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発毛及びリングフィットアドベンチャー日記 DAY 212. ~滝の音~

髪の毛は 絶えて久しく なりぬれど
名こそ流れて なほ聞こえけれ

オデコに生えていた髪の毛は、抜けてなくなってからもうずいぶんになるけれども、その名声だけは流れ伝わって、今でも人々の口から聞こえていることだよ。

いつまで経ってもガッキーと結婚できないので、リングフィットアドベンチャーのことは忘れた。そんな中、我が発毛活動が頓挫して134日が経過した。産毛は衰退し、我が髪は一向に生え揃わない。前回のDAY 78における発毛の喜びは一体何だったのか。責任者は誰だ、私である。

短期的成果が出ない発毛活動において、ミノキシジルを頭皮に投与し続けることの難しさを実感している。継続は力なりというが、投与を継続していないのだから仕方ない。

生え際の攻防とは裏腹に、今ある髪の毛たちは伸び続ける。その半分、いや十分の一だけでも生え際の攻防に加勢してくれれば、戦局は一気に好転し、伴って我が人生は薔薇色となろうものを、現実とは北朝鮮の将軍よりも無慈悲である。

美容院の矛盾

ところで先日、容赦なく伸び放題、荒れ果てた髪を切るべく美容院に行った。前髪が伸びすぎて目にかかり、仕事に支障をきたしていると感じたからだ。

前髪の生え際の攻防に悩んでいるはずなのに、前髪が鬱陶しくて切りに行くとはこれ如何に。さまぁ~ずの如きもモヤモヤした気持ちを抱えながら席についた美容院で、担当美容師が開口一番言い放った言葉にモヤモヤの肥大化を覚える。

「かなり量が多いですね〜。バッサリ短くして梳いていきますね。」

世の中矛盾だらけだ。

前髪の毛量が増えなくて困っているのに、全体の頭髪量は増える。

生え際の後退(正しくは私の前進である)を憂いながら髭を剃る。

私の心が入っているのは、紛うことなきこの身体なのに、この身体は私のWILLにちっとも応えようとしない。ヒゲも腕毛も要らない、俺には生え際の増毛が必要なんだ。なのに、なのに生え際は後退し、ヒゲも腕毛も伸びるのである。

そんなことに思いを馳せつつ、髪を切られて1時間、髪を巻かれて1時間、ふと顔を上げると在原業平がそこにいた。満足である。

前髪が短いことによるメリット

長いときは気づいていなかったのだが、視界が広い。そして、たれてくる前髪を掻き上げる手間がなくなった。心なしか気分も晴れ晴れしている。結果的にやる気満ち満ちて、プレゼン資料の作成速度が当社比150%くらいになった。

そこでふと思う。以前の日記でも引き合いに出した孫正義氏は、この生産性を維持するために、生え際を置き去りにしているのではないかと。

こうなったら検証である。敬称略である。

孫正義 - 当然置き去り


Jeff Bezos - 言わずもがな


​Elon Musk - ほぼ俺やん


Jack Ma - ベリーグッド


Larry Page - 頑張って抗おうとしてるけど隠しきれてないよラリーくん

やはり、パイオニアたちはパイオニアであるがゆえに、生え際との相対的位置も前にならざるを得ないのであるという結論に至った。

確固たる自信を得て、前髪に邪魔されることのない、未来を見通す広い視界と共に我がビジネスマン人生を歩もうと心に誓った日であった。

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