父が若年性認知症になりました。
父が若年性アルツハイマー型認知症になりました。
正直、これからどうやって生きていけばよいかわかりません。
65歳未満で認知症になる方を一括りに、「若年性認知症」と呼びます。
2009年の調査では約4万人いるとされ、平均発症年齢は51歳。当然、20代で発症される方もいらっしゃいます。
父は56歳で発症しました。
今回は、父が病気かも、と思ったきっかけについてお話をしていきます。
周りに、もしかして、という方がいれば、是非参考にしていただきたいです。
突然、ネクタイが結べなくなった
父は50歳あたりまでずっと、サラリーマンとして会社勤めをしていました。
全てが順調だったかというとそうではなく、勤めていた会社が倒産したり、多忙すぎて転職したりと、大変な時期もあったそうです。
50代になって、父は会社をリストラされました。
50代になってからのの転職活動は、傍から見ても難しそうでした。
久しぶりの面接も、緊張の連続だったのではないかと思います。
このあたりから、父の異変が目につくようになってきました。
まず、面接のために写真を撮りに行ったのですが、こう尋ねられました。
「ネクタイってどう結ぶんだっけ」
ネクタイを何度も結び損ねてしまう姿を見て、私は呆然としました。
何年もやっている動作を忘れるなんてこと、あるのかな。
どうしちゃったんだろう。冗談?
色々な考えが頭を駆け抜けていきました。
結局その時は私も手伝って、何とか写真を撮ることができましたが、
以来、父がネクタイを結ぶことはできなくなりました。
あんなに綺麗だった字が、もう書けない
父は、綺麗な丸文字を書く人でした。
(これはサンタさんの字ですが……)
私は父の丸文字がとても大好きで、私も父のように綺麗な字を書けるようになりたいと努力した時期がありました。
今見てみると、どことなく似てきている気もします。
そんな綺麗な丸文字を、父はもう書くことはできません。
気分を落ち着かせて、何のプレッシャーもない状態で書けば多少は読めるのですが、
自分で書いた字が読めないと言っているくらい、崩れてしまいました。
過去の手紙やメモを見て、そこに父の丸文字を見つけるたびに、私は泣いてしまいます。
こんなに綺麗だったのに。あんなに格好いい自慢の父だったのに。
この状況を受け止めるまでに、私たち家族はあと何回泣けばいいんでしょう。
人が変わったのかと思うくらいおしゃべりな人になった
父は今まで、良くも悪くも静かな人でした。
ほとんど怒ることはなく、私たちのすることに口は出さず。
同時に発言が必要な時にもだんまり。
ほんっとうに静かな人だったんです。
でも最近は、何をしていても口を出します。
ご飯を食べていても、化粧をしていても、部屋に入っても。
全てのことに関心があるみたいです。
独り言もすっごく増えました。なんならずっと独り言を言っています。
ちょっと相手にするのが面倒で、「なに!?」って怒ってしまうこともあって。
毎日、夜になると「あんなこと言うんじゃなかった」って公開と反省を繰り返しています。
20年以上、変わりなく過ごしていた家族が、突然他人のように変わってしまう。
話さなかったのが、話すようになった。
それだけでも、家族にとってはパニックです。大混乱です。
まるで知らない人がいるみたい。
変化は恐怖なのだな、と身をもって感じています。
私たちはこれからどうやって生きていこう
今回は家族が気付いた父の変化について軽くまとめてみました。
父は現在、無職です。
転職活動後、しばらくトラック運転手として働いていましたが、病気が分かり辞めざるを得なくなりました。
年は若くても、認知症ですから。
今はアルバイトや障がい者枠で職を探していますが、手先が上手に動かせないことがネックとなって、停滞中です。
実は私も休職中の身で、支えたくても支えられない状況にいます。
母はパートで稼ぐのが精いっぱい。
程度が軽いため、助成金なども受けられないのではと言われています。
本当に、逃げ場も頼るところもない。
生活保護とかは分かるんですが、どうにか父に希望を捨てないで欲しくて選択ができない。
正直、どう生きていけばいいか分かりません。
私も、まだこの状況を受け止め切れていないんです。
どうにか生きていけるように、しばらくここで吐き出させてください。
よければサポートをお願いします。いただいたサポートは父を支えるために使わせていただきます。