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地方自治体はサービス業!?

実は、この4月からDX推進担当部に加え、地域行政部も担当させていただくことになりました
他の副区長さんお二人に超ご負担をおかけしているので、少しだけ気が楽に(世田谷区には教育委員会を除き約30の部がある

〇地域行政推進条例 爆誕!

この地域行政部ですが、23区含めあまり耳にしない部名ではないでしょうか
世田谷区では、1991年(なんと松村が社会人になった年)に地域行政制度を導入し、本庁、支所、まちづくりセンター(以下、まちセン)の3層の行政機能で、安全・安心で暮らしやすい地域社会を目指しております(2022年10月に地域行政推進条例を施行)
他の自治体に詳しくないのですが、世田谷区独特の制度らしいです

簡単にいうと、面積58㎢、人口92万人弱の区民の皆さんにきめ細かく行政サービスを提供できるように、区役所の組織と人員を、3層にわけ、最適分散させよう、というものです
区民の一番身近には、28か所のまちセンがあります

縦割り文化の行政(高齢福祉や障害者福祉、産業振興などサービス単位)が一般的ですが、世田谷区には、加えてまちセンといった地区単位の横ぐし組織があるのが面白いです

更には、現在、28の地区毎に、まちセンと社会福祉協議会、地域包括支援センター、児童館を整備し、地区内で連携(四者連携)をとるように発展中です

地域行政部は、これらの地域行政の企画部署です
15年以上世田谷区に住んでますが、今回初めて地域行政制度を知りました

〇地方自治体はサービス業!?

世田谷区流のDXを探す旅」で触れましたが、行政は人々を幸せにするサービスを提供するサービス業だと思います
なんせ「行政サービス」っていうぐらいですから
*地方自治法には「住民の福祉の増進」と表現されています

そのサービスは、
セーフティネットを中心とした直接サービス(高齢者・障害者・生活困窮者・児童福祉、教育など)とインフラ系の間接サービス(道路・公園・公民館・図書館)に分けられます

直接サービスは、対象者になってないと利用できませんが、間接サービスは、住民ならだれもが利用できます
本来、人は多様で、その生きづらさや困りごとも多様なので、今の行政サービスでは解決しないという方も大勢いらっしゃると推測します

上記まちセンのお客さんは、その地区の住民全員です
ミッションは、誰一人取り残さず、お客さん全員の顧客満足度(幸福度)を上げること
なので、既存の行政サービスではカバーできない部分を発見し、新しい行政サービスにつなげる部署ともいえます

サイボウズから世田谷区役所への転職を決めた理由は「チームワークあふれる地域社会」を行政の立場で創れそうと思ったからなんです
なので、今回、直接関われる部を担当させていただけるのでワクワクが止まりません

〇新サービス??

では、新しい行政サービスはどんなものか?
例えば、「人をつなげる、共創の場を創る」支援はいかがでしょう
ソフト的な間接サービスになります

今は、行政としては町会・自治会との連携がほとんどですが、もっともっと多様な人が、多様なつながりを作り続け、世田谷区中に多様なコミュニティができ、更には、同じ目的を持ったチーム(共創の場)が次々と生まれてくると、どんな社会になるでしょう
3月にまとめられた次期基本計画大綱の中に区政が目指すべき方向(P7)として明記された
「あらゆる世代が安心して住み続けられる世田谷をともにつくる」
につながるんじゃないか、と妄想が止まりません

実は、DX担当としても、現在、策定中の世田谷区DX推進方針ver.2の「参加と協働のRe・Design」の中に、この新サービスの要素をいれようと画策中です

〇つながる区役所!!

サービス業である以上、顧客満足度を高めないと継続性がありません
そのためには、顧客を更によく知らないといけないし、顧客からも区役所に興味関心を持ってもらいたいです

そのために、わかりやすく区政情報を公開し、透明性をより高めたい
また、情報を公開するだけでなく、顧客の声を聴き、信頼関係をつくるため、コミュニケーションしていく仕掛けも必要です
区役所自体が区民とつながり、共創できるようにしていきたい
それが「ともにつくる」につながるはず

~おまけ あなたの推しは?

4月23日に4年に1度の区議会議員と区長の選挙がありました
投票率は前回から3ポイントアップの46.11%
せっかくなので、議会制民主主義の現場に身を置いて感じたことを書いてみます

・基礎自治体では生活に密着したことが議論される
・議員さんはそれぞれにこだわりポイントとビジョンをお持ち
・最後は多数決になるが、それまでの質疑応答が重要
・絶対の正解がない多様性あふれる社会なので多面的で建設的な議論が重要
・想像していた以上に、議会での議論が区の施策に反映される
・23区でもそれぞれ施策に違いがある

まとめると、自分達が住みやすいまちにするために、基礎自治体の議員さんは重要な役割を持たれている
どなたかが「地方議会は政党政治じゃない」といってましたが、なんとなくこういうことなんだな、とわかってきました

自ら反省なのですが、これまでの選挙では、直前に顔写真ポスター板を眺め、エイや、で決めてました
本当、すみません
言い訳すると、街宣車からは候補者名しか聞こえないので、政党名だけで判断してました

そこで、皆さんに提案です
「推し議員」を作りましょう!

例えば、
・気になる議員さんの議会での質疑を見てみる
 その人のこだわりのテーマや口調で、人となりや考えがわかります
 世田谷区では議会中継(含、録画)を公開していますのでご利用ください
 議員名で検索もできます
・議員さんのSNSをチェックしてみる

普段から議員さんや首長に興味関心を持つことが、自分自身の生活をよくすることにつながります
ちょっと長めのおまけでした

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