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日本でのCo-Writingの難しさ

今年初めにソニーミュージックの某プロデューサーにお電話してCo-Writingが作詞家、作曲家、編曲家と言う以前の通りの形になってしまうことが多いと言う話をしました。

イガラシさんは無理に参加しなくて良いとおっしゃっていただきましたが、優秀な若手の方をたくさんみているので、それはそれで勿体無い、そして音楽の作り方や聞かれ方買い方も全て変わる、産業革命以上の変化が起きるかもしれない時に放っておいていいのかどうか、多くの人の努力が無駄にならないだろうかと、疑問に思っていました。

日本ではまだCo-Writingそのものが、「自分だけで作った」と言う価値に多くの作家さんがついていけていない様な気がします。また従来型の印税分配や音楽業界の仕組みなどもその様な動きより後追いなってしまっているのでそれは内側からしか変えようがなく「出る杭は叩かれる」ではないですがやりにくさみたいなものもあるかもしれません。

音楽産業自体は実は儲かっているのに!

また音楽業界は、既に変化が起き始め、サブスクリプションや個人単位での製販一体が可能でレコード会社が1昔前に製販分離を行ったのとは逆の方向で動いているのも不思議な点です。

その様な状況なら必ずしもCo-Writingと言う手法だけでなく音楽作家、作詞家、作曲家、アレンジャー、エンジニア以外にも演奏家(ミュージシャン)やシンガー(歌手)やが上手く、交流や分業が出来るシステム、利益配分の必要も感じます。DAW やAIなど一人で音楽制作が出来る時代だからこそ、もっと良くなる、もっと売れる様な要素は、ちょっと一人だけでは難しよねと言う単純な話なのです。

だってシンガーソングライターって地獄じゃないか?・・・・

日本での極度な自作自演思考のせいかもしれませんがシンガーソングライター(以下SSW)と言う肩書の方が増えた気がします、それ自体は悪いことではないですが、「それって大変すぎないか」「スーパーマンですか」と思ってしまいます。ソングライターとシンガーを兼ねているのですよ!!作詞家、作曲家、歌手だけでも結構大変ですが、楽器もやってミュージシャンも兼ねて、DTMをやって編曲家とエンジニアもやり、以前の様にレコード会社の寡占市場ではないのですからプロモーションや予算管理など、会社で言えば営業や経理もやらなければならないなんてところで戦うのは、本当に並大抵の努力では務まらないと思います。

クリエイティブなところですと作詞やトップライナーなどの敷居が低くなった分、アレンジャーやエンジニアなどは機材やソフトなど資金や経験など必要な分、権利やギャラの配分で割りに合わないと考える方が多い様思います。そこには権利問題など複雑な要因もあるかもしれません。音楽的なものは学んでいても社会を俯瞰で見れないかたも多く感じ、

コーライトの場では、基礎的な経済の仕組みなどの社会感覚も音楽には必要な気もします、オリコンチャートやCDの枚数でしか価値が図れない方って10年以上前の考えを多く目にします。自分が最近音楽ビジネスセミナーに参加しているのはそんな場でのバランスの悪さを感じているからかもしれません。

実際作りたい人、演じたい人、見たい(聞きたい人)人の間に入る音楽経験者が圧倒的に少なく感じるます。デレクターやプロモーターも今後の音楽制作の場、あるいは、Co-Writingの場にいる必要性を感じているのです。

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