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X1、172日の軌跡

はじめに

まず、このnoteはすこぶる長い。読む気が失せるほど長い。完全に自己満足なのでお許しください。

X1、心の底から愛している。
いきなり重めの愛情を爆発させているが、それくらい愛されるべきグループだった。

1.X1概要

《グループ名の由来》
オーディション番組「PRODUCE X 101」(以下プエク)のキーワード、「X」と「1」の組み合わせ。
「未知数(X)の練習生が集まって一つ(1)になる」でX1。
メンバー数11がローマ数字表記で「Ⅺ」にあたることも由来の一つ。

《活動期間》
2019年7月19日(結成)から2020年1月6日
→2024年8月頃までの5年間の活動が約束されていたにも関わらず、わずか172日で解散。

《挨拶》
「FLY HIGH, X1」
→余談だが、挨拶、デビューミニアルバム名「飛翔」、グループカラーの「butterfly」(ミントグリーンのような淡い緑色)など「飛ぶ」ことがキーワードなグループなのだ。

《メンバー》
キム・ヨハン、キム・ウソク、ハン・スンウ、ソン・ヒョンジュン、チョ・スンヨン、ソン・ドンピョ、イ・ハンギョル、ナム・ドヒョン、チャ・ジュノ、カン・ミニ、イ・ウンサンの11名

解散後はドンピョ以外グループやソロでデビューやカムバしており、活躍を見せてくれている。
ちなみに、ヨハンとウソクはドラマ出演で俳優業にも挑戦している。(Netflixで2020年12月28日よりヨハン出演の「私たちが美しかったころ」が配信スタート!)

メンバーについては一人ひとり、順に簡単に紹介していきたい。

【メンバー①】キム・ヨハン

最終投票1位でデビュー。
OUIエンターテインメント所属、解散後はWEiとして再デビュー。(下記写真にリンクあり)

歌ダンス歴3ヶ月でデビューという、本当に輝かしいシンデレラボーイ。プエクの初登場時にローラースケートを履いて出てきた瞬間からオーラが凄まじく、デビューしないわけがなかった。これまで一般人をやれていたのが奇跡。
ダンスの吸収も早く、ラップもやるなど才能に溢れている。眉の黒子も魅力的である。


【メンバー②】キム・ウソク

最終投票2位でデビュー。
TOPメディア所属。元々UP10TIONのメンバーだったため、解散後は合流すると見られていたが、ソロデビューしており、ソロ活動に力を入れている。(下記写真にリンクあり)

「ウソク様」である。神々しい。顔があまりにも美しく、前世の行いがすこぶるよかったに違いない。
顔面の強さだけではなく歌もパフォーマンスも強い。なめらかな動きのダンスにはため息が出るほどである。
プエクの「LOVE SHOT」は永久に見れる。ナ〜ナッナッナナナナナ♪の腰の動きが本当に、いい。

プエク最終回でジニョクにかけた「僕の人生に現れてくれてありがとう」はこの世で最も美しい言葉である。


【メンバー③】ハン・スンウ

最終投票3位でデビュー。
Play Mエンターテインメント所属。元々VICTONのメンバーのため、解散後は復帰。
復帰後初めて発売されたミニアルバムは韓国有名音楽チャート・Gaonチャートでグループ史上最高の2位を記録した。(下記写真にリンクあり)

大人。オッパと呼びたくなる。
高音ボイスが耳心地がよく、「FLASH」でもアクセントになっている。
11人もいればバラバラになるだろうに、スンウオッパの優しさと人間性でX1はひとつになっていた。リーダーに相応しい人間性も兼ね備えていたと思う。


【メンバー④】ソン・ヒョンジュン

最終投票4位でデビュー。
STARSHIPエンターテインメント所属、解散後は同事務所のミニとともにCRAVITYとして再デビュー。(下記写真にリンクあり)

かわいい。あまりにも可愛すぎる犬顔で愛される顔である。
プエクのイポイポの可愛さは記憶に新しい。
プエク時代の私の推し・ミンギュと仲が良かったので、ミンギュの分までX1で羽ばたいてほしいと心から思っていた。


【メンバー⑤】チョ・スンヨン

最終投票5位でデビュー。
YUE HUA Entertainment所属。韓中合同グループ・UNIQのメンバーだが、韓中の外交問題により2016年よりグループ活動停止状態の中でX1のデビューだった。解散後はWOODZ名義でのソロ活動を再開。(下記写真にリンクあり)

抱かれたい。この人、沼。本当にこの人魅力の沼。
X1でデビューしてからこの人の魅力に気づいた(遅い)。X1でハンギョルと同格の推しになった。
まず、歌声がいい。特徴的な声というのは本当にアイドルにとってとても大切なことで、スンヨンの声は人を恋させる歌声なのだ。
そして、この人も腰。ダンス全体がなめらかなのはもちろんなのだが、特に素晴らしい。

