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スミレ

小さな花に
いまの時を
大切に生きてね
と言われた気がする散歩道

仕事が忙しいけれど
山にいると
その忙しい時間も
なぜかゆっくりに感じられます。

忙しいのは
心を亡くすと書くのだよと
実しやかに言われるけれど

それは、気持ちの在り方かなと
思っています。


多忙で目が回る時も
身体が痛い時も
生きて肉体を持っている間の感覚

いつの日か
等しく万人に訪れるその時が
自分に訪れたとき

忙しく仕事に打ち込んでいた自分をも
懐かしく思うのだろうなと。

子ども達と過ごした時間や
森の風や土の匂いを
二度と戻ることのない時を
美しい色彩を
優しい風や雨上がりの匂いを

どれだけ懐かしく
大切に感じるかと

生きてきた全ての時間に
〝ありがとう〟の想いを
のせて振り返るのだろうなと、

そう思います。

悩んだ時間
苦しかった時間
忙しく動いた時間も
泣き濡れた時間も

すべて生きた軌跡の
それはそれは美しい
つかの間のような時間だったと

きっと、そう感じると思います。

足元に咲く
小さな生命

世代を繋ぐため
根をおろした場所で
生きる力は

可愛らしいだけではなく
源にある生命力を伝えてくれます。

一瞬一瞬が
大切な生命の時間だね、と

小さなスミレと
心の中で会話したような気がします。


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