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人のせいにすることは完全悪ではない

他人のせいにするな、とは子供の頃によく教わったものの、なかなか完全に自責の念だけで生きていくことは難しい。

どこか自分以外の効力で発生した事象に対しては、「あーあ、しーらない」と無責任になれることで、人は精神のバランスを多少は調整しているものだ。

あれもこれも自分のせいかもしれない、といちいち考えてしまっては心がもたない。

「人のせいにするな」

なぜこの教えをしつこく子供に伝えるかといえば、教えている側の大人が日常的に「人のせいにする思考」から抜け出せていないからだ。

人のせいにする。いわゆる「他責思考」は性格に染み付いてしまっており、洗っても洗っても落ちない汚れのように、多くの大人にこびりついている。

イライラしながら「人のせいにするな」という人を見たことがあるだろう。

それは、理性では気づかなくとも、日々、無意識下で「人のせい」にしている自分を気づいているからこそ、「人のせいにしている事象」に敏感に反応ができるから、に他ならないと考えている。

人のせいにして、逃げても別にいいじゃない。
だって、自分だってそうしてるでしょ?

心をもっと広く持ちたいものだ。

人のせいにすることは完全悪なのではない。一種の防御本能だ。

自責の念と他責の念のバランスが取れてこそ、精神が安定する。この世界で起きている、人にとって都合の悪い事象の数々は、全ての人が「責任」を分配し合って暮らしている。

社会に生きていく上で、全く責任がなくなることもないのだから、犯罪や悪質なものでなければ、たまには人のせいにして吹っ切れても良いのではないだろうか。

ちなみに、昨日うちの次男に「本を片づけなさい」と注意したところ、「それは僕が散らかしたんじゃないもーん」とお兄ちゃんのせいにしていた。

振り返れば自分の机は自分が散らかした書類だらけだったので、まぁパパが片付けるか・・・と寛大な心でその本を自分で棚に戻したことは、気にしないでおいて頂きたい。

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