Kei@耳鼻咽喉科専門医

主に慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、嗅覚障害について情報を発信していきます。都内大学病…

Kei@耳鼻咽喉科専門医

主に慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、嗅覚障害について情報を発信していきます。都内大学病院勤務医。

最近の記事

鼻茸にとらわれない新しい副鼻腔炎分類(JAMA Otolaryngol Head Neck Surg. 2020)

PMID: 32644117 これまで副鼻腔炎は鼻茸の有無で病型が分類されてきた。しかし、鼻茸が病態によらないことが明らかになり、新しい副鼻腔炎の分類では、副鼻腔炎が片側か両側か、その次にTh2炎症タイプがどうかで分類を行った。 コメント 海外では鼻茸を伴う副鼻腔炎の予後が悪いことから、鼻茸の有無で分類されているものが主流であった。しかし、 ①2016年に報告されたクラスター解析からは、10種類の病態分類エンドタイプに分けられたが、どのタイプにも鼻茸を伴う副鼻腔炎が含まれ

    • 生物学的製剤デュピルマブ(デュピクセント)はアレルギーの親玉ILC2を抑制させる(Clin Exp Allergy. 2020;50(2):267-270.)

      PMID: 31621112 血液中の自然リンパ球Innate Lymphoid cellsの1つICL2はIL-5、IL-13だけでなくIL-4も産生していることがわかった。ILC2 の細胞培養実験では、ILC2が産生するIL-4やIL-4RをブロックさせるとILC2の発育が低下し、IL-5、IL-13の産生量が低下した。つまりIL-4/ IL-4Rαのシグナリングを抑制させるとILC2の機能を抑制さえることがわかった。 デュピルマブを使用した喘息患者の血中ILC2は抑制

    鼻茸にとらわれない新しい副鼻腔炎分類(JAMA Otolaryngol Head Neck Surg. 2020)

    • 生物学的製剤デュピルマブ(デュピクセント)はアレルギーの親玉ILC2を抑制させる(Clin Exp Allergy. 2020;50(2):267-270.)