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超偏愛マイルス・デイヴィス

Milesのアルバムの中でも個人的に大好きな瞬間ばかりを紹介していきます。
あくまで「瞬間」なので数秒のものもあります。
もちろん万人に伝わるとは思っていません。
個人的には一生聴き続けるであろう「瞬間」たちです。
マイルスを何から聴いたらいいのか迷っている人のきっかけになれば嬉しいです。


Chapter 1 Milesのソロ

Milesってディレクターの的な人だから、本人のソロはちょっと・・・
と思ってたけど、こいつはいいですよ!

Miles  in Tokyoから「All of You」


8:21-のソロ。
突然のリズムチェンジに即対応したオシャレなソロ。これぞマイルス!


Kind of Blueから「Flamenco Sketches」


7:46-のソロ。8:06あたりがハイライト。
アルバムのイメージにぴったりな都会の孤独を感じさせる演奏。
真冬に聴くとなおよし。


Milestonesから「Milestones」


2:14-2:30のソロ。それまでとは違った流れるようなソロ。
いよいよモード・ジャズに突入するマイルスの演奏が聴けます。
音色もあたたかくてやさしい。マイルスってやさしい人だと思う。

以上、マイルスのソロで好きなのは本当にこれだけです。



Chapter 2 〜60年代のマイルス

Milesはサイドマンの力を最大限に引き出す!
サイドのマンのソロにスポットを当てて紹介します。

My Funny Valentine(Live)から「All of You」


8:13-Herbie Hancock(piano) のソロ。
特に10:46でリズムが変わる瞬間が最高にかっこいいですよ!
リズム隊すげえってなりますよ。それを見守るマイルスもすごい。
きっとメンバーを信頼していたんでしょう。


Quintet 1965-68から「Masqualero (Alternate Take)」


8:13-Herbie Hancock(piano) のソロ。
彼がマイルスのバンドでやってきたこと全部盛りのソロ。
滅多に言いませんが、名演です。
ちなみに、ジャズにおいてAlternate Takeは失敗作とかしょぼい演奏というわけではなく、単純に「同じテーマの別の演奏」と思っていてOKです。


Jazz At The Plaza(Live)から「My Funny Valentine」


4:08-のBill Evans(piano)のソロ。
特に5:14-の音を積み重ねつつ、間を生かした演奏が素晴らしい。
リズムはジャズなのにクラシックのような華麗な演奏です。
個人的にジャズのよいところだと思っている「異なる気分が共生している」のがよくわかる演奏です。

Jazz At The Plaza(Live)から「Oleo」


4:57-Cannonball Adderley(sax)のソロ。
とにかく熱い!


Live in Europe 1967(Live)から「Footprints」 
(October 28, 1967 Konigin Elizabethzaal, Antwerp, Belgium)


2:50-のWayne Shorter(sax)のソロ。
たぶん彼はひとりだけ違う曲を演奏しているのだろう。
4:09-が圧巻。自分で作曲した曲だからすべて知りつくしているし、何をやっても許されるのだろう。


At Plugged Nickel, Chicago(LIve)からWalkin'


4:50-のWayne Shorter(sax)のソロ。
特に6:46-の勢いに注目!
7:20-の3秒間、爆発寸前の力を溜めているようなフレーズが特にお気に入り。



Chapter 3 70年代のマイルス

この時期はリズム隊が熱いです!リズムを聴こう!

Mile Davis at Fillmoreから「Direction」


0:00-0:10
司会者Bill Grahamの(Good evening. With great pleasure, Mr. )Miles Davis!のかけ声から始まるJack DeJohnetteのドラムが最高!
開始10秒で満たされます。
この頃の演奏はマイルスのイキったかっこよさの頂点だと思う。
個人的に、レコードで聴いたときのリズム隊のドライブ感が忘れられません。


A Tribute To Jack Johnsonから「Right Off」


18:43-のリフ!以上!
ジャズ界隈屈指のリフです。


Biches Brewから「Miles Runs the Voodoo down」


イントロのリズム隊の躍動感!
そして6:14–のWayne Shorter(sax)のソロ!
からの8:01-のchick Corea(elp) のソロ!9:10-どんどん壊れていくのが好き。
自ら造って自ら壊す、創造と破壊のソロです。


On the Cornerから「Helen Butte / Mr.Freedom X」


14:14-裏で寂しく鳴り続けるオルガン。
 たぶんLonnie Liston SmithかHarold Williamsの演奏と思われます。
20:41-のCarlos Garnette(sax)のソロ。短いですがキマってます。
そしてラスト22:59-のMichael Henderson(elb)。凄まじいグルーブ感で、ここで終わってしまうのがもったいない!


Agharta(Live)から「Prelude,Pt.2」


5:03-最後までずーーーーーーーーっとMichael Henderson(elb) のターン。
ああ、このベースだけをずっと聴いていたい。


Pangaea(Live)から「Zimbabwe」


20:19-20:34までのPete Coseyのギター。今聴いても新鮮な響きがします。
22:03-27:34までの落ち着いたムード。神秘的な空気が流れています。
そして32:32-33:22のギター・ベース・ドラム・マイルスが一体となったジャム。Flying Lotusのセッションなんかにも通じる美しさがありますよ。


終わりに

ご覧いただき、ありがとうございました。
このあとマイルスは引退して、カムバックを遂げます。
その時代の偏愛盤については、またまとめようと思っています。

本稿はいつかあらゆる音楽を紹介するzineために書き貯めていたものをnote用にアレンジしました。


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