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他者受諾型コミュニケーションになると個とチームが今と違う見え方になる。【個とチームの関係08/僕の仮説52】

■自分の考えを伝える力に乏しい日本人

ここ数年、違和感を感じる。

それは何か? WEB上でサッカーコーチの意見を読んでいると、何をテーマに自らの主張を伝えたいのかがわからないからだ。

例えば、代表チームがワールドカップで無惨な成績を残すと、「コンセプトがないからだ」「戦術による落とし込みができていないからだ」と書いてあるが、「自分なら◯◯する。なぜなら●●だから」とまでは記していないから読み手によっては文句にしか聞こえない。

いつも思うが、日本人は表面的な事実を指摘するのは得意だが、文脈をたどるのが不得手だ。また、私は、日本のコーチが他者に対して理由を添えて自分の意見をプレゼンするのが下手だと感じている。

このことは、きっと指導に大きく関わる問題だ。

それは子どもにも丁寧に伝えられていないから。その原因がサッカー理解なのか、自らの解釈力不足なのか、言語化能力の低さなのか、因子は人それぞれだろうが、いずれにしろ「相手にわかりやすく自分の意見を伝えられない」人に子どもの指導ができるとは思えない。

私は一年以上毎朝Twitterで3連ツイート以上のつぶやきを続けている。テーマはジュニア指導について。目的はコーチのヒントになればいいと思っていること、そして自らの言語化に対するアプローチだ。

先日、こんなことをつぶやいた。

最近はバレーボール、バスケットボール、ハンドボールなどサッカー以外の指導者がツイートに反応してくれている。ジュニアを専門に取材している書き手として嬉しい。この現象は「発育発達」を起点にジュニア指導について深堀しているからだと思っている。読み手が「自由に変換が効く」書き方は大事。

読む側、聞く側が「自由に変換が効く」伝え方をできるジュニアコーチが増えたらいいと考えている。なぜか? それは保護者にも理解を促してほしいからだ。具体性と抽象性の話になるが、対象がジュニアに近いほど抽象性を保ち、選手の想像を働かせる伝え方をしないと考える力は養えない。ここ、重要。

僕は言葉を扱う者として「伝え方」について一生の仕事にしているからジュニアコーチが自ら学んでいる知識を「現場に生かせていないな」と感じる。日本のジュニアコーチは学ぶことについては優秀だけど、伝え方については正直「下手」だと思う。ここが改善されたら海外と勝負できると僕は信じている。

これは私の本音だ。

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