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ビッグバンって何?

8月22日の朝日新聞の科学欄に「宇宙生んだビッグバンって?」という記事が出ていました。東大教授の村山斉先生の談話を記事にしたもので、膨張宇宙が発見された歴史的な経緯からニュートリノによるビッグバンの観測まで、簡潔に分かりやすく解説されていました。そして、「空間と時間と……まだわからない」というふうに結ばれています。記事にしたのは朝日の記者ですが、さすが村山先生、むずかしい話を分かりやすく解説されているなぁと感心致します。
ぼくはビッグバン宇宙の専門的な知識についてはほとんど素人ですから、これからどんなことが分かってくるのか見当もつかないので、偉そうなことは何も言えないのですが、今の難解な数学的理論と、精密な観測技術の進歩の先に、本当に空間と時間の謎が解明される日が来るのかという疑問はいつも持っています。空間とは何か、時間とは何かという謎は、もっと哲学的なものではないかと思うのです。科学は客観的事実を明らかにしますが、果たして時間の流れというようなものに客観的事実が存在しうるのでしょうか? 今の物理学であえて言うなら、時間の流れは客観的事実ではありません。物理学的には時間は流れていません。しかし、時間は間違いなく流れています(自分の内面で)。この矛盾を解決するのは、測定装置や数学的理論ではなく、一種の哲学であろうというのが、僕のずっと変わらない確信です。

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