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発達障害のことで別の心療内科にセカンドオピニオンしに行った話

28歳の秋、自閉スペクトラム症と診断された私は主治医に聞いた。
「私は改善するために、具体的にどんなふうに頑張っていけばいいのでしょうか。例えばおすすめの本はないですか」
医師は「本なんて読む必要ないし頑張らなくていいですよ。あんまり難しく考えず、気にせずにやっていきましょう。」というようなことを言った。難しく考えず、気にせずに....?それができていれば、私はこんなところへ来るはずもないのだけど....、、例えば鬱の人にはこういう回答が正しいのかもしれないけど、私は改善を求めて通院している。そして先生は、診察室を出る時に何度も「ごめんなさいね。」と言った。恐らく“発達障害という診断を下して”ごめんなさいという意味だと私には思えたのだけど、何故謝られる必要があるのだろう、、私は診断が下ってホッとしているのに。とか、ぐるぐると考えがめぐって、先生の口調は嘘くさいくらい穏やかで優しいけども、なんだか腑に落ちなかった。
そして二年ほど、月1ペースでその心療内科に通ったが、先生は毎回最初に「さあ、どうでしょうか?」と最後に「じゃあ、お薬はこのまま出していていいですね?」というだけでそれ以外はロクに話を聞いてもらえていない感じがしていた。最初のうちは真面目に困りごとを話したりもしたけど、いつもテンプレどおりの「それは大変でしたね。あなたはよく頑張っていますよ(微笑)無理なさらないように。」としか言われず、そんないのちの電話相談みたいな返答がほしいわけじゃないのにな〜とか、また微妙な気持ちになったりして、貴重な休日半日潰していつも複雑な気持ちのまま薬を抱えて帰るのでした。

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