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ある街クラブの小学校4年生に試した「視覚」と「聴覚」を使った指導。 【発育発達編06/僕の仮説10】

昨年、ある街クラブの小学校4年生を対象に約半年間、月1〜2回のペースで会話を重視した指導を実験した。私が確かめたかったのは、子どもの発育発達に欠かせない「視覚」と「聴覚」を活用したサッカー指導だ。ヨーロッパや南米では当たり前に行われていることなので新しいことではないが、日本のジュニアではそれが効果的に取り入れられていない。

視覚=ピッチ上の情報を正しく認識する
聴覚=言葉を介して戦術を理解、共有する

最初の3か月は会話能力を高めるために問答を繰り返し、まずは子どもの「聞く力」と「話す力」を養った。次の3か月間は「サッカーとは、どんなスポーツか」を深めるため、手作りの「戦術ボード」を視覚的な補助ツールとして思考力を身につけるアプローチを行った。

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本来なら小学校1〜3年生の間にじっくり試してみたかったところだが、その街クラブとの契約が1年ごとのため、短期間で実施して結果を残さないといけない事情もあった。正直、短い時間で身につけたものは長い効果を期待できない。当時4年生だった子らも今年の4月から6年生になるが、現状はこの指導が生きている子も、ほぼ消えてしまった子も両方いる。もちろん何かには反映されているだろう。ただ嘘偽りなく書きたいため、この点についてはきちんと記しておく。

さて、ここから先が今回の本題となる。

私はこの指導の成果を街クラブのコーチ陣、選手、保護者に見てもらう機会として、夏前から9月下旬から始まる秋季リーグに設定していた。クラブの代表からリーグの内容について聞いていたのは「8試合が実施される」とのことだったので、はじめの4試合は私が監督としてチームを指揮するつもりでいた。

結果を出すため、子どもたちと一緒に練習や練習試合をどう過ごしたか、また試合でどのようなアプローチしたかを「僕の仮説」で発表したい。

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写真提供=佐藤博之

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