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保育士試験に合格した話

2024.1.12 保育士試験に合格しました。

2019年に保育士試験を受けようと決心してから、実に5年の歳月が経ってしまいました。
それでも諦めずにチャレンジし続けて、合格通知を得ることができたという事実はかけがえのない私の財産になりました。

正直、職業として保育士を選択するつもりはありません。
それは自分の特性であったり、体力的な問題であったりするのですが、それでも。
この経験はわたしのなかの自信と勇気を取り戻す糧になります。


●きっかけ

保育士を目指そうと思った2019年。
わたしは9年と少し勤めた会社を退職しました。
ずっとシステムエンジニアとして働いてきて、当時の私は他の道に目を向けることがなかなかできませんでした。

年齢のこともあります。
今思えば、32歳はまだまだいろんなチャレンジができる年齢だと思います。
それでも、当時の私は30になるまでずっと同じ仕事をしてきて、この業種でしか働いていけないんじゃないかと思っていました。

けれどもがいていました。
経験がなくても、資格をとることで自信をつけることができるのではと思いました。
いまとなっては、資格を取るのと同時進行で無資格でできるアルバイトや、ボランティアで実務経験を積む、という道もあったと思います。
けれど私はその道を認識しつつも、とにかく自信がなかったのです。

そもそも何故保育士だったかといえば。
なにか国家資格が欲しかった。
というなんとも打算的な理由でした。
今持っているお金、時間を加味した上で、取得できそうで、自分が興味を持てそうなもの。

お子さんが好きか、と言われればそうでもなかったと思います。
けれど人には興味がありました。
そして自分自身が発達障害では?
と感じていたということ。
それから、人事の仕事をしていくうえで
幼少期の家庭環境や育ちはそのひとを形成する上で、大きく関わっている。
と感じていたこともありました。
心理学の分野にも興味があり、受験科目にも含まれているということも要因のひとつでした。

●受験資格を得るまで

少しではありますが、頂いた退職金を使って
保育士の受験資格を取れる通信制の学校に通うことを決めました。
大学2回生まで通っていて、所定の単位を取得していれば受験資格はあったのですが、
2回生の途中で中退してしまったのでそもそも受験資格すらなかったのです。

ひとりで勉強するのは正直大変ではありました。
けれどそこそこお金をかけてしまった、というのがわたしの背中を押したと思います。
ひとに宣言していたことも有効でした。
言ったからには取りきってしまわないと。
ひとめを気にするという特性が、このときばかりは有効に働いたと思います。

2年間の勉強を終え、無事に卒業した年、
失業保険の期限も切れて、生活のために働きだしていました。

のんびり働くつもりだったのにまたとんでもなく忙しくなってしまい、その年の受験は見送りました。
これが2021年のことです。

●筆記試験との戦い

そして翌年の2022年。
ようやく重い腰を上げて保育士試験に申し込みます。
勢いだけで申し込みはしましたが、仕事は忙しいまま。勉強時間も取らず、ノー勉で受験。
体調不良で2科目でギブアップするというお粗末な結果になりました。

それでも受験した2科目は奇跡的に合格することができ、3年間の免除期間がスタートします。
さすがに免除期間を超過して改めて受験し直す、という体力も気力もありませんでしたから
この3年間で確実に合格を目指そうとエンジンをかけることになります。

とはいえ、ハードな仕事についていたので
一発合格するぞ!という意気込みにはならず。
3年かけて2〜3教科ずつ合格していけたらいいなぁなどとのんびり構えていました。

二度目の受験でははじめて2日間、免除科目以外の全教科を受験し、鬼門であるニコイチと福祉科目を残すという保育士試験あるあるを見事に(?)経験。
この4科目を残すのはマズい!
とようやく2023年、おしりに火がつきます。

