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都立高校入試社会「日本地理統計資料問題」対策
都立入試社会の日本地理統計問題について書いていく。
今回は平成29年都立入試の大問3で出題された以下の問題。
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この問題は平成29年都立入試社会の問題の中で一番正答率が悪かった。
正答率は35.5%
ではこの問題をどのように解けば確実に点数が取れるのかについて具体的に書いていく。
以前は世界地理で統計資料問題の解き方を記事で書いた。
その時の解き方のポイントとほぼ似ているので、前回の記事を確認してほしい。
では、それを踏まえて今回の3つのポイントは
①問題文の港名(都道府県)を確認する!
②資料は、資料Ⅱの文章から先に確認する!
③資料Ⅱの文章から、どの港の地形に当てはまるかを確認する!
ではまず、ポイント①から確認すると、
P…室蘭港(北海道) Q…新潟港(新潟県) R…名古屋港(愛知県) S…大阪港(大阪府)
となる。
もちろん、港名が分かっていなくても問題は解けるので安心してほしい。都道府県は分かるようにしておこう。
次にポイント②を確認すると、資料Ⅱの文章から手がかりを掴んでいこう。
資料Ⅱを確認すると、
①「南西から北東へ入り込む湾の奥に位置し,」
⇒ポイント②のとおり、この文章から地図の地形を確認すると、R(名古屋港)かS(大阪港)だと分かる。
②「大韓民国などに運航するフェリーが発着するターミナルがある。」
⇒大韓民国などに運航するということは、大韓民国に近い都道府県とも予想される。そうすると、西日本の可能性が高い。
③「沿岸部には製鉄所などの重工業が内陸部には家庭用電気製品を製造する機械工業が集まりそこで生産された製品の積み出し港として高度経済成長をけん引する役割を果たしてきた。」
⇒この文章から中京工業地帯(自動車工業が中心)ではなく、阪神工業地帯と判断すると良い。そうすると、Sの大阪港と判断できる。
また「高度経済成長をけん引する役割」というキーワードを押さえよう。高度経済成長は1955年~1973年の約20年間のこと。この時期に輸出額が大きい選択肢を選ぶとイかウのどちらかと判断できる。
よって、まずは①と③からSは大阪港だと判断できる。
あとは、資料Ⅰのア~エのどれかを選ぶのみ。
資料Ⅱの③で書いたとおり、イかウの選択肢が答えとなるのでここから考えよう。
ウの選択肢は、1970年,2015年輸出1位品目に自動車が入っているので、中京工業地帯ということからウの名古屋港と判断できる。
よって答えはイの大阪港が答えとなる。(1970年の輸出1位品目に鉄鋼が入っているところからも阪神工業地帯がさかんな金属を押さえておくと判断できる。)
よって、解答はイとSになる。
このように難易度が高い問題であってもとても深い知識がけして問われているわけではない。
だからこそ、解き方をしっかり押さえたうえでこのような問題を解いていけば必ず解けるので、焦らず落ち着いて解くようにしていこう。
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