鎌倉殿の13人 第23話「狩りと獲物」

今回の始まりは巻狩りの計画について北条時政と義時、時連が話し合っている場面から始まりました(時連に席を外すよう促す所での勘違いシーンがありましたけども愛嬌のあるイメージなのかな?いずれ義時の右腕として力を発揮していくはずなので今後楽しみです)
義時は時政と二人になった後で曽我兄弟に不穏な動きがあり、北条が利用されてしまっている事を伝えますが、既に北条の家人を付けてしまい何処かに潜伏してしまっており、また鎌倉殿に報告した所でこのために巻狩を中止にすることも出来ず、結局鎌倉殿にはその話は伝えぬまま、巻狩りに出掛ける事になりました。

巻狩りでは万寿も成長していましたが、「成長著しい金剛」とわざわざテロップが入るほど金剛が見た目が大人になっていましたね(前回の話から1年も経っていないので、かなり無理矢理感ありますが笑)金剛はシカも狩るほど(子鹿がどう見ても剥製にしか見えず…苦笑)の若武者に育ったのに対し、万寿はなかなか狩ることが出来なかったため裏で大人たちが画策し、金剛が狩った子鹿を用意し八田知家や鶴丸が隠れて狩ったように見せかけることで何とか万寿が狩ったと見せ掛けてました。ただ、実際はもう少しマトモだったようで、狩る仕掛けをコミカルに見せたかったのと金剛との対比を見せたかったのかもしれませんね。(その後の曽我兄弟が館に攻めてきた所で義時と金剛に対して的確な指示を出していたので、政治家として優秀な面がありそうです)

曽我兄弟の仇討については、事前に調べていた内容とは結構違っていてなかなか驚いた訳ですが、鎌倉殿が比奈の寝所に向かうために抜け出し(盛長の目から逃れるため工藤祐経が入れ替わり)それに気づかぬまま曽我五郎が工藤の首を取るという流れに…というか首を取る時に親の仇である祐経の顔を見間違うはずはないと思うんですが、夜中で顔の判別が付けられなかったのかな?あと事前に仇討ち部隊として時政に付けられた武士の中に仁田忠常が混じっており、途中でおかしい事に気がつきその場で曽我十郎と刀を打ち合っていましたが、歴史資料では何人かで酒を飲んでいる所におしかけ、工藤が討ち取られたあとで御家人と切り合いになり、その中に仁田忠常がいて曽我十郎と打ち合いとなるんですが、前回からの伏線である北条時政も裏で関わっている(実際は利用されただけで本人は知らない)という説も取り込んで、見ごたえのある内容になっていました。
鎌倉殿への謀反となり首謀者の曽我兄弟に関わっていた時政に責めが及ぶのはずが、鎌倉殿を討ち取ると見せかけ仇討ちとなるよう義時が機転を利かせていましたが、その義時の後ろ姿を見ている時政の顔が何とも印象深かったです(有り難いけれども恐れを抱いたような複雑な表情が何とも流石でした)

その後の義時と鎌倉殿の会話シーンも印象的でしたね
これまで鎌倉殿は何度も天の声が聞こえ導かれてきたが、今回は何も聞こえず運良く生き残っただけで、もはやこの世で成すべきことは無くなってしまったのではないかとの話でしたけども、これは鎌倉殿の最後に絡んでくる伏線なのかな?いずれにしても、来週の予告を見る限りでは蒲殿の件と大姫入内(もしかすると亡くなる所まで話が進むのかな?)あたりの話のようなので、頼朝の最後はその先になると思いますが、頼朝の最後は吾妻鑑でも欠落している部分なので、どのようになるのか今から気になるところです。

さて、この巻狩り(及び仇討ち)の話に食い込む形で比奈さんとの話が絡んでくるとは思いもよらず、前回も書きましたが歴史資料としては比奈(姫の前)と結ばれたのは巻狩りの前年で、巻狩りがあった年に次男朝時が誕生しているので多少のズレがある(ただ何月に生まれたとかまでは残っていないみたいなので最終的にはOK?)あと、姫の前に惚れたのは義時の方だったはずなのに逆に姫の前が義時に惚れてる(以前八重さんと結ばれる時に義時が積極的に会いに行っていたような事をしていたから、今回は逆のパターンにした?)など出会いについても若干気になる部分はあるんですが、無理矢理巻狩りの前にバタバタと結ばれる話を組み込むよりも、巻狩りや敵討ちの中で徐々に距離が近づく形にすることで違和感無く見れましたし、比奈さんについても色々知る事が出来たのでストーリーとしてはこれで良かったと考えています。

(来週に続く)