限定解除は出社を促す

無限定雇用 ⇒ エリートコース:昇給階段を上っていく。
有限定雇用 ⇒     職務範囲限定:昇給階段はほとんどなし。

さて、リモートワーク。おそらく、有限定雇用の人々にとって、必要不可欠な制度かもしれません。一方、無限定雇用の人々にとっては、階段は事務所にあるわけですから、会社に出社したいし経営者は出社させたい。

市場の変化にどう対応するか。リスキリングは双方ともに必須事項。
無限定雇用 ⇒:目的は、所属する組織が生き残るための新能力を身に着けること。それにより組織の利益に寄与し階段を上ること。
有限定雇用 ⇒:目的は、報酬が高くて現在の職務範囲を超えた(異なる)職務能力を身に着けること。それにより転職を成功させる。
この違いがあるのだろうと思うのです。

意思伝達はどうか。ともに意思伝達は活発に行うのです。
無限定雇用 ⇒:フェイスツーフェイスで意思伝達を図る。組織内上下関係を意識する。
有限定雇用 ⇒:間接的な方法で意思伝達を図る。要件を明確にして簡潔に仕事が進むようにする。
どちらが時短に貢献するかといえば、有限定雇用のひとびと。職務範囲内でのノウハウ蓄積がさらに時短に有効となります。

経営者が出社を促す時、それはエリートコースを歩もうとする人もしくは歩ませようとする対象にとっては、ありがたいことかもしれません。
職務範囲でノウハウを蓄積したい人にとっては、簡潔でない広範囲な指示を受けてしまう出社では、時短につながらない。そこは、出社に抵抗感があるのだろうと思うのです。ただ、職務で会社設備を使う場合は、出社以外の選択肢はほとんどありません。設備利用範囲で時短を狙うことになります。

ライフスタイル。高額報酬を受け取ってそれなりの人生にしたいか。束縛される時間を少なくし自由な時間を優先するか。限定解除は前者であり、限定すれば後者で時間の融通が利く。どのライフスタイルかで、出社の状況が変わってくるのだろうと思うのです。

ぼくは介護や子育てが重なったので限定した生き方を選びました。階段を上る人にとってつまらない人生なのかもしれません。必要な時間を作る工夫も方法が違うのかもしれません。不器用なぼくは、限定されているから仕事に就けるのだろうと思うのです。介護は卒業し子育ても卒業の時期が間もなく訪れます。ふりかえってみれば、縁のあったあの人もこの人も駆け足か着実にかで階段を上っていて、ぼくと同じ年齢で天と地ほどの差が生まれています。

ただ、あの人もこの人も、高齢者となれば高い位置から地上に降りざるを得ない。そこではじめて不器用なぼくを発見することになるのでしょう。

ふたたび出会ったぼくらは何を話すのか。

種類が違うけれど、苦労には違いがない。楽しさも然り。お互い、話が尽きることがないのかもしれません。それぞれの生き方を互いに慰労することでしょう。


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