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【酒飲編Vol.54】ザ・シングルカスク アードモア 21年 1996

Spec

ザ・シングルカスク アードモア 21年 1996
カスクスペック不明・・・瓶詰め60本程度という事からバーボンカスク→クォーターカスク辺りで追熟?
カスクNo.AR96A
53.8%

評価

美味しさ:8.5/10
お気に入り度:8/10
総評:8/10

ノート

◯香り
ウッディ。過熟気味だがやや青臭いパイナップルとシロップ。スワリングで灰が立ち上る。
◯味
よく旨みの出ているモルト・シロップ掛け。旨み3甘み2塩味1苦味1ぐらい。熟成年数の割にヤンキーな味わい。香りのフルーツ感と味わいはリンクしない。中盤は旨みと苦味、終盤は苦味メイン。
◯ボディ
厚めのミディアム。
◯フィニッシュ
やや長め。バニラ・ミント・ピート・アードモアらしい裸の木材感。

四角くて背低くてスペース食わない◎ 重い×

コメント

比較的最近購入。
アードモアブランドに全幅の信頼を置き、ほぼ誰からの評価も聞かない6年半前のボトルに手を出した。96年はまだ石炭で蒸留してた時代だし、そういう部分の期待もやや込みで購入。尤も、ここ最近の新規購入ボトルが弱〜ノンピートのシェリー系ばっかだった反動も若干あるが・・・。
 
味わいの方は、王道ど真ん中のバーボン系ピーテッドモルト。フルーティな香り、モルティで実によく旨みが抽出された味わい、灰系のピート・・・ただしアイラの薬・潮は感じない、という・・・まぁ何というか、「アードモアです。」って感じ()
ボトラーズでもやっぱりアードモアはアードモアで、外さないしブレないなぁと感じさせる1本となっている。
順当に美味いモルトであるのには間違いないのだが、スペックを考えるとやや物足りなさを感じるのも事実。年数なりの複雑さや香りの深さはやや控えめで、BBRアードモアの時のような有無を言わせぬスペシャル感も無い。この辺は値段なりとも言えるかも知れないが、絶対に外さない系統の味わいである事が逆に仇となっているような気もしている。
 
そんな感じで、自分の中でのこのボトルは、スペシャルでは無いがスペシャル気分を味わえる最高の日常飲みボトルという立ち位置に見事に収まった。スターターでも良し、フィニッシャーでも良しな、これ以上無い日常の贅沢ボトルと言えるかも知れない。


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