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声を聴くこと

子ども夢パークとまいぷれいす

先日、川崎市の子ども夢パークを見学してきました
ここは、川崎市が世田谷区の羽根木プレーパークに触発され、子供の権利に関する条例を実現するために作った子供の居場所です。
その傑出した取り組みが映画(ゆめパのじかん)やNHKのドキュメント番組(どろんこパーク 雨を走る子どもたち)など多くのメディアに取り上げられています
 
横道にそれますが、
ゆめパのじかん予告編の中の言葉
「身もだえしながら自分なりの生き方を探している」
この感覚には共感しまくりです
 
さて、訪問時、丁度、子ども夢横丁(こども商店街)の準備中で、子どもたちだけで、庭にそれぞれのブースを作ってました(大人は口出し禁止らしいです)
 子ども夢横丁では、物やサービスを子どもたちだけで売り、利益の10%程度が税金として集められるそうです(税金は、皆で使い道を考える)
 
また、別の日に、世田谷区がやっているまいぷれいす(経済的な理由等で支援を必要とする家庭の中学生が安心した空間で、勉強や夕食したり、自由に過ごすことができる居場所)にも訪問してきました

ここでも中学生が、自分達で、地域のイベントに出店するかどうか、夕食の献立など、この場所を皆が居心地のよい場所にするようにしていました
 
子ども夢パークでも、まいぷれいすでも、子どもたちが、自分達の居場所の中で、自分たちで考え、対話し、何かにチャレンジして始めて権利が確保されている(自分たちが納得した意見がでてくる)と感じました。
 

声を聴くだけでよいのか

今、国を挙げて(世田谷区でも)、子どもの声を聴いての政策反映にチャレンジしていますが、今回の二か所の見学で、単に声を集める以上にできることがあるのでは、と感じました
 
また、そもそも声を聴いて施策にしていくのは、子どもに限らず、「私たちのことを、私たち抜きで決めないで」(Nothing About us without us)という言葉で共通する、障害者などのマイナリティや、住民などでも同様だと思います。

そういえば、前職のサイボウズ時代にも、中央省庁の方と意見交換させていただいた時、先方より「ICT活用により、多くの国民の意見を集めることができる」と言われましたが、「意見を集めて終わりではなく、対話していかないといけないのでは」と申し上げてしまったことを思い出しました。
(もちろん意見を聴かないよりよっぽどよいのですが)意見を言うだけ・聴くだけでは不十分だと思っての発言でした
 
行政の既存の声を聴く仕組みですと、パブリックコメント(パブコメ)や住民アンケートがありますが、基本的に、住民が役所に一方通行的に意見するだけです(パブコメは一応、役所の回答が公開される)
ICT技術が進化する中、もう一歩進めて、住民同士や住民と役所とが対話できるデジタルツールが活用されれば、世田谷区DX推進方針の柱の一つでもある「参加と協働」にもつなげていけるのではと考えてます。
加古川市さんの市民参加型合意形成プラットフォームなんかも素晴らしい取り組みです
実は、世田谷区でもデジタルプラットフォームをいくつかの場面で活用しています。

実際にチャレンジしてわかった難しいことは、まったく見ず知らずの個人が対話していくこと。
 
前の二か所の見学で学んだのは、役所がやるのは、デジタルツールの導入だけでなく、孤立しがちな人たちはじめ、全員の、それぞれの関心や状況に合わせた物理的、ソフト的な居場所づくりや対話の場づくりも大事だということ。
それらは、単発でも、継続性があるものでもいろいろあってよいです
世田谷区でも、今年開催した28地区の車座集会や5地域のタウンミーティングなんかは、単発の対話の場としての意味もあるのだと再認識しました。
 
まだまだやれることは多いですが、引き続き、世田谷らしい「参加と協働」による地域社会づくりにチャレンジしていきたいと思いますので、松村や役所職員との対話をよろしくお願いいたします。
 

おまけ ~サンタの話

今年も三茶にサンタがやってくる byせたがやサンタプロジェクト実行委員会が開催されるようです
パレードは、12月3日(日)13―16時です
私は2021年のこのイベントで地域デビューしましたので、非常に思い入れがあります。
その時の感想はこちらです
昨年はサンタになりましたが、今年は残念ながら無理そう。

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