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ワタシノ足跡〜第二章 インドからの洗礼〜


遺言のように記しておきたい事がある。

そして、私はニューデリー・インディラ・ガンディー国際空港に着いた。

不思議なもので
各国のにおいみたいな空気の香りという物がある

私感ですがインドは
冷たく乾いた生のコンクリートのような
ニオイに感じた。

このインドの旅は基本的には仏跡を巡る旅でした。

先ず、ナーランダの仏跡に到着して
歴史ある建物や石像が最初に眼に映った瞬間、
言葉として発する事は無かったが

【すいぶんと古くなったなあ…。】

そんな感情がどこからか湧き出てきた。

名前は忘れたが次の訪れた仏跡で
イージーな英語で質問を受けた。

“この場所に行きたいんだけどどこにある?”

見せられた英語のMAPも見ずに

「それは、こっちを真っ直ぐ歩いたら有りますよ!」

思わずクイックで答えてしまった。

【アッ‼︎しまった。何で答えたんだろう。】

と思い慌てて
現地のガイドさんに訊ねられた場所を確認した。

【間違っていたら走って追っかけて訂正しなきゃ‼︎

自分が案内した場所が何故か、正解してました。

我にかえり、
【???初めての場所なのになあ???変なの…。】

サルナートというお釈迦様が初めて説法した場所では
頭上に大きな丸い虹🌈が現れた。

摩訶不思議なツアーが続いたが

まぁ特に留めず、
最初の宿泊地であるムンバイ(ボンベイ)へ

夜のインドの街を散策したくてホテルの周辺を歩くと
程なくアイスクリームのサーティーワンを
発見しました。

旅の始まりに現地のガイドさんから
「日本の方にはインドの水は身体に合いません。
 必ず飲み水や歯磨きの際も
 市販のペットボトルのミネラルウォーターを
 使用して下さい。
 蛇口からの水道水を口に含んだり
 飲んだりしないで下さい。
 ホテルの食事などもカットされたフルーツとか
 熱の通ってない物は御遠慮下さい‼︎」
 と説明を受けていた。

サーティーワンは大丈夫だろう‼︎
だってサーティーワンだよ‼︎

甘かった。

アイスでは無い、自分の判断が甘かった。

翌日から
発熱、嘔吐、下痢、脱水症状でグッタリフラフラ

しかしながら、このツアーの一行は約30人

わたくしの病状に住職は
「2日ぐらいで治るから大丈夫。さあ次行くぞ‼︎」

無情にもフラフラでトイレを見つける度に
ダッシュという悪夢のツアーとなった。

食べる物もほぼカレー祭り、
他のツアー仲間がこんな事も‼︎と
お湯で温めるレトルトのお粥を持ってきたものを頂き
夜のホテルでは食欲不振の中、お粥を啜った。

この経験のおかげでカレー嫌いになり、
それから10年程カレー嫌いになった。

余談だが、
それ以降は海外に行く際は必ずレトルトお粥と
ペットボトルの水と抗生剤と
整腸剤代わりの乳酸菌サプリを
忍ばせています。

クタクタでフラフラの中 
老人のような歩みで幾つかの仏跡を訪ねた

移動の専用バスの中では最後部で横になる。

アジャンタという仏跡に着いた時は
起き上がることすら出来なくなった、

そこに住職が様子を見に来て
「ここは行かなくていいから、
 バスの中で寝ときなさい。」
返事も出来ずゆっくり眠りについた。

その時に夢を観た。

横たわる私に上からツアー参加者が
自分の顔を眺めながら私の胸元に
一輪の花を泣きながら置いていく。

私は何故か狭い箱のような物に横たわっている。

???

ツアーの仲間の声が聞こえた。

「良かったね‼︎
 彼は聖なる土地で生涯を終えて、
 ガンジス河に流してあげようね
‼︎

“ ???俺、死んだの?死んじゃったんだ。
 でもみんなこの土地で
 亡くなったのがせめてもの救いと慰めてる。
 そっかあ、死んじゃったか。俺…。“


時間にして数秒だったと思います。

急に夢の中に光が差し込みんで眼が覚めた。

【良くなっただろう‼︎もう大丈夫だぞ。】

バスの前方から
何事も無かったかのように
軽く住職が自分に話し掛けながら歩んで来た。

自分の顔を見て【もう大丈夫だぞ‼︎】と一言告げ
バスは次なる場所 ガンジスに発車した。


何故か。身体は軽くなり、
“あー、腹減ったなあ!“と思ったことで
体調の復活を確信した。

ガンジスのホテルにはプールがあり
何故か無性に泳ぎたくなり泳いだ。

“ あ、俺、インドで体調崩したのに。。。
 泳いでる。
 大丈夫‼︎免疫出来た。 “

一瞬そう考え、また泳いだ。

ツアーの仲間からは
みんな不思議そうに「大丈夫なの?」と言われたが
翌日も全然平気だった。

そして、翌朝
夜明け前のガンジス河に向かった。

つづく

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