マガジンのカバー画像

詩画

5
詩画作品をまとめました
運営しているクリエイター

記事一覧

詩画5

「猫」 身体中を使って大好きを表現してくれる きみがぼくはちょっとうらやましい 人間は不器用で きみみたいに上手に気持ちを 伝えられないんだよ

詩画4

「ハハゴコロ」 まだ「し」と言えなくて「ぴ」になる だから「おしまい」は「おぴまい」 「しましま」は「ぴまぴま」 ある日「し」を「ち」と言えるようになった だから「おしまい」は「おちまい」 「しましま」は「ちまちま」 それがうれしくて だけど ちょっぴりさみしい 複雑なハハゴコロです

詩画3

「山鳩」 窓辺の小さな巣で その翼は卵を抱いていた。 冷たい雨の夜も照りつける日差しの下でも。 それなのに カラスに追われて鳩は卵とともに姿を消した。 懸命に集めただろう小枝を捨てられずに 私はただ 空っぽの巣を眺めている。 だけど 翌日になって鳩は戻ってきた。 そうだ! 母は強いのだ!! 困難はいつだってある。 それでもきっと きみの笑顔は母が守って見せるから。 (2021年の夏に描いた作品です。完成品は色鉛筆で文字を入れています。我が家の窓辺に巣を作

詩画2

「ツバメ」 羽ばたいてみたいけど もう少しだけ巣の中で眠っていたい ツバメの子は 何だかきみによく似てる 羽ばたいてほしいけど もう少しだけ翼の中で抱きしめていたい 親ツバメも 私と同じ気持ちなのかな 空飛ぶ夢は きっともうすぐ 本当になるね…

詩画1

「たまごやき」 お弁当のたまごやきが きれいにやけた朝 それだけのことなのに とびきりの今日が始まる予感 東の窓からさしこむ光にも 小鳥たちのさえずりにも 庭先に実った小さな赤い果実にも どこもかしこも 神さまの祝福に満ちている でも そんな恵みに気づける気持ちのゆとりがあったから たまごやきが きれいにやけたのかもしれないね たまごやきは いちにちのはじまりの わたしの心のバロメーター 行ってらっしゃい 笑顔で送りだすために 明日もきれいに やけますように #私の作品紹