見出し画像

2023年10月分俳句ポスト

久しぶりに、入選です。
→実は、「夜長」はボツでした^^;

今回はモデルとなった場所がありまして、ずばり「二本松」のイメージです。

まだ酒蔵を見学したことはありませんが、二本松には「大七酒造」様や「奥の松酒造」様などの酒蔵があります。

それに加えて、今回ヒントとなったのは、小学校の担任の先生のお話でしょうか。

もうかなり前に故人となられたようですが(随分前に、新聞の訃報欄でお名前を見た記憶があります)、私の世代でも既に少なくなっていた、「戦前生まれ」の先生でした。
先生ご自身は白河の出身で、白河にもやはり酒蔵の老舗が数軒あります。どうやらそのうちの一軒のご嫡男だったようで、子供の頃に「冬が近づくと、酒蔵で酒米を蒸す香りが漂ってきて、杜氏から蒸し米の味見をさせてもらうのが楽しみだった」というお話をされていたと、記憶しています。
戦前生まれというだけあって、子供らの間で「あの先生は恐い」と評判の先生でしたが、この話は、「先生にも子供らしい時代があったのだなあ」と、親しみを感じたものです。

そのようなあれこれから、上の句が誕生しました。

ちなみに、今回は一句のみの投句。投句の翌日に二本松藩士のご子孫の方とお会いすることになっていたこともあり、そのためのあれこれや、本業の締切・リサーチなどで慌ただしい中での投句となりました。


ところで今回、私の中で印象に残ったのが、「地元の銘酒」を詠む傾向が強かったことでしょうか。
福島も酒処の一つでして、私がぱっと見つけた限りでは、こちらの2句が心に残りました。

特に杜乃しずかさんの御句は、地元民として感じ入るものがあります。
ただし、これは少し説明が必要かもしれません。

地元の俗諺として「会津三泣き」という言葉があります。
これは、会津に赴任が決まったサラリーマンが、

  1. 会津に飛ばされることになり、その悲しみで泣く

  2. 実際に会津での生活が始まるが、なかなか馴染めなくて泣く

  3. 年月が流れ会津にすっかり馴染んだ頃に再び転勤命令が出て、会津の人の人情が忘れられずに泣く

……というものです。

私自身は会津で暮らしたことはありませんが、仕事で猪苗代や芦ノ牧に通っていた時期がそこそこあったことから、杜乃さんの御句に、「わかるなあ」と感じ入った次第です。

松山市の俳句ポストのような全国区の投句では(「松山市」の名称はついていても、実際の参加者は全国区ですよね)、「ご当地」を詠むのは結構博打的要素が強いなあ……と感じますが、今回はその慣習を破って選ばれた句が多いように見受けられました。

もっとも、さすがいつき先生とでも言うのでしょうか。月曜日の類語の一覧に、

画像出典:https://haikutown.jp/post/result/other-monday.php?k_no=290

とありますから、あまりにも「一般名詞化」していると、ご当地の銘酒を詠んだ句は選ばれにくいのかもしれません。

ともあれ、次の句がどうなるか。

割と中級では私もボツだったり入選したり、そのさじ加減がいまだに難しいのですが、これからもこつこつと取り組んでいこうと思います。


おまけ

明日12/1、須賀川のミニFMで18日に行われた「牡丹焚火」の際のインタビューが放送されるそうです。
→実はインタビューされたので、ご興味の有る方は「サイマル」ラジオ(こちらは全国で視聴可能)からどうぞ!
多分、あまり変なことは語っていなかったと思ふ……(^_^;)

#エッセイ
#俳句
#俳句ポスト


これまで数々のサポートをいただきまして、誠にありがとうございます。 いただきましたサポートは、書籍購入及び地元での取材費に充てさせていただいております。 皆様のご厚情に感謝するとともに、さらに精進していく所存でございます。