不妊治療の話 その7

前回、やっとそれらしい不妊原因が分かり、対策を立てて3回目の体外受精にチャレンジするところで終わりました。今回はその続きです。

今回のトピックは
3回目の判定(化学流産)
不妊治療をお休みする
お休み中にきた転機
ERA検査について

です。


トピック内容で結果をバラしていくスタイル笑

3回目の判定(化学流産)

前回の記事を読んでいただくと分かりますが、それらしい原因(Th1/Th2の免疫が高すぎて凍結卵を弾いちゃう)が分かったので免疫を下げる薬を飲んで3回目に挑みました。
前回凍結した卵がまだあるので採卵から始める必要がない分、体の負担が減って楽です。

そして結果は……一応陽性

2回目の判定は仕事の都合上、私1人で聞きに行ったのですが、陰性と言われた時のショックが耐え難いのでこれから先は夫婦2人で判定日を聞くようにしたいと夫に伝えていました。
今回は夫も同席。
これまで陰性の時は思わせぶりな言い方をせず、さっとストレートにダメだったことを伝えてきた先生。
今回は陽性ということでワァっとなったのも束の間、「一応……?」となりました。なんだか先生の歯切れも悪い。

通常妊娠したというにはHCG値が100以上ないとダメだそうです。
今回の私たちの数値は……7。
陽性反応が出たものの、100には程遠い数値。
このまま化学流産でその内生理が来るでしょう、とのことでした。

これまで7ですら出なかった数値が出て一応陽性反応にはなったんだよ、進歩!と夫は励ましてくれました。
自分でも進歩したと頭では分かっています。
それでも100ないとダメな数値が一桁だけというのは果てしなく遠いように感じて……何より化学流産という言葉はかなりショッキングでした。

お会計を待っている間にも涙は止まらず、気を遣って別室でお会計、そのまま看護師さんが話を聞いてくれたりしました。
これまで何度も挫折したけど今回の流産という言葉はなかなか立ち上がれそうにありません。

不妊治療をお休みする

3回目の判定が出た時、普段寡黙な先生が珍しく強い口調で「一度お休みした方がいい」と伝えてきました。
これまでお休みと言いつつタイミング法で続けたりとちゃんとしたお休みをしてこなかった私ですが、「ずっと頑張ってきてるんだから1ヶ月でもいいから一旦お休みをした方がいい。もう十分頑張ってますよ」と先生や看護師さんに言われました。
看護師さんは折に触れて一回お休みしてみるのもアリなんて言ってくれてましたが、物静かな先生がこんなに熱く強く訴えるのは初めてでした。

夫にもずっとお休みしないで走り続けてる、ひと月でも休んだ方がいいよと背中を押され……そんなに皆から休め休めと言われるのは相当なんだなぁとついに休むことを決意しました。

実際メンタルの限界は自分でも感じていて、唐突に涙が止まらなくなることはしょっちゅう、もうこんな自分は消えてしまった方がいい……という考えが頭をよぎることもしばしば。
友人関係もお正月の挨拶や久々に会う人からはどんな報告をされるか分からないとすっかり疎遠になっていました。

とはいえ当時は31歳、年齢的にも焦りがありました。
お休みといっても何ヶ月も休むのは嫌だ。
長くて2ヶ月ほど、と決めました。
5月に3回目の判定が出て2ヶ月お休みし、8月に4回目の移植を迎えたことになります。
短いお休みでしたがそれでもかなり気分転換にはなりました。

今回はタイミング法もやらない本当のお休み。
趣味に勤しんだり、カフェに行ったりと好きなことをして過ごしました。
余談ですが、観劇が趣味のため、日常を忘れる趣味があるのはいいことだなぁと思いました。(何より推しの存在は偉大です)
不妊治療を始めてからストレス発散を兼ねてNintendo Switchでゲームをするようにもなりましたが、夫と一緒にすると治療以外の共通の会話も増えます。
カフェも近所の気になるカフェに気を許せる友人や夫と行ってみたり。お洒落なカフェが近くに無くてもコメダで夫婦でモーニングしてゆったり過ごす、でも十分気分転換になります。
皆さんも治療を忘れられる趣味を見つけて逃げ道をうまく作っていけるようにされるといいかなと思います。

お休み中にきた転機

実はお休み2ヶ月目に突入した7月には家を探し始めました。
これは私から言い出したことなのですが、本来なら子供が出来て、一軒家を建てて……って自分なりの人生スケジュールというか、夢がありました。
このまま子供が出来るのを待っていてはいつになるか分からない。子供の夢は今後叶わないかもしれないし叶うかもしれないけど、家だけは叶えたい。
子供がいるいないに関わらず私達が住む家を探し始めよう、と。
夫はこれも気分転換ついでで、良い土地があれば本腰いれるかくらいで付き合ってくれたのだと思いますが、私はかなり本気でした。
もう子供のことは考えずに、主寝室の他はお互いの趣味の部屋作ろう〜!2人乗りの可愛い車を買おう〜!なんて言ったりして。
そうしていろんなモデルルームや建売を見にいくと本当に良い土地が見つかったのです。
ちょっと本気で考えてみる?となり、早速自分達の希望を取り入れた間取り提案がされました。
ずっと子供のことが夫婦の将来像として頭にあり、未来が見えなくなっていた私にとって、子供抜きにして自分達の将来像が楽しく見えた瞬間でした。

ERA検査について

4回目の体外受精を受ける前に、不妊治療されていた前職場の方とランチをする機会があり「ERA検査は受けたことある?なかったら受けてみたら」と言われました。
着床の窓といって着床の時期がそもそもずれている可能性があるので、着床時期が合っているか確認するというような検査らしいです。
クリニック再開のタイミングで先生に聞いてみましたが、私の場合、子宮内フローラ検査がそれに辺り、そこで着床にズレはないことは確認出来ているので受ける必要はないみたいな回答でした。
また最近はERA検査は主流でなくなっている上に費用が高いだけとか。(その方は数年前に受けているので確かに今はそうなっているのかも)
似たような検査で既にズレがないことが分かっているなら無理にお金をかけて再度受ける必要はないか〜と先生の話に納得してERA検査は結局受けませんでした。

次回、4回目の移植の話になります。次回で最終回です。

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