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ベトナムハイズオン省ニンザン県ニンザン町のガイケーキ

ベトナム首都ハノイの中心から、南東へ車で約1時間半、ルオックザン川沿い、ハイズオン省ニンザン県に位置するニンザン町がある。

ニンザンはハイズオン省の南端の地区で、ルオック川のほとりに位置し、近隣のタイビン省とハイフォン省に隣接している。

ニンザン町は、有名な伝統的なガイケーキで長い間多くの人々に知られている。

ニンザン地区には15の村があり、ニンザン町だけがガイケーキを作っている。

ガイケーキは、ハイズオン省ニンザン地区のニンザン町の人々の伝統的なケーキだ。

ここは、昔からある菓子づくりの里で、他県や県のガイ菓子とは一線を画す、とても美味しいお菓子の作り方をしている。

ニンザンのガイケーキ作りの職業は、いつから存在し、現在に至るまで記録された文書は発見されてはいない。

ニンザン町の老人のお話しによると、ガイケーキを作る職業は700年以上前から存在しており、彼は、次のような伝説を話している。


『 むかしむかし、貧しい農夫とその妻がいて、飢饉、不作、食糧不足の年に、彼らは食べるために"自然の葉" を探すしかない生活がありました。彼らは、自然の中に"ある葉" を見つけて、家に持ち帰って、たまたま、ご飯に入れて炊いてみた。

〜 それは、貧乏過ぎる年で、お米とお水以外にはなにもなく、おかず料理の食材も何も食べるものがなくなり、生きるために、摘んできた 〜 "ある葉" 。。。。

それがそれが、とてもしなやかで、とてもおいしいことに、まったく偶然のように、貧しい夫婦は、気づいたのが始まりです』


その伝説の言い伝えから、摘み取り、スライスして乾燥させて保存し、吹き米から、もち米粉と葉を混ぜて美味しくて香りのよいケーキを作る方法を徐々に考え出されたそうだ。

後世の子孫は、ケーキを生のバナナの葉で包むことから、乾燥したバナナの葉で包むこと、さらに他の植物を加えてフィリングを作ることへと改善し、徐々に現在のガイケーキになった。

そのため、ニンザンでは、ガイケーキをガイリーフケーキと呼ぶことがよくあるそうだ。

かつて、ガイケーキは休日、正月、記念日、または贈り物や作物としてのみ使用されていた。しかし、現在、ベトナムのほぼすべての地域でニンジャン(ニンザン)ガイケーキが登場している。

ニンザンガイケーキには、加工材料の選択から独特の色やパッケージに至るまで、独自の風味とアイデンティティがある。

美味しくてスタンダードなガイケーキを作るためには、職人が一つひとつの工程を丁寧に行う必要がある。

米は、この国で有名なキンモンの黄色い花のもち米。ハチミツは非常に甘く、簡単に混ざるように加熱する必要がある。

もち米の粉に麻の葉を砕いたものを混ぜて作ったケーキの皮は、漆黒の不思議な色をしている。

とげのある葉は桑の葉のように見え、鋸歯があり、高地でよく育つ。
美しい葉は大きな葉でなければならず、葉は小さなブロックに織り込まれている。

葉を一枚一枚引っ張ると、絹の柔らかさとしなやかさ、枯れ葉の甘い香りが感じられる。

葉は明るい色でなければならないそうだ。それはよく感じる。小葉、花混じり、塊は使わない。葉は海綿状で滑らかな冷たい粉末に砕かれる。

お米や豆の選び方も目利きが要る。
緑豆は、茶豆、小さな種子、古い種子でなければならない。茹でると、豆は新しく、香りがよく、脂がのっている。殻をきれいにし、砂を取り除き、調理する。

豆の鍋のふたを開けると、甘い香りが鼻に突き刺さり、少し待って、顔を向けて蒸気を飛ばすと、豆の黄色と脂肪がはっきりと見てくる。

フィリングも丁寧に作られている。手羽先の脂を砂糖でしっかりと塩漬けにすることでラードの脂っぽさがなくなり、かぼちゃジャムのようなサクサク感に。 

蓮の実は、1粒1粒柔らかく、つぶれず、風味を損なわないように加工している。

熟練した職人の手で作られるガイケーキは、美しい小さな四角いフォルムに自然の恵みがたくさん詰まっている。この成形後、乾燥したバナナの葉で包み、何層にも包んで、ケーキを長期間保存して取り出すことが出来るようになる。

ニンザンの人々は、ガイケーキを茹でるのではなく、ケーキに特有の芳醇な香りが出るまで約2時間蒸す。

ケーキを食べると、甘くてあっさりした味わい、飽きのこない脂っこい味わい、生地からふわっとしたスポンジまで滑らかなケーキを贅沢さを感じたりする。


現在、ニンザン町には、100近くのガイケーキを製造する施設があるそうだ。

美味しさが、他に類を見ないため、ここのガイケーキは、全国で販売されている。このため、村人たちは、安定した仕事を手に入れ、生活が改善された。

それだけでなく、ガイケーキはコミューンや近隣地域の労働者の雇用創出にも役立ち、より多くの収入を得ることができるようになり、老人が語った伝説のような貧しい夫婦な"ある葉" の発見は、たくさんの人たちの生活を豊かにする"希望と金の葉"となった。

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