気になった方は上記写真のリンク曲「Love Me Harder」のパフォーマンス動画をYouTubeで見ていただきたい。あまりにもかっこよすぎたため、初めて見た時は卒倒しかけた。


【メンバー⑥】ソン・ドンピョ

最終投票6位でデビュー。
DSPメディア所属、解散後は事務所練習生に戻る。デビュー準備中で2021年デビューの噂あり。

言わずも知れた、プエクのタイトル曲「X1_MA」センター。
マンネ(一番年下)のドヒョンよりもバブい。
愛嬌の鬼、カメラワーク把握の鬼である。
その精神と姿勢は全アイドルのお手本である。


【メンバー⑦】イ・ハンギョル

最終投票7位でデビュー。
MBKエンターテインメント所属、解散後は同事務所のドヒョンとともにBAE173として再デビュー。(下記写真にリンクあり)

プエク中の推し!!!!!!
まずは美しい顔面。本当に無駄のない顔立ちで、顔で世界に行ける。
ハスキーな歌声が素晴らしく、聞けばすぐにハンギョルとわかるのが魅力的。
X1では名だたるメンバーの中でメインダンサー。それもそのはずで、麗しすぎる筋肉を見れば体力が有り余っていそうで、何曲も踊れそうなのだ。
ダンスは非常に力強くありながら、緩急が自在なところが素晴らしい。


【メンバー⑧】ナム・ドヒョン

最終投票8位でデビュー。
MBKエンターテインメント所属、解散後は同事務所のハンギョルとともにBAE173として再デビュー。

マンネ(一番年下)。黄金マンネである。
94lineで最年長のスンウとはなんと10歳差。
5年間活動ができたとしてもまだ20歳。全然これからなマンネ。(スンウ30歳とドンピョ20歳....素晴らしい世界線.......)
主担当はラップ。低音ラップを響かせるまさかマンネとは思えないほどのかっこよさである。


【メンバー⑨】チャ・ジュノ

最終投票9位でデビュー。
Woollimエンターテインメント所属、解散後はDRI PPINとして再デビュー。

不思議な魅力の持ち主。人惹きつける系。
特に目立ったパートではないのに印象に残るのだ。
優しい笑顔が素敵で、愛嬌が似合う。
X1では(個人的見解です)自信がなさそうに見えていて、「儚い」という言葉が似合うイメージだった。


【メンバー⑩】カン・ミニ

最終投票10位でデビュー。
STARSHIPエンターテインメント所属、解散後は同事務所のヒョンジュンとともにCRAVITYとして再デビュー。

まじでかっこいい。弟だったら連れ回す(私の弟には一生ならない)。
プエク中のイポイポがあまりにも可愛すぎて、弟認定。最終パフォーマンスのBoyness(少年美)はタイトル通りに美しく儚くエモかった。

超絶関係のない余談だが、
2020年に放送されたオーディション番組「I-LAND」に出演していた日本人練習生Kくんとミニが似ている。


【メンバー⑪】イ・ウンサン

X枠(上位10人を除いた練習生のうち累積投票数のトップ)でデビュー。
BRAND NEW MUSIC所属、解散後はソロデビュー。(下記写真にリンクあり)

赤髪も青髪もがよくお似合いで、顎の黒子もチャーミング。183センチと背も高い。
ウンサンは歌が非常に上手。しかも解散前にアップされた「señorita」を見たらわかる通り、感情を歌声にのせて伝えてくれる。


2.デビューミニアルバムについて

アルバム名「飛翔:QUANTUM LEAP」
2019年8月27日発売。

QUANTUM LEAPは日本語訳で量子跳躍。詳しくは理系に聞いて欲しいが、物理学用語らしい。
X1のアルバム名と物理は(おそらく)関係はなく、「大きな飛躍を夢見る」意味が込められているとされている。

タイトル曲は「FLASH」。
ひとまずMVをご覧いただきたい。

音楽番組出演
8月29日の「M COUNTDOWN」(以下Mカ)を皮切りに音楽番組にも出演。後述するが、デビュー時にはプエクの投票操作問題が大きくなっていたため、地上波の音楽番組の出演は叶わなかった。

《余談・韓国音楽番組について》
韓国は日本よりも音楽番組が多く、各番組で独自の集計方法で毎週1位を決定。毎週トロフィーが用意されるほどである。
火曜日18:30〜 THE SHOW(SBS:ケーブルTV)
水曜日19:00〜 SHOW CHAMPION(MBS:ケーブルTV)
木曜日18:00〜 M COUNTDOWN(Mnet:ケーブルTV)
金曜日17:00〜 MUSIC BANK(KBS:地上波)
土曜日15:00〜 MUSIC CORE(MBC:地上波)
日曜日12:10〜 人気歌謡(SBS:地上波)