実技試験の不安もありましたので、
学科は2023年に取りきって、2024年の最後の1年は実技試験の余力を残しておきたい気持ちがありました。

そして迎えた2023年春季。
子ども家庭福祉、ニコイチに合格。
最後まで残るよ、と先人たちがよくよく言って聞かせてくださっていた社会福祉を1科目取りこぼします。

いちばん苦手な科目を残してしまったという不安と、プライベートでは引っ越しや他の資格試験なども重なり、ふらふらになりながらも受験。
最後のあがきとして、寝てる間もほいくんさんの動画を聞き流し続けて当日を迎えました。

結果は‥合格点でギリギリ合格!
ほいくんの動画がなかったら絶対合格できませんでした。ほんとうに頭があがりません。
ありがとうございます。


筆記試験合格の歩み🐢

2022年春季
・保育原理
・保育の心理学

2022年冬期
・子どもの保険
・子どもの食と栄養
・保育実習理論

2023年春季
・教育原理
・社会的養護
・子ども家庭福祉

2023年冬期
・社会福祉

●実技試験

自己採点で合格の可能性がでてきたので、実技試験の対策に入らなければならなかったのですが
多忙に多忙を極めておりなかなか着手できず。

造形は1週間前に色鉛筆がとどき、
言語は1週間前にようやく動画撮影をしながら練習を始めるというギリギリっぷりでした。

もともと絵を描くことは好きだったので造形は舐めてかかっていたのですが、
・条件を満たす構図を悩むことなくイメージすること
・ラフを迷いなく描くこと
・3等身の子供を動きをつけて描くこと
・保育室や園庭、ホールなどのかきわけをすること
・指定される保育の現場をイメージできるようにしておくこと
・時間内に全体を色鉛筆で着色すること
など、実際に練習をはじめてみると難しいと感じたことがたくさんありました。

また、言語については
お話の大筋は頭の中に入れているつもりでしたが、
じっさいに口に出してみるとうまくいかない。
イメージはあるのに、言葉に出てこないということがたくさんありました。
そして、自分では楽しそうに話しているつもりでも、動画にとってみると思いの外テンションが低かったり、単調だったり。
正直1週間前からの対策では全然足りていなかったなと反省しています。

そレでも、やれることをやるしかないと
ギリギリまで練習し、
下手でもいいからとにかく自分が楽しむことを意識して当日に挑みました。

途中つまってしまったり、最後のおしまい、
がタイムオーバーで言えなかったりとありましたが、子供達を不安にさせないこと。
笑顔を絶やさないことは最後までキープできたと思います。
それでも試験終了後、SNSを検索したりして
不安な日々を過ごしていました。

そして本日、結果発表。
無事合格を頂いていました。

結果発表


造形より言語のほうが高得点だったことに驚きましたが、笑顔で楽しく、が評価していただけたのかなと妄想しています。

●おわりに

2019-2021 通信2年 
2022-2023 筆記試験2年、4回
2023     実技試験1年、1回 
2024.1.11 合格発表

通算4年、結果発表までふくめると5年の時間をかけてようやく資格取得までの試みが終わりました。
仕事で諦めかけたり、意義を失いかけたり、挫折しそうなときもありましたが
飽き性、継続できないと子供の頃から言われてきた私が投げ出さずに結果を得ることができたことは
大きな自信と勇気、それから可能性をもたらしてくれました。

今後この道に進む予定はありませんが、すべてのものごとは繋がっている。
そんな風に感じます。

福祉の分野について勉強したことで、
新しくチャレンジしたいと思えることも見つけました。
自分の核をかたちづくっているのは人を支えることだということも教えてくれました。

なにかを学ぶことで、あたらしい学びがやってくる。
こうして見える世界も、私自身も広がっていく。

保育士チャレンジはここでいったんおしまいですが、わたしのチャレンジは今後も続いていきます。
むしろ、この経験を得たことでもっと色んなことに興味を持ち、自分を高めていきたい。

暖かい気持ちをもたらしてくれたこの経験に、
あのとき勇気をもって踏み出してくれた
辛かった日の自分に、
感謝の気持をこめてこの記事を残します。

そしてこの記事が、苦しい誰かの希望になったら嬉しいです。

最後に。
応援してくれたすべての人に感謝を。
見守ってくれてありがとう。

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