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Dagstuhlに行ってきた (1) 概要・往路

Dagstuhlセミナーに(はじめて)参加してきました。参加したセミナーのテーマは「Perception in Network Visualization(ネットワーク可視化における知覚)」だったのですが、ここでは、セミナーの中身ではなく、「外側」をメモとして残しておきます。まずは、Dagstuhlセミナーと行き方から。

Dagstuhlセミナー

ドイツの ザールラント州 ヴァーダーン市(Oktavie-Allee, 66687 Wadern, Saarland)にある、Schloss Dagstuhl(ダグシュトゥール城)で開催されます。計算機科学に関連したテーマについて議論する招待制の会議です。参加者が研究成果を発表する形式の会議とは違い、議論したいトピックを持ち寄り、グループに分れてそのトピックについて、1週間議論するというものです。標準的なスケジュールは日曜日の夕方集合して、金曜日の昼食後解散です。

参加したセミナーは、2023年1月29日(日)から2月3日(金)に開催されたものです。テーマは「Perception in Network Visualization(ネットワーク可視化における知覚)」で、約40名の研究者が参加していました。

往路

はじめての参加にあたり、最も気を使ったのが行き方です。最終的に選んだ手段は、フランクフルト空港から電車で Türkismuhle駅に移動し、Türkismuhle駅からタクシーでDagstuhlに移動するというものでした。フランクフルト空港駅12:23発に乗って、(セルフ)チェックインを済ませたときにはまだ15:00前でしたので、空港からの所要時間は約2.5時間でした。

フランクフルト空港駅12:23発(12:25でもまだ電車が到着していない)

(2023年1月時点の情報です)
利用した電車はRE29518
12:23 Frankfurt(M) Flughafen Regionalbf 発
14:24 Türkismuhle 着

電車のチケットは事前にDeutsche Bahn(ドイツ鉄道)のサイトで購入しました。日時を指定しての購入するのですが、列車RE29518については、座席の予約は不可でした。2時間の乗車で、座席が確保できないのは不安なので、1等を購入しました。料金はEuro 55.40でした。チケットは日本出発前にPDFファイルで受け取ってA4の紙に印刷しておきました。

スマホのアプリでも購入でき、アプリでQRコードを提示できるようなので、アプリもインストールしておく方が良いでしょう。出発前であれば、キャンセルも無料でできるようです。当初は別のルートを計画していたのですが、日本出発当日(乗車前日)に変更しました。変更は簡単にできました。電車は混んでいたようなので、1等にしておいてよかったと思います。ただし、JRのグリーン車のように1等の車両があるわけではなく、一部の車両の1/4程度が1等として区切られているだけなので、1等が混むこともありそうです。

乗ったのはこういう列車(実際に乗ったのはこれではない)。「1」の表示よりも左の部分が1等。

Türkismuhle駅からDagstuhlまでは「TAXI MARTIN」という会社のタクシーで移動しました。途中140km/h程度で飛ばしていて、所要時間は約20分だったと思います。料金はEuro 60.00定額のようで、複数人で乗ればひとりあたりは安くなります。6人で乗ったので、ひとりあたりはEuro 10.00でした。領収書もそれぞれひとり分を書いてくれました。問題はタクシーの手配(予約)と、同乗者をどう集めるかです。これについては、会議が用意したWikiで各自の到着情報を共有できるようになっていて、「AAAAA、フランクフルト空港から何時の電車でTürkismuhleに行くよ。Dagstuhlまでのタクシーを手配するよ。」といった書き込みに続いて、「BBBBB、フランクフルト空港から何時(同じ時刻)の電車でTürkismuhleに行くよ。DagstuhlまでAAAAAと一緒に行きたい。」などと書けば、同乗できるという仕組みです。TAXI MARTINの情報(電話番号など)は会議のサイトにリンクがあります。

電車とバスで行くとしたら

電車とバスで行くとしたら同じ電車で Türkismuhle駅の次の St. Wendel駅まで行って、そこから約40分バスに乗ることになります。最寄りのバス停は Bahnhofstr. Dagstuhl Wadern のようです。そのルートも検討しましたが、下記のような問題がありました。

  1. 日曜日にはバスは2時間に1本しかない。

  2. 電車とバスの接続が悪い。バスがSt. Wendel駅を出発して少ししてから電車がSt. Wendel駅に到着するといった感じなので、うまく時間を合わせても1時間弱待つことになる。

  3. 最寄りのバス停からSchloss Dagstuhlまで徒歩約10分。

バスの本数が少ない、電車とバスの接続が悪い、といったあたりは St. Wendel で昼食を取るなどすればそれほど問題ではないかも知れません。当初はそのような計画を立てていましたが、天気予報で当日の最高気温が1°Cだったこと、Googleストリートビューが利用できず道の様子が事前に分らなかったことなどから、タクシーに変更しました。

ちなみに、オーガナイザからのメッセージに、Dagstuhlは「ブラックホールの逆だ」というものがありました。近付けば近付くほど時間がゆっくりと進むということです。たしかにその通りのようです。もっとも、Schloss Dagstuhlの中はそうではありませんでした。

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