見出し画像

ごんちゃん。

こんにちは、アリス食堂です。

仕事場の看板ねこちゃんがこの間、死んでしまいました。

名前はゴン太です。

ごんちゃんは、お客様にとても好かれて、遠路はるばるごんちゃんに会いに来たという方もいて、気づくとごんちゃんの近くには誰かがいて、写真を撮られたり撫でられたり、人気者だった。

心臓が止まったのは病院で、同僚が引き取りに行ってくれて、その同僚が用意してくれた、ふわふわの箱のベッドに敷かれた可愛い綿のシーツの上で眠っているように横たわっていた。

最後の挨拶、私はいつもするように首元から背中にかけて優しく撫でた。
とてもやせ細っていた。
でも、温もりがあって、まだ生きている仄かな匂いを感じた。

「いっぱい助けてくれて、ありがとうね」

鼻から額にかけてを撫でると、薄く開いた目が私を見ていた。

「頼むぞ」

そう言われているように感じた。

ある時から私に懐いてくれた。
左前足の先っちょが曲がっていて、ひょこひょこと歩いていた。
逃げる時は俊敏だった。
グリーンのキレイな目をしていた。
銀色のふわふわの毛並みをしていた。
誰かと話している時に、不意に足元にやってきて体を擦り寄せてきた。
なんだか、安心した。
悲しい時は触らせてくれた。
ちょっとイライラしている時はそっぽ向かれた。

私が仕事場が嫌になって、逃げ出して、また戻ってきてからは姿を見せてくれなくなった。
亡くなる数日前に大きな鳴き声がするので行ってみるとごんちゃんだった。
一目ではごんちゃんと分からないぐらい、痩せ細っていた。

ごんちゃんとの思い出は助けてもらった思い出ばかりだ。

ペットや動物たちから受取る愛は、いつだって献身的だ。
ただただ、その人の感情を受取る。

ごんちゃんから受け取った感覚で私はこれからどう生きるのか。
2023年の私を、私が楽しみにしている。

お読みいただき、ありがとうございます。
また次回に。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?