KPOPアイドルは音楽番組での1位を同じ番組で何回取れるか、何冠できるかが非常に重要で、新曲プロモーション期間は音楽番組中心のスケジュールである。

X1はデビューで音楽番組5冠を達成。
「THE SHOW」「SHOW CHAMPION」「M COUNTDOWN」「MUSIC BANK」「人気歌謡」の5番組で1位を獲得した。
(うち、後者2番組には出演できなかったにも関わらず1位を獲得)

これまた余談だが、初の音楽番組のMカの収録でセンターのヨハンが足を負傷。以降の音楽番組は座って出演。(心の底から体を大切にしてほしいと思う)
未来がわかっている今言えることだが、X1完全体のパフォーマンスは非常に少なく、見れることが奇跡なのである。


3.結成から解散まで。X1の軌跡

結成から解散までの時系列を整理した。
当時は「解散なんてありえない!」ただ一択で、自分が推しに会えなくなる悲しみが先行していた。
じっくり振り返るとメンバーたちははじまりから不安だらけだったはずだ。夢を掴んだのに。
彼らの歩みを忘れないためにも綴っていきたい。


2019年7月19日、PRODUCE X 101でデビューメンバー11人が決定。

7月22日、結成3日で投票操作疑惑がネット上で勃発。視聴者による「真相究明委員会」が立ち上がる。

7月24日頃、製作会社Mnetが「投票上のエラー」があったことを謝罪。同時に「順位変動はない」と明言

7月31日頃、ソウル地方警察による、制作陣事務所の家宅捜索実施を皮切りに投票操作疑惑の捜査開始。

8月27日、ミニアルバム「飛翔:QUANTUM LEAP」でデビュー。初動52万枚を売り上げる。
→韓国新人グループ史上初のハーフミリオンを達成。

デビュー当日に高尺スカイドーム(日本で言うと秩父宮ラグビー場くらいの規模)でデビューショーコンサート「X1 PREMIER SHOW-CON」を開催。
→新人としてははんぱない規模。

9月1日頃、ファーストフードチェーン「サブウェイ」の広告モデルがキャンセルと報道。
→地上波音楽番組に出演できない等もあり、実質活動停止状態に陥る。

10月1日頃、ソウル地方警察側より、投票操作により実際の順位との入れ替わり・脱落した練習生2〜3名がデビュー圏内と判明。
→7月24日頃、Mnetの「順位変動はない」という発言が覆されることになる

10月24日、年末のMAMAの新人賞ノミネート&出演決定報道
→日本で言うと、紅白とレコ大を足して10かけたくらいのどデカい音楽番組。
→のちにキャンセルされるのだが、超絶楽しみにしていたので個人的に深い悲しみを背負った。

11月5日、プロデューサー・アンジュニョン氏らに逮捕状が発行。
→11月にカムバ(新曲発表)予定だったが、これにより完全に白紙になったとされている。

11月6日、メンバー・ウンサンの「señorita」歌唱動画がYouTubeにアップされる。
同日、メンバー運用のTwitterアカウントがウンサンによって更新。
→これがYouTube・メンバー運用のTwitterの最後の更新となっている。

11月10日、「KPOP FESTA IN BANGKOK」出演
→強行スケジュールと報道される。
→出国時は数多のカメラに囲まれる。先頭をウソク、後方をスンヨンの並び順で96lineで固める。
彼らが矢面に立たされるあまりにも酷な状況に、涙なしでは見られない写真である。

余談だが、一部メディアが応援記事をアップ。「X1 君たちは悪くない、堂々と歩け」「もっと大きい夢を広げろ“Fly high”」といった記事タイトルで、泣けた。

11月15日、翌日に出演を控えていた「2019 V LIVE AWARDS V HEARTBEAT」出演キャンセル。
→当時予定していた最後の活動スケジュール。
以後、本格的に活動停止期間へ。

12月3日、制作会社のMnetが(プエクの前番組のPRODUCE48で誕生した)IZ*ONEとX1について、「今後の計画について関係者との協議を通じて近日中に発表する」と明言。
→ファンは活動再開を期待。

12月30日、プエク制作会社Mnetの親会社CJ ENMの社長が謝罪記者会見。
「期間内に活動できるよう、協議する」
「今後の活動を通じて得るMnetの利益はすべて放棄する」
「私たちの過ちであり、デビューしたアーティストや練習生1人1人のせいではない」といった趣旨のとことを明言。
→ファンはさらに活動再開に期待を膨らませる。

