80歳の現役プロゴルファー

政治、経済、社会、いろいろなニュースが溢れているが、心を動かされるのはやはり個人としての人間の生きざまである。前稿と同じ日、8月29日の朝日新聞にプロゴルファー、古市忠夫さんの記事があった。古市さんは神戸市長田区生まれ、阪神淡路大震災で自宅は全壊、親友も失ったが、人命救助に駆け回った。自宅から離れた場所においていた車だけが無事で、トランクを開けるとゴルフバッグがあった。「これからはこれで食っていけと言われたようで、ビビビときた」そうだ。ゴルフは30歳から始めたが、震災のときは55歳。プロゴルファーを目指し、60歳の誕生日の直前にプロテストに合格した。それ以来、80歳の現在まで現役プロゴルファーとして、日本プロゴルフグランドシニア選手権などシニア競技6勝と活躍している。自身がモデルの映画「ありがとう」も公開されて、タイガーウッズとの記念撮影の写真も載っている。ゴルフだけではなく、長く自治会長を務め、各地に講演に赴いて震災体験を語るなどボランティアにも時間を割いてきた。素晴らしい人生である。自分より年上の人が頑張って活躍しているのを見ると、勇気を与えられる。成功するかしないかは時の運、目標を定めてそれに向かって邁進する、その気構えだけはいつまでも持ち続けたいものである。頑張れ古市忠夫さん! 僕も頑張ります!

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