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【映画雑談】ブラット・パックとして活躍した俳優達と80年代青春映画

みなさんこんにちは(⌒▽⌒)

1980年代、フランシス・フォード・コッポラ監督作品『アウトサイダー(1983)』の公開を皮切りに、ハリウッドではこの青春映画というジャンルに革命を起こし、若者達の生活や考え方を描いた作品がたちまち人気を博しました。

・ブラット・パックって何?

記事の題名にある、「ブラットパック」ってそもそも何かって話なんですが...。

この1980年代のハリウッドにおける青春映画の全盛期に、いくつかの作品に出演した若手俳優の一団を「ブラット・パック」と呼んでいます。また、ブラット・パックは1950年代にハンフリー・ボガートの共演者の一団につけられた「ラット・パック」が由来しています。

・ブラット・パックとして活躍した俳優達

1.エミリオ・エステベス
2.ロブ・ロウ
3.モリー・リングウォルド
4.アンソニー・マイケル・ホール
5.アンドリュー・マッカーシー
6.ジャド・ネルソン
7.アリー・シーディ
8.デミ・ムーア

9.マット・ディロン
10.パトリック・スウェイジ
11.トム・クルーズ
12.ラルフ・マッチオ
13.C・トーマス・ハウエル
14.ショーン・ペン
15.ロバート・ダウニー・Jr
16.ケヴィン・ベーコン
17.ダイアン・レイン
18.ジョン・クライヤー
etc.....

他にも何人かいるが、主にメンバーの中心としてよく取り上げられるのは、『ブレックファスト・クラブ(1985)』と『セント・エルモス・ファイアー(1985)』に出演した8人となります(太字で記載)。

なお、メア・ウィニンガムは『セント・エルモス・ファイアー』に出演しているが、それ以外に他のメンバーと共演することがなかったため、ブラットパックとして名前を並べられることは少ないそうです。

トム・クルーズは『トップ・ガン(1986)』で日本でも知名度が急速に上がったが、こうしてブラット・パックの一員であったことも彼の人気を底上げしたのかもしれません。ショーン・ペンやロバート・ダウニー・Jrなど、現在も第一線で活躍している俳優達もこの時代から若者を中心に人気を博していました。

・ブラット・パッカー達の代表作

1984年、『すてきな片想い(1984)』で脚光を浴びたジョン・ヒューズ監督は続いて傑作『フェリスはある朝突然に(1986)』や『ホーム・アローン(1990)』の制作で大成功を収めます。

中でもジョン・ヒューズが制作、脚本を務め、ハワード・ドゥイッチ監督がメガホンを取った『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角(1986)』は、初公開から30年以上経った今でも愛され続ける青春映画の金字塔です。

『プリティ・イン・ピンク/恋人達の街角』より左からマッカーシー、リングウォルド、クライヤー

他にも...

ケヴィン・ベーコンの出世作である『フットルース(1984)』。ダンスが禁止された田舎町に引っ越してきた主人公が、大人たちに反発してダンスパーティーを決行しようと立ち向かいます。おなじみ、ケニー・ロギンスの代表曲「フットルース」で始まります。

1984年、この頃には夢を見ると、フレディ・クルーガーという殺人鬼に襲われるため、決して眠ってはいけませんでした。(『エルム街の悪夢(1984)』より)若きジョニー・デップも出演しています。

アンドリュー・マッカーシーとキム・キャトラル主演の『マネキン(1987)』ではマネキン工場で働く主人公が、突如動き出したマネキンに恋をします。

ヘザース/ベロニカの熱い恋(1988)』では、高校生活における上下関係、いわばダークな部分がリアルに描かれています。

ゴースト/ニューヨークの幻(1990)』では命を落とした男性が、幽霊となって恋人のそばに現れます。この頃のデミ・ムーアは可愛いルックスはもちろん、泣いているシーンが何度もあるのですが、そこが印象的です。

劇中挿入歌やダンスシーンが印象的な『フラッシュダンス(1983)』や『ダーティ・ダンシング(1987)』も忘れてはならない名作です。

・お気に入りの80年代青春映画

1.ブレックファスト・クラブ

監督:ジョン・ヒューズ
出演:エミリオ・エステベス
   モリー・リングウォルド
   アンソニー・マイケル・ホール
   アリー・シーディ
   ジャド・ネルソン

〜共通点がない5人のティーンエイジャーが団結〜

体育会系に学校のお姫様、ガリ勉くんに不思議ちゃん、それに不良まで。それぞれ個性のある5人の生徒が、ある土曜日に様々な理由から補習を受けるように指示されます。それを監視するのがポール・グリーソン演じるヴァーノン先生。

舞台は学校の校舎内のみというワンシチュエーション映画で、台詞のやりとりや登場人物の性格描写が面白い本作。

最初は隠し事を続ける5人ですが、時間を共にすることで本来の姿を見せるようになり、最終的には全員がキラキラ輝いて見えるようになります。

それぞれにそれぞれの悩みがあり、それをお互いに暴露するシーンがあります。相手と張り合うような話し合いではなく、お互いが対等に悩みを打ち明けて、それを対等に聞き入れる。みんなが同じ目線で語り合える。

そんな空気感が、物語が進むに連れて徐々に生まれてきます。これがこの映画の最大の見どころだと感じます。

30年以上前の映画ですが、今の学生が特に共感を得られる映画ではないかと思いました。

2.フェリスはある朝突然に

監督:ジョン・ヒューズ
出演:マシュー・ブロデリック
   ミア・サラ
   アラン・ラック

〜サボりの常習犯が仮病でズル休み〜

本作の内容をざっくり説明すると、高校をズル休みしてハチャメチャな楽しい1日を過ごすというお話。

思春期の子ども達の夢、お父さんやお母さんにとっての悪夢。私たちが実行する勇気すら湧かないことが、この映画では存分に描かれています。

友達のキャメロンの協力を得て学校をサボることにしたフェリスは彼女のスローアンも誘い、キャメロンの父親の愛車(フェラーリ)を拝借することに。渋々付き合うキャメロンも乗り込み、3人はシカゴの中心部に向けて車を発車させます。

そこから3人のハチャメチャな1日が始まります。

大人は子供のことを分かっていない。フェリスやキャメロンの両親も学校の先生達も、この映画ではあくまで傍観者であり、彼らの行いにとやかく言うだけの存在です。フェリスやスローアンはそんなことは気にも止めずに破天荒なことをするが、それに対してどうしても億劫な気持ちになるキャメロン。

そんなキャメロンですが、最後には父親への反発としてフェラーリを蹴りつけます。動き出したフェラーリはそのまま動き出し、正面の窓を突き破り庭へと真っ逆さまに。責任は自分が取ると最後に頼もしい姿を見せたキャメロン。この映画で1番印象的なシーンです。

・最後に

この時代の青春映画は、これ以降の時代にもしばしば見られるありきたりなストーリーではあるかもしれません。しかし、ブラット・パックのメンバー達による出演者の"組み合わせ"なども意識しながら鑑賞すると、また一つ違った楽しみ方を得られるかもしれませんね。

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