キャプチャ10

第10章 麻雀の師匠

新しい職場は東風戦だった。某チェーン店で働いた3か月、ディープな客層に対する耐性もかなりついたし、麻雀のスコアも上々で、この先やっていける自信もついた。もう不安材料は全くない。今の雀力でも十分戦えるはず―― 働く前はそう思っていた。

オープンしてからは夜番勤務だった。最初は同番のメンバーが弱かったせいか、今一つ手応えがつかめないままでいた。こんなものかな・・・と思い始めた頃、新しいアルバイトが入ることになった。

遠藤「木原さん、従業員募集してますか?」

遠藤(仮名)コイツは知ってる・・・・最初に働いていた雀荘で何度か打ったことがあった。たしかマイナーな競技麻雀のプロ団体に所属しているヤツだったっけな。

(なんだかショボイ麻雀を打つヤツだな・・・)

対戦したイメージはそんな感じだった。少なくても麻雀が強いなんて全く思わなかった。一緒に働いていたら同卓する機会は多いだろう。ようし、麻雀プロだか何だかよく知らねーけど(自分も麻雀プロだったw)やってやんよ!と、鼻息を荒くして迎えたのだ。

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