夏嶺 (なつね) 2020年11月8日 22:42 生き物でいたいとその人は言った。巡る命は石の棺に引きこもったりしないと、そう笑った一月後、たった1人で永遠の循環の中へ溶けていってしまった。いつも、心のどこかで想っている。あの人は正しく巡れたのだろうか。そぼ降る雨の中に。あの鳥の羽の一枚に。目の前の一盛りの米の中に。 #140字小説 #掌編 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート