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【遊戯王マスターデュエル】9/1リミットレギュレーション改定(規制強化編)雑感
恐らくほとんどの決闘者の皆さんがそうだと思うのですが、私は再現性の高いデッキが好きです。
マスターデュエル現環境でいえばランダム要素からのアドリブを求められる【ティアラメンツ】や【アダマシア】より、どのような初動からでもほとんど変わらない盤面を形成する【スプライト】や【エクソシスター】、【ふわんだりぃず】等を好みます。
本来ギャンブルの塊であるはずの【エクゾディア】ですら再現性をひたすら高めて先行1キルすることに特化するのに、他のデッキがそうでないはずがないですね。
ところが、MD漬けの皆さんならすでに重々ご承知の通り、本来「ランダム要素によって出力できるパワーが決まる」であるはずのテーマである【ティアラメンツ】や【春化精アダマシア】は(妨害を加味しなければ)恐ろしいほどのアドバンテージ獲得を毎回毎回凄まじい精度で発揮できていました。
先に結論から述べますが、今回のリミット改定のテーマは実にMDらしく「再現性を落とす」ことにひたすら注力してるなーと思いました。
世界大会前の雑な改定は何だったんだ。
この予想をもとに、本改訂をもう少し詳しく見ていきましょう。
禁止カード
ティアラメンツ・メイルゥ
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妥当オブ妥当。
OCG環境ではキトカロスを禁止にすることでバランスを取ろうとしているようですが(筆者はMD専)、私は「ティアラはメイルゥとハゥフニスを禁止にしないと完全には止まらん」と言い続けてきました。
まあこれはキトカロス禁止をも凌駕するテーマそのものの否定なので、思い切った規制の一歩目としてはメイルゥ禁止が落としどころかもしれませんね。共通効果が頭おかしいだけで固有効果は大したこと書いてないですし。【ドラゴンメイド】ですらラドリー使われてないのに……。
ティアラも度重なる規制によってそこそこ初動も当たりの目も細くなっていたとはいえ、スプライト・スプリンドによって確定で落とせるこのカードの存在は一定の安定感をもたらしていました。
これはティアラメンツの初動を細くし、かつランダム落としの当たりの目を狭くし、さらに最大出力まで削るためには最も的確な一手だと思います。
もう「【ティアラメンツ】という存在自体のデザインが間違っていた」と自白したに等しい最たる例がこの「ティアラメンツ・メイルゥ」という存在であり、レアリティから察するにMD運営的にもここまでは既定路線だったのではないでしょうか。
というわけで使い手の皆さんも割と納得された上での大往生だと思います。ご苦労様でした。
ハゥフニスも制限でいいぞ。
古衛兵アギド
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妥当オブ妥当その2。
ムドラ・ケルドウ・ケルベクと合わせて、ティアラと60GS以外から人権を奪う問題児だったのでやむなしといったところ。
手札誘発としての役割があるケルベクを差し置いて展開に秀でたアギドが先に逝ったというのは面白いですが、☆4を2体生成する展開力の方が問題だという判断でしょうか。
どちらかというとティアラ規制後の【春化精アダマシア】での活躍を懸念しての先行規制的な一手のような気がします。
それを差し引いてもギャンブル中毒者を多数生み出した罪により絞首刑。南無三。
No.86 H-C ロンゴミアント
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判断が遅い。
光闇フェスでも御馴染み「ナンバーズ・エヴァイユ+発禁令」を使った【発禁ロンゴミ】の極悪コンボによって数多のデッキを葬ってきた化け物がついに投獄。
シークレットパック産URということで禁止化の判断を渋っていた説が高いですが、純ヒロイックからこれ出て来たの見たことない。
ゴシップシャドー規制後のロンゴミはほぼほぼ【発禁ロンゴミ】専用のギャンブルパーツと化していたので、明らかに駆け引きの生じる健全なカードゲームを阻害していました。
後攻専用とはいえ実質エクゾディアが2枚で揃うのアホすぎです。
【発禁ロンゴミ】においてはロンゴミを制限にしても全く意味がないため、一発レッドカードになってしまったといったところでしょう。
もしかしたら新規ヒロイック・BKをシクパに入れるための準備かもしれないですね。
究極幻神 アルティミトル・ビシバールキン
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これは全く読めませんでした。
ご存じ【マシュマックワンキル】のキーパーツで、先行ワンキル以外の使い方は見たことがありません。
初動の安定感と展開力があってチューナーを要するテーマは、現代のカードプールをもってすれば簡単にマシュマックワンキルを目指すことが出来てしまいます。
環境ではPUNKがそれに当たりますね。
かつてのハリファイバーと似たような事情で、上記の理由から新テーマを追加する際に必ずマシュマックワンキルの存在を考慮しなければならないため、その主要パーツが禁止になるのはある意味当然と言えます。
また、「BO1で再現性のある先行ワンキルが流行っちゃダメでしょ」という至極真っ当な理由も大きいと思います。
シークレットパック産URであるマシュマックよりビシバールキンが優先されるのも商売的に妥当な判断です。ロンゴミがおかしいだけ。
また、世界大会を見てもMD運営は「遊戯王=細かい駆け引きのある面白いゲーム」という印象を視聴者に与えたい(カードゲームの観戦市場を開拓したい)思惑を感じますので、その辺の調整も狙ってたりするのかもしれません。私もそうなってくれた方がうれしいです。
日本代表に忖度してないでPUNKも規制しろ。
ブロックドラゴン
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やりすぎだけどしゃーない。
本来「発掘」というランダム性をテーマにしていた【アダマシア】にこれ以上ない再現性を与え、岩石族の先行番長を助長させていた1枚。
私がMD開始した当初から疑問だった「そもそも【岩石族】ってなんで種族単位でグッドスタッフが成立しててそれが環境トップ級なんだよ」という謎の答えはほぼ全てコイツに集約していました。
ギリギリそんなことが許されているのはドラゴン族GS(ドラゴンリンク)・幻竜族GS(天威相剣)ぐらいのもので、カードゲームの華たる龍たちになぜか岩石が肩を並べる違和感たるや。
先行の絶対有利を助長するのはもちろん、(これもハリファイバーと同じ理屈ですが)ブロックドラゴンがこの世に存在する限り新たなレベル8以下の岩石族をデザインすることができません。
そういった理由からかTCG(海外環境)ではすでに禁止カードでした。
【アダマシア】の現在のシェアだけを見るとさすがに厳しく規制かけすぎかなと思うところもあるのですが、それだけ突出した勝率をはじき出すカードだったということでしょう。
MDは国際的なゲームだからか、規制はどうも海外のリストに寄せに行ってる節がありますね。
増Gの規制も近いか?
