SET拠点から

仲介者とつながる場

1、仲介者とは

先日、NHKでeスポーツと障がい者についての特集を放送していました。
eスポーツは、障がい者と健常者が一緒に戦える唯一のスポーツなんだそうです。
米国では口でコントローラーを操作する障がい者プロもいるとのこと。

「共生社会」って何なのか考えると、全員が分断されずに、なにかしらつながりあっている社会なのかな。

オリンピック、パラリンピック、デフリンピックと分断してますが、eスポーツは、障がい者と健常者の分断がなくなるといいなと思います。

放送では、障がい者のeスポーツ大会という”場”がでてきて、様々な障害を持った人が、自分用コントローラー(それこそ、口や息で操作したり)で参加していました。そこには、コントローラーを開発する人がいます。

そこで思い出したのは、「寝たきり社長」で有名な㈱仙拓の佐藤社長。
彼は、首から上と、かろうじて5mm程度動く片手の親指で、PCを駆使して社長業をされてます。
確か、PC操作のためのコントローラーは当初はお父様が作ったとのこと。
今は視線入力で作業をされているそうです。
*松村の名刺は、こちらの仙拓制です

また、UBDOBE(ウブドベ)という団体が、デジタルを使った楽しいリハビリ(デジリハ)を開発・事業化していたり、します。
これ、メチャお勧めです。

これらの開発者は、共生社会のための”仲介者”なんだと思います。

当然ながら、仲介に大きな割合を占めるのは、障がい者の支援(事業)者であり、彼らは、単に支援サービスをしているだけでなく、”仲介する”機能も併せて、持っています。
その提供価値がきちんと評価されて、報酬を得られる社会になってほしいなあ。

2、場

上記の例では、”場”もそれぞれ、eスポーツ大会であったり、自分で立ち上げた会社であったり、リハビリ現場(病院)だったりします。

また、2月初旬、滋賀県大津のプリンスホテルで行われたアメニティフォーラムも、障がい者と健常者をつなぐ”場”でした。
同時開催の日本博と合わせ参加者3千人超が、相互理解を深めた場でした。
*サイボウズもブース出展しました。

これらも、いろんな立場の人が、それぞれの得意分野で、”場”を作り、障がい者と健常者の相互理解が進み、分断がなくなっていく共生社会に近づいていって欲しい。

障がい者支援事業所であれば、まずは、地域の人たちと繋がる”場”づくりからいかがでしょう。
施設見学会や、発表会でもなんでもよいですが、楽しいのが大事です。

なんでも、長崎県の社会福祉法人ながよ光彩会では、「学会」を開催し、地域の方を中心に300名超を集められているそうです。
楽しそう。ぜひ、見学に行きたい!

3、「あるものはある、いるものはいる」

これは、ある哲学者の言葉だそうですが、
社会にあるものはあるとして、いるものはいるとして、人全員が等しく持つ存在価値を感じられる良い言葉だと気に入っております。

油断すると、つい「排除」という考えが浮かんできがちな社会ですが、
いるものはいる、排除はできません。
過去、数多くの排除の試みが、その後の分断と不幸を招いてきているのは世界史からもわかります。

排除ではなく共生。そういう意味でも、仲介者(通訳者)がいることで、全員が孤立せず、社会につながり、「共生社会」が実現できると思います。

松村も仲介者にはなれないものの、間接的な仲介として何ができるのか。
noteを書くこと、「チームワークあふれる社会」をめざすサイボウズの認知・事例を増やすこと、複業先の福祉事業所と一緒に幸せな地域社会を創ること、などチャレンジしていきたいと思います。

以前、はてなブログで通訳者について書いたのですが、そのうち、noteにも整理して書き直したいと思います。

*写真は、陸前高田市の広田の海。海と山が密接で美しかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?