きのこ党に入党することになりました
きのこ栽培にイノベーションを起こす楽々(らら)さんのシードラウンドに、リード投資家として投資実行させて頂きました。
2021年は1件、2022年は7件、2023年は1件と、少し変則的なペースではあるものの、継続的に新規投資のご縁をいただくことは、キャピタリストとしてとても有難いと感じています。
本件は2024年の2件目の投資実行となりまして、1件目の投資実行はこれまでの約6年間のキャピタリストキャリアの中で、最も迷わずに意思決定ができたうちの一社で、またプレスリリースの際にその振り返りが出来ればと思うのですが、今般、投資実行のプレスリリースをさせて頂いた楽々については、逆にこれまでのキャリアの中で意思決定に最も時間を要した一社じゃないかと思います。
時間がかかったのは、検討の過程でなんらかのクリティカルなイシューが出てきたからというものではなく、経営者の駒場さんにお会いした時点での自分自身の単なる準備不足、すなわち、シード・キャピタリストとしてPrepared mindを満足に醸成できていなかったことによるものです。
今となっては、楽々だけが捉えることのできているユニークな事業ポテンシャルについて力強く確信し、チームの一員として、農薬と添加物を使用せず、循環型で環境負荷も低い(なおかつトータルコストも安価に抑えられる!)製法による美味しいきのこを、世界中に届けていくというミッションに燃えています。
本当に実現できるのか嘘のように聞こえるミッションかもしれません。自分も初めて駒場さんからお話しを伺った際には正直よく理解できていませんでした。さらに言うと、新潟にある工場を見学させて頂いてからも、まだピンと来ずによく理解出来ずにおりました汗
楽々のチャレンジはこれまでの一般常識の延長線上にはない、駒場さんの発明と心血が注がれたコミットによってゼロイチの萌芽が生み出されたものと考えており、凡人の私がそれをすぐに理解できるものではないというのは、振り返れば自明ではあるのですが。。
そんな時間を要してしまったものの、今回の意思決定の背景として、個人的には以下の点が大きく背中を押すファクターになりました。
一つ目は、イノベーティブなきのこ栽培に関するユニークな技術。水田のそばに佇むなんの変哲もない農業用倉庫のなかで、きのこがもりもりと生い茂っている異様な光景を見て、量産までの技術リスクを乗り越えていることを目の当たりにすることができました。
二つ目は、ハードシングスを乗り越えた創業経緯。前職が経営不振となってから、その知財を承継しながら起業に至るという、壮絶なハードシングスを乗り越えた上でのチャレンジで、常人では難しい意思決定を形にされていることに、強い敬意を抱いています。そういったタフな意思決定ができる経営者のチャレンジには、ご一緒したいと思わせるパワーを感じます。
詳しくは、駒場さんのこちらのnoteもぜひお読みいただければと思います。とても重厚で読み応えがあり面白かった!
三つ目は、とても美味しい楽々のきのこ。やっぱりこれはすごい重要だと思います。身体や環境に優しい食品は味が落ちることも多い印象があるのですが、楽々のきのこは食感や香りが強く野生味があってとても美味しく、1歳半の私の娘もバクバク食べているのを見て、これは売れると確信できました。
今般、楽々のチームのチャレンジにご一緒させて頂きたいと感じ、ご縁を頂けたことをとても嬉しく感じています。すでに大手小売のお客様からも引き合いを頂いておりますが、今後、ますます戦線を拡大して参りますので、ご興味のある方は、お気軽にご連絡頂けると嬉しいです!ぜひ、一緒にきのこ党を盛り上げて参りましょう!
また最後に、ANOBAKA葛西さん、ご紹介、本当にありがとうございます!すでにANOBAKAさんが意思決定を進められていた中で、「一緒にやりませんか?」というお声掛けは、とても強いシグナルを感じました。今後、連携させていただくことが楽しみです!改めて、よろしくお願いします!
【プレスリリース】
バイオテックスタートアップの楽々(らら)、リード投資家のジェネシア・ベンチャーズ、および、ANOBAKAの二社を引受先とする第三者割当増資により、シードラウンドにて1.2億円の資金調達を実施
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