マガジンのカバー画像

育児詩(こそだてぽえむ)

7
育児詩(こそだてぽえむ)作品をまとめました
運営しているクリエイター

記事一覧

育児詩7

「シュフなワタシ」 コーヒーとトーストとオレンジの香り 窓からは 生まれたての朝日と初夏の風 ダンナは寝てる コドモも寝てる ちょっぴり贅沢な至福のひととき 浴室から聞こえてくる 洗濯機の合図 ああ ワタシの時間はもう終わり?! 鳥の声に励まされて立ち上がる がんばれワタシ

育児詩6

ベランダにほしてきた布団のこと 夜ごはんに作るおかずのこと そろそろ娘のお昼寝の時間 気になることが多すぎて 花はこんなにきれいなのに 空はこんなに明るいのに 何だか私は重い重い… 今日という日は神さまからの贈りもの 楽しみ喜び感謝して 受け取ることができますように

育児詩5

「ファーストシューズ」 はじめてのお靴は 真冬の日曜日 晴れて風もやんだ午後 小さなお庭で一歩二歩 地球はきみの靴底に どんなことばをささやいたのかな

育児詩4

「MEGUMI」 朝は まぶしいよ 夜は くらいよ 雨が降ったら カサと長靴があればいいんだよ あたりまえのことを ひとつひとつ 見つけては 喜んでいる 小さなきみ 朝は おきるんだよ 夜は ねむるよ 風がふいたら おうちの中にいればいいんだよ 神さまのめぐみを ひとつひとつ 思い出させてくれた 小さなきみ 鳥は 歌っているよ 星は きれいだよ 今日も一緒に 生きているよ

育児詩3

「HARU」 今日は どこへ行こう 何をしよう まだ夢の中にいるきみの やわらかな頬にそっとキスをする それがわたしの一日の始まり 遊んでも 遊んでも 疲れを知らないきみを わたしはいつも追いかけていた 日差しが少しずつあたたかになって 待ち望んだ季節がやってくる お買いものも おそうじも ごはんのしたくも 邪魔されることはない 時にはお茶を飲みながら のんびり本を開くのも いいかもね だけど 春の風は心にちょっぴり冷たい ずっとそばにいたきみは 明日から バスに乗って

育児詩2

ママ、ぼくはまだ、何もおはなしできないけれど、 だから、ちゃんと伝えられないけれど、 言いたいことは、たくさんあるんだ。 泣いて困らせたり、 いたずらしたり、 病気になったり、 いっぱい大変な思いをさせてしまうけれど、 でも、ママだから大丈夫。 ママなら、大丈夫。 だってぼく、 神さまのところから降りてくるときに、 大切なものをあずかってきたの。 それはね、ぼくを育てるために必要な力と、愛。 ママ、生まれる前からずっと、 大好きだよ。

育児詩1

「小さなきみへ」 生まれたばかりのきみは とても不思議な存在だった さっきまでお腹の中にいた子が ここにいるなんて 何だか奇妙でたまらなかった そっと握った手が 小さくてあたたかかった わからないことだらけ 落ち込むこともある だけど つぼみがほころぶように笑うきみを見ていると 何もかも大丈夫と思えてくる ママときみを親子にしてくれるのは 一緒に過ごす大切な時間 ママは ゆっくりゆっくり ママになる きみは ゆっくりゆっくり ママの子になる だから 一歩一歩手をつないで