO / Aマッソ+KID FRESINO @ BIG CAT

異色が過ぎる対バン。どちらも好きなので速攻チケット購入。先日、ツアーファイナルの大阪のBIG CAT(第二部)に行きました。テンション上がって久々にグッズ買ってしまった。

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芸人とアーティストがコラボすることは最近テレビでよく目にする。けど大体は両者がネタ・曲を一方的にするかコントに無理やりアーティストをぶち込むようなイメージ。

けどこれは全く違った。しっかりとライブに演出家が付いてたからか設定がしっかりとしたある種、作品だった。

見てないって方は土曜日まで東京公演の映像が配信されてるので是非。

今日はこの日の感想をつらつらと。。

物語

このライブが面白かったのは終始、物語がしっかりしてたこと。物語としては現在を逆行してKID FRESINOの過去をコントを通じて繰り広げられる展開。コント、音楽が交互に繰り広げられるけどしっかり繋がりがあった。全く飽きずに最後まで面白く観れたし、両者ともにレベルが高かった。

あと物語のテイストにライブを仕上げると芸人側は終始、コントに徹すると思いきや、コントの自然な流れから漫才も披露するという流れもあり、Aマッソの芸を思う存分、堪能することができました。これに関しては台本がしっかりしてると思った。

ただ平凡な私には理解できない表現がちらほらありました。。

焼却炉

この物語で一番重要なキーワード(だと思ってる)。

2本目の名電でのラジオコントで"焼却炉"のワードが登場する。名電が焼却炉撤廃に反対していた唯一の学校だけど廃止してしまうって内容。ここでは別に焼却炉に関してはスルーしてた。
※因みに名電は私の母校で不意打ちで母校の名前出てきてめちゃくちゃ笑った。マジの校歌がネタで聴けるとは思いもよらなかった。。

その後、KID FRESINOのライブ中、ゴミ袋を持った少女がステージ下手からステージを往復していく。ライブ最後にも登場し、その際、ステージ上手に着いた瞬間、会場に映し出されるKID FRESINO、Aマッソが笑い合ってる写真。場内に響き渡る火の音。燃える写真。鳴り響く夕焼け小焼けのメロディ。

おそらく、ステージ上は焼却炉で"過去"は"可燃ゴミ"となり燃やされていくという意味合いかと。最後に写真が燃える映像もこのライブが過去のものとなり、燃やされるという演出でしょうか。新進気鋭な2組は過去に縋り付くことなく進み続けるという意味合いかな?

あとラジオのコントで焼却炉が撤廃される件。このコント中でこんな台詞があります。

加納「でもさ焼却炉いるよなって。学校っていう守られたテリトリーの中にももっとぞっとする空間が必要っていうか。社会に出る前に清潔すぎる空間で学んでばっかでもしょうがないやん。」

テレビなどのメディアでもかなり攻めたネタをするAマッソ、巧みに英語・日本語を絡めたリリックで時には変拍子で攻めるKID FRESINO。あまり前例がないことをしている2組のライブはある意味、ぞっとする空間でまさにこの台詞通り"焼却炉"のような場所だということでしょうか。

Rondo

KID FRESINOのRondoを披露する流れが非常に良かった。

KID FRESINOが少年と化したコント。誕生日にも関わらず、部屋に引きこもっている中、宅急便でAkaiのMPC ONEが届き、ビートを打ち込む。打ち込んだ流れからRondoを披露。あの頃を忠実に再現している訳ではないだろうけどKID FRESINOファンにとっては堪らなかったのではないでしょうか。

去年、最高傑作と称されたアルバム「20,Stop it.」の1曲目なので好きな人も多いかと。

ただこのコント前のアニメーションの映像が流れてましたけど、それに関しては全く分かりませんでした。。KID FRESINO本人が作ったものでしょうか?コントで設置されてたPCにアニメ映像の編集画面が映ってたのでそうなのかも。アニメーターになる夢があったのかな?

QOとは

ツアータイトル。これの意味に関しては何の発表もない。考察してみた結果、"QO"は何かの略称ではなく時を意味しているのかと。

この物語は現在を逆行していく。時間が巻き戻る度、映像に時計を模した映像が映し出され、反時計回りに回った後、針はちょうど"Q"の文字となるように映し出される。

物語は最終的に現在に戻る。その際に映し出される映像は時空が歪んだかのように針が高速で動き出す。目に見えぬ速さで動き出した結果、"O"となった。

この物語は何度も何度もタイムスリップしていく。歪に回る時間の物語。それを端的に表現したものが"QO"なのかと。

Presence

やっぱり2021年のKID FRESINOといえばPresenceではないでしょうか。

このライブでも松たか子のパートをAマッソが歌うコラボが披露されました。Aマッソもマンキンで歌って会場の笑いが終始止まらなかった。隣の女性笑い死ぬんちゃうかくらい爆笑してた。この瞬間がとてもピースフルな空気感でとても良かった。

最後に

このライブ、公式から内容について多くは語られてないです。逆にそれがクールで魅力的に感じるのでしょうか。現にとても良いライブだと思いましたし、そう思った方が多いと思います。

配信されているツアー初日の東京公演の映像も観ましたが、ツアーファイナルの大阪公演の方がやっぱり仕上がってる感があった。せっかくなら大阪公演配信すれば良いのにと思ってしまうくらい。けどやっぱり東京には勝てません。

芸人とミュージシャンのコラボ。ありかも。

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