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お客様にお願いするのをやめて質問をしてみた話『質問型営業のしかけ』

どうもうみんちゅです。

今日は投資家向けの不動産営業を5年やり、常に高い成果を上げている僕の友人にオススメをしてもらった本をご紹介いたします。

青木毅(2011)『説得・説明なしでも売れる!「質問型営業」のしかけ』同文館出版

少し古い本で、Amazonだと中古の取り扱いとなっておりますが、2021年現在でも間違えなく効果を発揮する営業法が記載されています。本書を簡単に要約すると、営業スタイルをお客様に対して「お願いする形」から「質問する形」に変えた方が効果的ですよ、ということが書かれています。ただし、スーパー営業マンの行き当たりばったりの経験則ではなく、人間の行動原則に基づいたロジックが組まれている点が本書の特徴です。

以下本書で参考になった点を引用します。

①前提条件として、なぜ営業マンは断られるのか?それはお願いから入るから。質問から入れば相手は答えてくれる。そしてお客様は質問に答えていくことで自分の欲求、課題、問題が明確になる。
②営業マンが売るのか、お客様が買うのかは大きな違い。前者の場合は「説明」が多くなり、お客様は受け身になる。受け身である以上、自ら進んで決断することが出来ず購入を躊躇してしまう。後者の場合には「質問」が多くなり、質問に答えていくことでお客様は主体的になる。つまり、営業マンが質問をして、お客様に話してもらうことにより、自ら購入意欲を高め、購入の意思を表明し、その商品やサービスの良さを話してくれる。自らの意思で購入することをさも当然だと思うようになる。
③人間の行動原則とは「人は自分が納得しなけれな動かない」即ち、「人はいつも自分の思った通りに動きたいと思って」おり、「他人が何と言おうと、人は自らの思った通りにしか動かない」ということ。また、「人はメリットを感じ、リスクが少ないと思えば行動を起こす」ということ。
④全てのお客様は説得されて買いたいのではなく、納得して買いたいと思っている。「説得」とは得することを営業マンが説明すること。対して「納得」は、得することが自分の心に納まることで、納めるのはお客様自身。お客様への営業マンの質問こそが、お客様自身への最高の納得を与える。換言すると営業マンの本当の実力とは、お客様を説き伏せる説得力ではなく、本心を引き出す力だと言える。
⑤プレゼンテーションが重要なのではなく、プレゼンテーション前の質問。なぜなら人は自分の欲求に気づいたときに話を聞こうとするから。具体的アプローチとしては「ところで今回弊社のサービスの話を聞こうと思っていただいた理由は何でしょうか?」と聞くことで、お客様自身が欲していることを明確に、強く自覚してもらう。
⑥クロージングにおける原則は、「人はメリットを大きく感じ、リスクが少ないとすぐ行動する」ということ。そもそもクロージングとはお客様が自ら行うもの。クロージングも煽りやお願いではなく、質問でお客様に決めてもらう。こうする事でその後のアフターケアに係る工数も変わってくる。

「営業は売れば終わりではない」「売ってからが本当の営業」等の言葉は、営業関係の本を読んでいると共通して出てきます。しかし、「納得」ではなく「説得」で売る営業マンが多い中で、質問営業によってアフターフォローの為のジャブ打ちをしておくというのは目から鱗でした。確かに説得されて買ったものよりも、自ら納得して買ったものであれば小さな事でクレームが噴出することも少ないはずです。
職域上、顧客にどこまで関わるのかは企業に寄りけりでしょうが、いずれにしても優秀な営業マンは質問によって全て完結させ、その後もお客様と友好な関係を築いているということが分かりました。

記事をお読みいただいた皆様も是非参考にしてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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