誹謗中傷について

私も、決して無関心ではいられないnoteでの誹謗中傷。

著作権協会様のおっしゃる様に、「見て見ぬふり」は、加害者側に加担してるのと変わらないと思います。
そして、PCの問題が解決したら、noteにおける「表現の自由」の問題とも絡ませながら扱ってみたいのが、「北方ジャーナル事件」。

先日自宅の書物を整理していて、学生時代の副読本だった「判例百選(民法ⅠⅡⅣ)」が出てきたものですから、つい読み耽ってしまったのですが、やはり今でも「表現の自由」について考えさせられる事件です。
いずれきちんと書きますが、北方ジャーナルが市長立候補者に対し、事実無根の記事を掲載。それに対して候補者側が裁判所に出版差止請求を出して認められたところ、北方ジャーナル側が「事前差止の制度は、憲法上の検閲に当たり、違法だ」と主張したという事件です。
結果は、北方ジャーナルの敗訴でした。

長いこと忘れていましたが、やはり、今でも学ぶべきことの多い事件の一つ。
noteで事あるごとに「検閲だ」の「表現の自由」に反するだの、屁理屈をつけてごねる人を見ると、「法律を自分の都合のいいように解釈するんじゃない」と、𠮟りつけたくなる……。
ちなみに、法律は必ずしも「弱者の味方」ではないですし、裁判所の判決と世論・自分の願望が一致しないというのは、よくあることです。

ネットで誰でも意見を発信・表明できる時代になったものの、その分「言っていいこと・悪いこと」の区別がつかない人や、社会的モラルは低下したなあと感じることが、ずいぶんと増えました。

私が年齢を重ね、感情論と法律論を切り離して考えられるようになったというのも、あるでしょう。
ですがそれだけでなく、昔よりも編集のチェック体制などがゆるやかな分だけ、自分の発言・発信に責任の持てない人が増えているのかも……と、一ライターとして感じている次第です。

※追記
よく誤解されるところではありますが、原則として「憲法は私人間の法律上の争訟には適用されません」。
前から主張していますが、この原則はもっと広く中高生にも教えてもいいのではないかと、個人的には感じています。

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