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帰国子女の中学受験(2022年)その③勉強の進め方

塾を決めることで、1週間のスケジュールが埋まり始める。我が家の場合は以下のようになった。


月曜日:早稲田アカデミー(国語、算数)
火曜日:なし
水曜日:なし
木曜日:帰国子女アカデミー(英語)
金曜日:早稲田アカデミー(国語、算数)
土曜日:早稲田アカデミー(週テスト)
日曜日:早稲田アカデミー(組み分けテスト※月1回)


国語・算数に関しては、月・金で学習した内容を、土曜日の週テスト(通称YT週テスト)で理解度をチェックするというサイクルであった。また月に一度、1か月の理解度をチェックする組分けテスト(主催は四谷大塚)があった。一方、英語に関しては、週1回、授業のみではあったが、Essayのトレーニング含め、宿題が非常に多かった。

これらを効率よくこなすために、我が家は朝勉を実施することにした。毎朝6~7時の1時間は、英語の時間と決め、主に帰国子女アカデミーの宿題に充てる。そして平日の夕方は、国語・算数の勉強と学校の宿題に充てると決めた。このように習慣づけを行うことで、徐々に勉強について「自走」できるようにしていった。

土日の過ごし方も重要となる。リフレッシュも兼ねて、運動や読書の時間も大事にしたかったが、実際は土日に組分けテストや週テストが行われるため、試験やその復習に相当の時間を充てざるを得なかった。

勉強には「ここまででいい」という上限がない。親は気をつけないと、子供に対して、際限なく勉強を強制してしまう恐れがある。我が家では、「夜は遅くても9時30分まで」「土日にはリフレッシュのためのまとまった時間をとる」と決めていた。ただそれでも、組分けテストで点数が悪く、クラス落ちしそうになったときには、非常に険悪な雰囲気になった。そうした危機に陥った時、娘と向き合って、「何が原因か」「今後どうするか」を話し合うことで、再び、勉強に戻ることができた。親の一方的な押しつけで勉強させることはできないと今でも強く実感している。

帰国生の受験で一番悩んだのは、「立ち位置」を知ることが難しいという点である。帰国生の英語力は、海外の在住年数や帰国時期、現地での過ごし方等で千差万別だと思う。娘の英語力が、帰国生の中でどの程度のものなのかがわからなかった。さらに、国語・算数も含めた3教科について、帰国生の中の相対的な立ち位置は更にわからなかった。まさに五里霧中の状態で、受験が近づいてくるという感じだ。

そうした中で、立ち位置を知る手がかりになったのは以下の3つであった。

①英検
②KAATテスト ※帰国子女アカデミーが開催する帰国生向け試験
③帰国子女センター試験 ※JOBAが開催する帰国生向け試験

英検については、当初、意義を感じていなかったが、妻のすすめに従い、娘は果敢にチャレンジした。英検は単に合否だけではなく、CSEスコアが示されるため、英語力を図るツールになる。また、後に知ることになったが、帰国生受験では英検2級以上を保持していると、英語試験を免除してくれる学校が存在する。但し、英検と帰国生受験との因果関係は確かなものではないため、あくまで目安にしかならない。例え1級を持っていても、不合格になる学校があるのは事実のようだ。

最も参考になるのは帰国子女アカデミーが行うKAATテストである。テスト結果として、スコア(パーセンテージで示される)と順位が示される。このスコアの値は、学校毎に示される過去の合格者の平均スコアと比較することができる。合格率を示すものではないが、今の自分を、過去の合格者と比較することはできるため、志望校を決める際の重要なデータとなる。また、帰国子女アカデミーでは、KAATテストの順位を基に、Advanced, Upper Intermediate, Intermediate, Foundationsの4クラスにレベル分けを行う。帰国子女アカデミーの生徒にとっては最も重要なテストであり、娘もこの試験に対してはかなり気合が入っていた印象だ。

ただ、KAATテストは、受験本番まで全3回しかなく、また、対象は英語のみという点で制約がある。これを補強するのが、JOBAが開催する帰国子女センター試験となる。


この試験は毎月行われ、国語・算数・英語の3科目で、受験者内での順位を把握することができる。志望校の合否判定も出されるが、①母数が十分でない、②英語の試験は、リーディング・文法・ボキャブラリーに限られる(KAATテストはリスニングやエッセイも含む)ことから、合否判定は一定割り引いてみる必要がある。

以上の3つにはそれぞれ一長一短があるもの、我が家ではこれらを併用しつつ、娘の得意・不得意を把握し、志望校の選定を行った。

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