制限カード
隣の芝刈り
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当たり前だ。
なんで今まで許されてたのかわからないスーパーパワーカード。
私も一時期芝刈りを嫌って【マリンセス】を60枚で運用していたことがあるぐらい環境に影響を与えたカードで、「相手のデッキが60枚」というだけでうららの吐き先を考えざるを得ません。
環境では【ティアラメンツ】や【烙印】、【ドラゴンリンク】、【サンダードラゴン】などと手を組んだ【60GS】というデッキがそこそこ流行してしました。
タチの悪いことにそれらは別にたとえ芝刈りが無くても通常の出力でデッキを回すことができ、上振れで芝刈りを引けばほぼ勝ち確になるというギャンブルカードの極みのような存在でした。
規制後は恐らく60枚に膨らませるメリットより引きたいカードが引けない(落としたいカードが落ちない)リスクの方が大きいんじゃないかと思います。メイルゥもいないですしね。
いずれにせよ60デッキ相手のマストカウンターの見極めが多少楽になると嬉しいです。
烙印融合
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当たり前だ(その2)。
ほぼノーリスクのデッキ融合が許されていいわけないだろ。
せいぜいシャドールフュージョンの性能ぐらいにしてくれよ、という望み自体がインフレの極みみたいな感じですが、烙印融合はなぜかアルベルからサーチできたりアルベルは開幕で引っ張れたり断罪で墓地から拾ったり……と、パワーカードのくせにとにかくアクセスが容易なのがこのカードの真の強み。
制限になることによって素引き確率のダウンはもちろん、烙印融合自体が除外された時に回収する手段が一切ありません。
【60GS】にとっては結構痛手で、40枚の【烙印ビーステッド】ではまだやれる……といったところでしょうか。
いい塩梅だと思います。
古尖兵ケルベク
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当たり前だ(その3)。
今やるなら最初からやっとけっていう感じなんですが、片割れが禁止になったことで、アギドorケルベクからもう片方が落ちて宇宙創造されることは二度となくなりました。
スプライト・ジェット
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【ティアラメンツ】が弱体化すると万能的な布陣を敷ける【スプライト】が相対的に最強デッキになります。なのでバランス調整でしょうね。
ブルーよりジェットを優先されたのはレアリティゆえでしょうか。
一度墓地に落ちたジェットにビーステッド等をもらうと二度とリカバリーできないので、【スプライト】的には初動の再現性を下がりつつ、かつワンショットキルのパーツである「ガンマバースト」がサーチしにくくなるのでそれのバリューが若干落ちたかな思います。
とはいえレベル2を出力する術はいっぱいあるので、後述する鬼ガエル規制の方が【スプライト】的には痛手じゃないでしょうか。
鬼ガエル
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【ガエル】の貴重な初動パーツ――なワケはなく、【スプライト】の初動兼展開要員。
MDにスプライト実装された2月から約半年にわたって【スプライト】を支えてきた縁の下の力持ちですが、実質的に禁止に等しい措置を受けています。
とはいえスプライトには相性の良いレベル2がまだまだいるので、「最も素引きリスクが低く、リンク値を伸ばせるパーツが失われた」ぐらいの認識で、【スプライト】自体が環境から消えることはまず無いと思われます。
強欲で金満な壺
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【クシャトリラ】が強化されそうな気配がしますねぇ!(恐怖)
リソースが枯渇しがちな罠ビの主力ドローソースとして活躍してきた壺ですが、現状環境トップ級でこれを採用しているデッキタイプは無いはず。
となるとこれから環境を取りかねない【ラビュリンス】【クシャトリラ】【メタビート】あたりへの牽制だと思いますが、はっきり言ってちょっと狙いがよくわからない。
恐らく【ふわんだりぃず】に強い恨みを持つ何者かの犯行ではないかと思いますが、真相は次回シーズンで明らかになるかも?
まとめ
ティアラとスプライトは右腕をもがれ、アダマシアは心臓をもがれました。
相対的に【ヴァリアンツ】や【エクソシスター】、【ラビュリンス】、【メタビート】あたりが上がりそうですがどうでしょうね。PUNK複合の【クシャトリラ】も注目です。
ちなみにタイトルに(規制強化編)とか書いて緩和編があるのかと思わせておいて全くその予定はありません。
だってブラスターとか使ったことすらないし……。
おわりです(アダマシアが)