チーム力を高めることは相手に影響力を及ぼし、勝つ確率を高めること。【個とチームの関係02/僕の仮説31】
サッカーのプレーを成り立たせている要素が何なのか?
こんなことを考えたことがあるだろうか。また、その要素を省いても、サッカーをチームスポーツとして成り立たせている要素は何かを考えたことがあるだろうか。
たとえば、オランダでは「サッカーってどんなスポーツか?」を問われると「2つのゴール、フィールド、ボール、11×2のチーム、ルール…」と答えられる大原則が決まっている。さまざまな議論や理論はそれを前提にして話が発展されていく。
しかし、日本ではその前提とするものがない。いや、JFAが定めていないというほうが正しい。ほとんどの人たちはシステム、ポジション、エリアなどの要素を基にサッカーの話を進めていくことが多い。
【日本人の思う主なサッカーの要素】
・Ball=ボール
・Goal=ゴール
・Erea=エリア
・Position=ポジション
・System=システム
もちろん間違いではない。しかし、これだけでサッカーの議論はできない。もしこれらの要素だけで自分の理論をリアルなチームに当てはめ、「私の意見が正解だ」と主張するのならそれは間違いであり、単なる理想論だ。なぜなら「人間」という概念と「時間」という概念が欠落しており、これらの要素だけでサッカーを操れるのは唯一ゲームの世界だけだから。
私は、少なくとも「サッカーのプレーを成り立たせている」のが次の要素だと思っている。
【プレーに関わる普遍的な要素】
・Time=90分
・Condition=コンディション
・Team=チーム
・Personal=個人
特に人間と時間という2つの要素が関係しているからサッカーというスポーツが成り立つ。多くの「日本人が思う主なサッカーの要素」はスポーツでなくてもいいし、チームスポーツでなくてもいい。サッカーのプレーの判断を下すときに参考にする特殊要素である。
つまり、サッカーの世界の中だけの存在だ。
この「僕の仮説」はジュニア向けのWEBマガジンであり、目的は街クラブを通じて社会で活躍できる人材を育成するための情報マガジンである。だから、サッカーの世界の中でしか通用しない話はするつもりがない。
個人的には「サッカーの世界だけでしか存在しない要素を突き詰めたトレーニングを行ってもプロにはなれない」と感じている。この要素だけでは足らなすぎるのだ。
どんなクラブに所属しても、どんな監督の下でも、どんな国や環境や文化の中でもサッカーがプレーできる選手を育成することが、私たち指導に関わる人たちの使命である。
そういう選手はきっと社会に出ても活躍できるのではないだろうか。
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写真提供=佐藤博之
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