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忘却力を鍛える

思い出して不快になることは忘れる。
この忘れる力こそ人生の重圧を軽くしてくれる。

トラウマは消せないと断言する人もいる。過去に物理的に肉体を壊した場合はスティグマは当然遺る。

心の傷痕は遺るか否か・・・ 心≒脳だと考えると、酷い過去は脳細胞に書き換え不可能な傷痕を焼き付けている。脳はネガティブな記憶を忘れないように出来ている。同じシチュエーションに陥った際の危機を回避するためだ。人が他の動物より生き抜く力が強いのは、理性を手に入れたことによりこの危機回避能力が飛躍的にアップしたからに他ならない。

しかし、理性には欠陥も多い。思い出しても不快で自己不全感が募るだけで、心を汚染するだけの不快な記憶も刻み込まれてしまう。浅い理性ではその制御は不可能だ。理性で制御しようとしても脳細胞に焼き付いたトラウマは消せない。

それではトラウマ・スティグマは人生が終わるまで悪影響を人生に与え続けるのかというと、そうではない人もいる。分水嶺はどこか? 

一つは「言語化にこだわる思考のクセを意識して押さえ込む」
もう一つは「今・ココが人生のすべてである」こういった東洋的な人生哲学を取り入れるか否かだ。

いい方を変えると「自分自身に呪いをかけない」「私は常に今にしか存在し得ない」この二つ。私は自分に合った抗うつ剤とこの二つの考え方で、人生を多少は軽く出来た。(それでも重いけどね・・)

蛇足的に付け加えると「人は誰しも驚くほど他者に興味がない、愛している人と憎んでいる人を除いて」
この事実認識もメンタルヘルスのためには大切だと思っている。

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