X-DAY。新年早々の電撃発表だった。
2020年1月6日、各メンバーの所属事務所とCJ ENM、SWINGエンターテインメント(X1のマネジメント・プロデュースを担当する事務所)の協議の結果、解散決定を発表。
→ファンの願望は無念にも打ちひしがれる。
→私も報道当日、職場で突っ伏し泣きかけた。帰り道には号泣。(信じられずスクショした。)

1月7日、ドヒョンとハンギョルがコメント動画をアップ。
→二人の瞳の奥は真っ暗だった。これをいつ撮ったのかとファンの中で話題に。

1月8日、ウソク、スンヨンが直筆の手紙を公開。
→ウソクの手紙冒頭、「同じ気持ちで、同じ夢を見てきました」で号泣

1月9日、ヨハン、ヒョンジュン、ミニが直筆の手紙を公開。
→ヨハンの手紙の中の「僕らが注いでもらった愛情をメンバー達とひとつひとつ全て返していくと約束したのに、守れずにごめんなさい」で号泣

1月10日、ドンピョ、ジュノが直筆の手紙を公開。

1月11日、スンウ、ウンサンが直筆の手紙を公開。
→ウンサンの手紙後半で涙が枯れ果てる。「ありがとう、そしてごめんなさい、愛しています」のラストが極め付けだった。

1月31日、X1公式Twitterアカウントがファンクラブ料金の払い戻しについて更新。
→これがX1公式Twitter最後の更新となっている。


わずか、172日。デビューから数えると133日。
5年の活動が約束され、全米Billboard進出を目標として始まったグループだった。
同じ投票操作問題があったIZ*ONEは活動継続という結論になり、一方のX1は解散。この結果もやるせなさを募らせる。
各事務所が思うことも理解できるのだ。彼らは活動を続ければ「投票操作」という透明の貼り紙を貼られながらの活動になる。状況がすべて明らかになったとしても、地上波の番組に出られる保証もない。そもそも彼らの精神衛生的にもそれで幸せなのかと問われると答えは出せない。
だから解散は仕方ないと言われればそれまでなのだ。
ただ、本当にやるせないのだ。パフォーマンス・人間性・ビジュアルと素敵なメンバー達が揃っていたからこそやるせないのだ。


さいごに ー なぜX1に心惹かれるか

単純に、プエクの時から軌跡と成長を追い、彼らのひたむきな努力や葛藤を見たからだと思う。
プエクでの操作は本当に許し難いことだが、メンバー11人全員には一切罪はないし、活動停止期間中の彼らのやり場のない思いを考えると本当に心が痛む。

あとひとつ。
操作があったとわかった上で言いたいのだが、
彼らは本当にバランスのとれたグループで、ヴィジュアルも実力も精神的にもすごくいい塩梅で成り立っているグループなところがとても好きなのだ。

ヴィジュアル面が例えやすいので例に挙げると、事務所からデビューするとグループで顔のタイプが似通っていたりする。
X1ではそれがない。ヴィジュアルでもパフォーマンスでも、セクシーさ、子どもらしさ、青年らしさ等をそれぞれが担っている。
歌やダンスの経験値、年齢による見た目のバランスもそれぞれ異なる。

彼らの素晴らしいところは、それでありながら不協和音を起こしていないのだ。これは操作ではなく、彼らの実力だと私は考えている。
それぞれが主張でいがみ合うのではなく、11人で一つという意識を持っているのを感じる。
セクシーさ、子どもらしさ等をきちんと一つの音楽の中から生み出しているからだと思う。

IZ*ONEのさくちゃんこと宮脇咲良さんが言っていたが、「日本ではどれだけ目立つか、どうしたらファンに見つけてもらえるかを考えていた。IZ*ONEになってからは12人で一つのものを作る意識に変わった」と述べている。
これと同じ意識をX1のパフォーマンス中、一人ひとりから感じる。
例えれば、FLASHでは目立とうと思えばウソクやスンヨン、スンウはもっと目立てると思っている。でも、他のメンバーを引き立てるべき場面を選び、黒子に徹する。
グループで活動する醍醐味を感じさせるのだ。

所詮意識の部分なので、結局本人たちにしかわからない。あくまでも全て憶測でしかない。
それでも、バランスを感じさせるパフォーマンスが非常に魅力的なのだ。

彼らはX1からそれぞれ歩みを進めて羽ばたき始めている。高く、夢に飛んでほしい。
彼らから幸せをもらった。生きがいをもらった。
11人全員が幸せであってほしい。
夢への切符は掴んだ11人。扉は開かれていると信じたい。ファンと一緒に幸せになろう。



FLY HIGH

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