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たかが9割、されど9割

『人は見た目が9割』という本がヒットしたあたりからだろうか。

本のタイトルに「9割」というワードが躍るのを

よく見かけるようになった。


そのような本を、ワタシは「9割本」と呼んでいる。


いったい9割本はどのくらいあるのだろうか?

ふと気になったので、

Amazonで「9割」と入力して検索してみた。

検索結果10,344件。

にわかには信じがたい数字……


どれどれ。さっそく見てみると。


『伝え方が9割』

ああ、これ知ってる。コピーライターが書いた本。

売れましたよねー。


『考える時間の9割はムダ』

まあ、たしかにそう言われれば、そんな気がしなくもない。

とりあえずここはぐっとこらえて、深く考えるのはよそう。


『心配事の9割は起こらない』

「心配事」って、すごくぼんやりしているけど、大丈夫かな。

ちょっと本の中身が心配になってきた。


『いい女はドMが9割』

「ドM」のインパクト大。

でも、残りの1割のほうが気になる。


『試験は暗記が9割』

いや、これに関しては10割近いんとちゃう?


『20代で人生の年収は9割決まる』

きっと20代をしっかり生きろよっていう

熱いメッセージがつまっているに違いない。

ただ、ワタシはもう手遅れだ。


こんなふうに本のタイトルを眺めていて、閃いた。


9割本の9割は、“9割”を効果的に使えていない。


うん、やっぱり、

考える時間の9割はムダかもしれない。

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