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作り手との間にいる翻訳者になれたら

おなかの奥からポカポカとあったまるように、じんわり嬉しさが込み上げてくる。大好きなドラマのコラムがRealSound映画部さんに掲載されました。

2018年の『おっさんずラブ』を見ていた時、自分がライターになるなんて微塵も思っていなかった。

なんなら、当時の私はアニメばかり見ていて、テレビドラマを見ること自体久しぶりだった。それなのに、すべて調べ尽くさないと気が済まないほど、骨の髄まで『おっさんずラブ』にハマってしまった。パッションをぶつけるように記事を検索するなかで、一番楽しかったのは、ライターさんが上手に言語化しているコラムを読むこと。読むだけでシーンを思い出して涙が出てくる(今も昔も藤原奈緒さんのコラムが大好き)文章が、自分の作品への想いを代弁してくれているようで、夢中になって読んだのを覚えてる。

「こんなふうに書けたらな」そう思って、感想を書いてみるも全然上手く書けない。才能のある一部の人間にしかできないことなんだ、そう思って諦めた。

転機はSHElikesに入会したこと。でも自分には才能がないだろうからライティングを学ぼうとは思わず、デザインの勉強をしていた。

でもたまにドラマコラムを書きたいと思っている自分が顔を出す。ドラマを見て感じること、俳優さんのお芝居の魅力を言語化したい。自分の言葉で誰かに気づきを与えられて、1人でも多くの人がドラマを見てくれたら。そんなふうに考えてしまう。

SHElikesでの学びを経て転職し、その後適応障害で退職。手元に何も無いように思えたけど、SHElikeで学んだスキルが崩れかけている私の足元を支えてくれていた。転職のためにライティングの基礎は勉強した。誰に言われるでもなく、私の心はもう決まっていた。

「ドラマコラムを書きたい、コラムライターになりたい」

早速、noteにいくつかのコラムを投稿。憧れだったRealSound映画部の記事を参考に執筆を進めた(ちょうどunknownがやってた頃だった)。

いくつか書き溜めて、RealSound映画部に応募。無事ライターとして採用され、ドラマコラムを書けるようになった。

お仕事で書くようになると、自分の目線の浅さも表現力の乏しさも本当に苦しくなるほど痛感した。ライターになっただけではダメ。丁寧にFBをくださる編集さんのもと、1本1本少しでも良くなるようにアップデートしながら原稿を重ねた。

2023年9月25日、『おっさんずラブ-リターンズ-』の制作が発表された。この頃の私は流産手術を終えたばかりで身体もメンタルもズタボロ。仕事へ意識を向けることは正直難しい状況だった。

そんな時に心から愛するドラマの続編発表。あの時とは違う、コラムを書かせてもらえるメディアがある。絶対にコラムを書きたい!!ドラマが始まってすぐに企画をお送りし、絶対書きたいです…!とアピール。無事公開に至った。

サラッと書けたかといったら全然そんなことない。表現の幅の狭さをまだ痛感する。もっともっと上手くなりたい。コラムにとどまらず、俳優さんや監督さん、脚本家さんのインタビューもやりたい。

コラムやインタビューを読んでいると、ドラマは誰かが一生懸命、時間と手間をかけて作ってくれたものなんだと実感する。ちゃんとそのことを観ている人に伝えたいし、ドラマを通して気付きを得る人をもっと増やしたい。これを書いていて作り手との間の翻訳者になりたいのかと気付いた。

今回、記事が公開されてライターになって本当に良かったと思うし、ここまで来れるなんてと思った。でもまだまだ足りない。もっといい記事が書けるように、できることを積み重ねる。

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